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これからどうなる?−私はこう思う。
「脱・官僚依存」に向けて民主党はどう動くのか?
2009.09.19 更新
*このコーナーでは、『日本の論点』スタッフライターや各分野のエキスパートが耳寄り情報、マル秘情報をもとに、政治・経済・外交・社会などの分野ごとに近未来を予測します。

 鳩山由紀夫首相は9月17日の首相指名後の記者会見で、「脱官僚依存の政治を実践していかなければならない」と力を込めた。民主党はマニフェスト(政権公約)の一番に掲げた「官僚主導から政治主導への転換」を具体的にどう実現しようとしているのか。

 ポイントは2つある。ひとつは、「事務次官会議」の廃止だ。これまでの自民党政権では、官僚が特定の政策分野に強い、いわゆる族議員と連携し、政策立案から実行にいたるまで政府の政策決定に大きく関与していた。さらに、事務次官会議で省庁をまたぐ課題について事前に調整し、全会一致となった案件が閣議に諮られ、閣僚は黙々と承認する仕組みだ。新政権はこうした官僚主導から脱却するために、まず事務次官会議を廃止して「閣僚委員会」を設置した。複数の省庁にまたがる政策課題について分野別に関係閣僚が協議する場で、首相の指示で逐一開催されるという。

 もうひとつのポイントが、9月18日に設置が決まった「国家戦略室」と「行政刷新会議」の創設だ。国家戦略室は内閣官房に置かれ、菅直人副総理が国家戦略相を兼任、内閣府の古川元久副大臣が戦略室長を務め、秋の臨時国会に「国家戦略局」に格上げする法案を提出する予定となっている。ひと口でいうと、マニフェストに沿った予算の骨格を策定する機関で、国会議員や民間有識者、地方自治体の代表もメンバーに入るとされる。また、菅氏周辺は「省庁のスパイのような官僚は入れない。役所を辞めて参画する気概のある官僚は歓迎だ」と、意欲のある官僚については起用する意向だ。

 気になるのは、財務省との役割分担だが、これについて藤井裕久財務相は9月17日の日本テレビ番組で「予算編成はあくまでも財務省の仕事」とクギをさしている。戦略室(戦略局)が予算の骨格を考え、具体的な編成は財務省が行う意向のようだが、どちらが予算編成の権限を握るのか明らかになっておらず、実際にどのようにして予算編成がおこなわれるのか、今後の動向が注目される。

 自民党政権時代には、民間の有識者を含めた「経済財政諮問会議」が予算の方向性を決めたり、改革の推進役をはたしてきたが、今回設置された戦略室(戦略局)が経済財政諮問会議と具体的にどのように異なるのかについても、現時点では不透明だ。

 一方で、特殊法人を含めた省庁の予算や事業を見直し、税金の無駄遣いを排除するという目的でつくられたのが、内閣府に置かれる行政刷新会議だ。議長に鳩山首相を、副議長に仙谷由人行政刷新相を据えた。財政の専門家や企業再生のプロ、自治体の代表らをメンバーに充てる予定だ。国と地方、民間の役割分担の見直しも含めて、国の予算の使い方について議論する、といわれる。だが、こうした作業も財務省の予算査定と重なり合うため、戦略室(戦略局)と同様に財務省との権限争いが予想される。

 民主党政権による「脱・官僚依存」の統治システムが徐々に構築されつつあるが、官僚との信頼関係を保ちながら、いかに改革を進めていくか、民主党政権の第一の試金石だ。



国家戦略局

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