二〇〇三年(平成一五年)三月、中央防災会議は、東海地震の被害額が直接的被害だけで二六兆円、交通の寸断などによる間接的被害を含めると三七兆円と発表した。ただし、国債・株の暴落や地価下落、心理的な消費の低迷、保険料率の上昇などを加えると五六兆円という試算もある。 日本の国家予算は約八〇兆円だが、税収はその半分の四〇兆円程に過ぎない。残りの大半は国債発行、つまり借金頼みで、借金総額は国と自治体合わせて七〇〇兆円以上ある。先進国がおおむね予算の九割前後を税収に依存し、身の丈に合った財政運営をしているのに較べると、とんでもない借金地獄大国なのである。良識ある予算組みなら、せいぜい五〇兆円が限界であろう。つまり東海地震の被害は、日本の国力に相応な年間国家予算に匹敵するのだ。 大変な被害だが、実はこれで終らない可能性が高い。先の被害想定は原子力発電所の被害とその風評被害、東海地震と連動の危険が指摘されている東南海・南海地震・富士火山噴火の影響が除外されているからである。過去の東海地震に東南海地震が合併しなかった例はなく、東南海地震に南海地震が連動しなかった例もない。また、多くの火山学者が、次の東海地震で富士火山が活動再開すると考えている。
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