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論 点 「たばこを規制すべきか」 2009年版
喫煙は心の薬物依存。一服に癒しを感じたら症状が現れた証拠
[たばこ規制についての基礎知識] >>>

いそむら・たけし
磯村 毅 (トヨタ記念病院禁煙外来医師)
▼プロフィールを見る
▼対論あり

全2ページ|1p2p
禁煙外来の患者の七割が再喫煙する
 かつて医師は貧困との戦いに苦しめられた。赤ひげが無料で病人を入院させ、食事と休養を与えて回復しても、退院すれば元の木阿弥である。今は豊さがあだとなる。退院したら元の暴飲暴食、運動不足に再喫煙というのなら、いたちごっこという点でかつてと同じだ。まさに「自分の健康は自分で守る」時代なのだ。とくにたばこは、がん、動脈硬化、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、メタボ、糖尿病の元凶だ。だが、たばこには個人の努力では解決しがたい問題がある。受動喫煙の被害とニコチンの依存性だ。
 禁煙外来での一年後の禁煙継続者は三割程度である。ニコチンパッチを貼っても最新の禁煙補助薬を飲んでも結局は七割が吸ってしまう。ここで注意すべきは、禁煙を始めて何カ月もたつのに再喫煙してしまう人は、体の依存が原因ではない点だ。なぜそういえるのか。
 単純である。何カ月も禁煙していれば体からニコチンは抜ける。ニコチンが切れるから吸いたくなる、という体の依存は治っている。ではなぜ吸いたくなるのか。それは心の依存が残っているからだ。この心の問題をめぐっては、非喫煙者を巻き込み、たばこの真の理解を妨げる、きわめて不都合な状況が生じている。


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論 点 「たばこを規制すべきか」 2009年版

対論!もう1つの主張
たばこを売りたいのに、売りたくないフリをするタスポの矛盾
加藤秀俊(社会学者)


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いそむら・たけし
磯村 毅

1963年愛知県生まれ。名古屋大学医学部卒。同大学院で医学博士号取得。テキサス大学にて、がんと老化の遺伝子研究に従事。帰国後、名鉄病院に呼吸器科医として勤務。「子どものための禁煙外来」開設、大手予備校との「禁煙で合格率アップ」の取り組みなどを通じて、心理的依存を説く新しい禁煙法、リセット禁煙を開発。現在、トヨタ記念病院禁煙外来医師。「リセット禁煙研究会・予防医療研究所」代表、「子供をタバコから守る会・愛知」世話人。日本内科学会認定内科医。日本呼吸器学会認定専門医。



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