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介護報酬改定
2009.04.02 更新
 介護職員の待遇を改善するため、介護報酬が4月1日から3%引き上げられ、同時に要介護認定も見直される。介護報酬が引き上げられるのは今回が初めてのことだ。

 2000年度に開始された介護保険制度は、3年ごとに介護報酬が見直されることになっているが、過去2度の見直しでは、03年度に平均2.3%、06年度に2.4%引き下げられていた。その結果、介護事業所はコストの削減を余儀なくされ、それが職員の給与も低く抑えられることになった。苛酷な労働と低賃金が、高い離職率につながっていたのである。介護事業が人手不足に陥れば、高齢社会を支えられない。今回の介護報酬の引き上げは、こうした状況を踏まえたものだ。

 要介護認定も見直される。要介護認定とは、介護の必要度を示す要介護度(7段階)を決める基準で、要介護度が高ければ、受けられるサービスの内容が広がる。保険の範囲なら1割の自己負担だが、認定基準を超えるサービスをしてほしいときは、全額自己負担だ。したがって、利用者にとって要介護度が正確に認定されるかどうかが切実な問題となる。実際に、地域によっては、過去に認定にばらつきが生じ、かならずしも要介護者本人の状態を反映していなかった。その原因のひとつとされていたのが、82項目にも及んだ調査項目数の多さである。たとえば、「薬の内服」という項目では、薬を飲んでいないのに、調査員は処方されていると判断していたケースがあった。また、認知症が進んでいるために間違った薬を飲んでも、自分で飲んでいるのだから介助の必要性がないと判断されることもあった。今回、要介護認定が見直されたのは、こうしたあいまいな認定を生み出さないようにするためで、調査項目数は74に整理された。

 ただ、今回の見直しで現場の不安がただちに消えるわけではない。たとえば介護報酬が3%引き上げられても、すぐに職員の給料が上がるわけではないとの見方がある。すでに過去の2度の引き下げによって、各事業所の経営がすでに相当厳しくなっているからだ。また、新たな認定基準によって、従来の要介護度よりも低く認定される人が出てくる恐れもある。厚生労働省のサンプル調査によれば、今回の改正で要介護度が高くなった人が17%、低くなった人が20%に上ったという(毎日新聞朝刊 3月31日付)。

 そもそも介護サービスの充実と介護スタッフの賃金アップの両立は、財源が増えない限りむずかしい。景気後退が長期化しそうないま、40歳以上の国民が保険料を負担するという介護保険制度の仕組みをもう一度根本的に考える時期が来ているのは間違いない。

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