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日米外交密約――その2
2010.03.15 更新
 3月12日、財務省は、外務省に続いて1972年の沖縄返還にからむ日米間の財政密約問題の調査結果を発表した。この調査では、政府と日銀が沖縄返還時の72〜99年までの27年間にわたり、1億300万ドルを米ニューヨーク連邦銀行に無利子で預金していたことが明らかにされた。

 菅直人財務相は、記者会見で「沖縄返還協定に定める対米補償額3億2000万ドルにとどまらない(日本の)負担や使い道に関する秘められた約束があったとみられる」と、国民に知らされない、広義の意味での密約があったことを認めた。

 調査結果によると、沖縄返還に伴い、政府は、米軍統治下の沖縄で流通していたドルを日本円に交換したが、そのさい、政府が得たドルの一部をNY連銀に無利子で政府が5300万ドル、日銀が5000万ドルを無利子でそれぞれ預金していた。しかし、財務省は「通貨交換で日本が得る、たなぼた的利益を相殺(そうさい)するもので、一般的な利益提供とは性格を異にする」と説明、米国への利益提供を否定した。

 この密約の根拠とされるのは、当時柏木雄介大蔵省財務官とジューリック米財務省特別補佐官との間で交わされたとされた秘密合意文書(69年12月)の存在だった。しかし、財務省職員のべ1000人以上が投入され、調査にあたったものの国内では発見することができず、米国立公文書館で確認されることになった。この文書については、かねて琉球大学の我部政明教授が98年に発表した論文のなかで、対米補償3億2000万ドルの支払い以外の裏負担が存在すると指摘していた。

 いっぽう「思いやり予算」(在日米軍駐留経費負担)の原型になったとみられる返還時の米軍基地施設改善移転費(6500万ドル相当)などの裏負担については、関係文書が散逸したなどの理由で、今回解明されなかった。

関連論文

筆者の掲載許可が得られない論文はリンクしていません。
96年以前の論文については随時追加していきます。ご了承ください。

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