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論 点 「いま原発を推進すべきか」 2009年版
原子力への過剰な傾斜が、自然エネルギーへの転換を阻んでいる
[エネルギー政策についての基礎知識] >>>

いいだ・てつなり
飯田哲也 (環境エネルギー政策研究所所長)
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▼対論あり

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絶望視される京都議定書の達成
 日本が国際政治でリーダーシップを発揮する最大のチャンスだった洞爺湖サミットは、気候変動問題に対しても原油高対策に対しても、何の成果もなく「空騒ぎ」だけに終わった。レイムダック化しているブッシュ政権に寄り添い、迎合するだけの議長国日本の姿に、もはや世界は何も期待していない。
 リーダーシップを期待しようにも、およそ無理な事情もあった。国内のエネルギー改革が一向に進まず、二〇〇九年一二月にコペンハーゲンで先進国が合意すべき二〇年までに、一九九〇年比二五〜四〇パーセントという削減水準には到底届きそうにない。それどころか、後述のとおり、足元の京都議定書の達成さえ絶望的だ。
 目を海外に転じると、自然エネルギーが年六〇パーセントもの成長を続け、〇七年には再投資を含め一六兆円もの投融資規模に達した。一〇年後には自動車産業に匹敵する勢いの自然エネルギー市場で、欧米中印が大競争を繰り広げているのだが、そこに日本の姿はない。わずか数年前に世界一を誇った太陽光発電も、残光を残すばかりだ。
 エネルギー変革を阻んでいる最大の障害が、温暖化対策の柱とされる「原子力」と古い電力市場構造である。本稿では、とくに原子力をめぐる課題を明らかにし、目指すべき方向性を示唆する。


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論 点 「いま原発を推進すべきか」 2009年版

対論!もう1つの主張
原子力は最も持続可能なエネルギー源として期待できる
田中 知(東京大学大学院教授)


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いいだ・てつなり
飯田哲也

1959年山口県生まれ。京都大学大学院原子核工学専攻修了後、東京大学先端科学技術研究センター博士課程単位取得退学。92年から日本総合研究所主任研究員。NPO環境エネルギー政策研究所所長。経済と環境の両立を視野に、原子力偏重から自然エネルギーの促進へと日本のエネルギー政策の転換を提言する。総合資源エネルギー調査会など政府審議会委員を歴任。2008年より横浜市の環境政策アドバイザーを務める。著書に『北欧のエネルギーデモクラシー』『自然エネルギー市場』などがある。



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