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特集 研究の普及を支える基盤としての論文執筆
論文執筆マニュアルを研究にいかすために─主要な3つのマニュアルの比較からみえてくるもの
江藤 裕之
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※1 東北大学大学院国際文化研究科
【キーワード】 論文作成マニュアル,Turabian,MLA,APA,アカデミックライティング
研究とは何か? Ann Marttinen Doordan著『Lippincott’s Need-to-Know : Research Survival Guide』という本がある。新書版サイズで200ページにも満たない小さな書物だが,看護研究に必要な最小限の知識と技術がコンパクトにまとめられている。質的研究と量的研究の違い,研究の構想から計画・実施・まとめ・発表に至るまでの研究プロセス,論文クリティークのガイドラインや統計的手法の概略など,まさに読んでためになる,使える看護研究のハンドブックである。 しかも,看護研究の本とはいえ,研究についての基本的な内容を中心に記述されているので,看護分野に限らず,他分野の研究者にも参考になる点が多い。数ある看護研究のテキストの中で,看護学の門外漢である筆者も重宝している1冊である。初版は1998年で,それ以降の改訂はなされていない。したがって,DOI(digital object identifier;デジタルオブジェクト識別子)をはじめ最新のIT技術を用いた資料検索方法などフォローできない部分もあるものの,全体的にみてまだ十分に価値のある内容である(邦訳は出ていないようである)。
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