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精神医学 ISSN 0488-1281 (Print) ISSN 1882-126X (Online) 49巻9号(2007.09)P.955-957(ISID:1405101066)

特集 「緩和ケアチーム」―精神科医に期待すること,精神科医ができること
埼玉医科大学国際医療センター精神腫瘍科の取り組み─看護師の立場から

塩井 厚子 1

※1 埼玉医科大学国際医療センター看護部

【キーワード】 Palliative care team,Psychiatrist,Psycho-oncologist,Stress,Support


はじめに
 がん患者の精神症状は,患者のみならず家族をも苦しめ,適切な治療を受ける権利,コミュニケーション,安全を阻害し,QOLを著しく低下させる。また,看護師にとっても,転倒,転落,自殺企図,ライン抜去などの事故防止にかかる労力の増大,不十分なコミュニケーション,ケアの困難さなど,かかってくるストレスは大きい。しかし,臨床の場では,がん患者の精神症状について適切に診断,治療,ケアが行われているとは言い難い現状がある。
 たとえば,「ちょっと変だが,入院した時からあんな感じなので特に変わりない」,「何度病気について説明しても,治療を受けようとしない。やる気があるのかしら」,「終末期で病状が進んできているし,あまり話したがらないのは仕方がない」などという医療者の言葉を耳にすることがある。そのように考えられ,異常なしと判断されてきた患者の中に,実は,せん妄やうつ病などの病気が潜んでおり,精神科の診断,治療を必要としていた患者がいたのではないかと考えられる。
 埼玉医科大学病院に精神腫瘍科が開設されたのは2006年4月で,精神腫瘍医は外来診療を開始すると同時に緩和ケアチームのメンバーとして,また臨床腫瘍科病棟の医療チームの一員として活動を開始した。筆者自身は緩和ケア認定看護師で所属は臨床腫瘍科病棟であるが,緩和ケアチームのメンバーでもある。今回はそのような立場から,緩和ケアチーム内の精神症状の緩和を担う医師に期待することを述べてみたい。


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