小泉政権が打ち出した道路特定財源の一般財源化は、福田政権によって今年5月、2009年度から実施する方針を閣議決定された。しかしその後、議論は停滞。ここへきて急に活発になったのは、麻生首相が10月末の追加景気対策発表の際、「地方の底力の発揮」を促す策として「道路特定財源の一般財源化にともない地方に1兆円を配分する」と表明したからだった。
道路特定財源には、国税として徴収される分(揮発油税、自動車重量税、石油ガス税)と、地方税として徴収される分(軽油引取税、自動車取得税など)がある。国税部分は計3.3兆円ほどだが、そのうちの1兆円を、地方交付税として地方に配分する、というのである。
この発言に、自民党道路族がいっせいに反発。使途が限定されない地方交付税だと、1兆円は地方公務員の人件費や借金返済に回され、道路財源を確保できなくなると危惧したのだ。思わぬ反論に党内の調整がむずかしいと判断した首相は、今月20日、「1兆円は交付税でなくてもかまわない。なんでもいい」と発言訂正した。総務相経験者の麻生首相としては、地方に恩を売っておきたいところだったが、逆に根回し不足を露呈する結果になってしまった。
一方、追加景気対策のもう一つの目玉、定額給付金などの財源措置を盛り込んだ二次補正予算案の今国会提出は、25日に見送られた。今年度予算編成、および最重要法案である金融機能強化法、新テロ特措法の成立に力を注ぐため、というのがその理由である。景気対策を理由に衆院解散・総選挙を先送りして国会の会期を延長したにもかかわらず、二次補正予算案を提出しなかった与党に対し、民主党は「国民に対する公約違反」と対決する構えを見せている。
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