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6回に続いて眉間に縦皺がよるような話を書いていて、疲れた。
なので今回はちょっと番外編、「パチンコ業界はオタクの財布を狙ってる」という話を書こうと思う。
わたしは月刊アスキーという、いまはビジネス誌になってしまったけど、以前はPC誌であった雑誌に延々と連載を持っている。かれこれ、7〜8年は持っているはずだ。で、そのなかでコミケのフィギュア版であるワンダーフェスティバルというのを取材に行ったことがあるんだけど、3体買うと10万円突破、みたいな高額フィギュアが怒涛の勢いで売れていた。ワンフェスでお買い物をするときのルールみたいのがあるらしく、みんな手に札束を握り締めての現金決済。速く会計できるよう、他の人に迷惑がかからないよう、本当に手に札束を握って並ぶんである。イチ、ニイ、サン、シ、ゴ、ロク、シチ、ハチ……あ、これで百万円の売り上げだ、何分かかったかな、たったの3分か。暴動が起きそうな勢いでフィギュアは売れて行く。総額1000万は売ったな、というあたりで面倒になって見るのを止めてしまったけど、とにかくそういう勢いなんである。
また、同人誌の売れ行きというのも、半端じゃない。転売されるような人気のある作家の同人誌が1冊1000円で20ページほどしか枚数がなくても、やっぱり飛ぶように売れて行く。秋葉のメッセサンオーの同人誌館の取材でそれをまのあたりにして、わたしは切なくすらなってしまった。というのも、「ビッグイシュー」というホームレスの人が販売して、その売上の半分を自分のものにできるという雑誌があるのだけど、1冊300円の雑誌を売るのに大の大人が冬の寒空の下、延々頑張っているのをよく見かけるからである。その同人誌、ホームレスの人に委託販売させてあげてくれないか? なんかそう思っちゃったのである。
森永卓郎先生が書いた『萌え経済学』は読んでないが、萌え市場というのは森永先生が本1冊書けるほどに大きいのだ。オタクは趣味の金に糸目をつけない。それにいまもっとも着眼してマーケットを展開しているのは、パチンコ業界だと思う。
わたしとパチンコ屋の関係というのは、27歳のころに切れた。なにが転換期になったのかは自分でもよくわからない。当時、「花満開」という機種があったんだけど、「さくら、さくら、やよいの空は、見渡す限り」というメロディーが鳴っていて、それがふっと虚しくなった。はて、わたしはなにをしているのだろう、苦労して稼いだ金をつぎ込んでさあ、だまされてるよね。そう、正気に戻るときがきた。
以来、ときどきゆり戻しはあったにせよ、急速にパチンコ熱が醒めて、わたしとパチンコの縁は、田舎をドライブしていてトイレに困ったときに駆け込む先、という程度の仲に落ち着いた。つまり縁が切れた。パチンコ屋は街のくすんだ風景にとけこみ、なんの吸引力も持たなくなった。
ところが、である。
たしかあれは2年ぐらいの夏だったと思う。わたしがパチンコ屋で足をとめる日が来たのである。
「CRベルサイユのばら」
そう、あの、池田理代子先生の、少女漫画史上に燦然と輝く名作、「ベルサイユのばら」が、パチンコになっていたんである。
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