週現スペシャル 福山雅治・山田孝之・吉高由里子・ローラ・バナナマン設楽・ジャニーズの嵐ほか 顔がいいだけでも、歌がうまいだけでもダメなんです
芸能人の才能とは何か
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| ■自分の能力に対して臆病であること |
■常に物事を観察する |
| ■徹底した自己プロデュース |
■「最適の対応」を心がける |
| ■心に狂気を忍ばせて |
■人を不快にしない予測不能な話術 |
| ■周囲を活かす頭の回転の速さ |
■裏表のないサービス精神 |
| ■あらゆるシーンにアジャストできる実現力 |
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| 消える才能と残る才能はここが違う/なんでフツーの人、上田晋也なんかが人気があるのか 結局は地頭がいいか悪いか/性格は強すぎても弱すぎてもいけない 才能はありすぎてもなさ過ぎてもいけない |
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【才能の秘密 その1】山田孝之、吉高由里子の場合
自分の能力に対して臆病であること
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俳優の世界には、監督や演出家が「一緒に仕事をすると手放したくなくなる」種類の才能がある。
たとえば山田孝之(29歳)。現在4本の出演映画が公開中で、今月21日には主演ドラマ『勇者ヨシヒコと悪霊の鍵』(テレビ東京系)が最終回を迎える。
同ドラマの演出・脚本を担当する福田雄一氏は、山田の才能をこう分析する。
「彼は『天才』ではないと思います。むしろ逆で、すごく臆病で小心者。だからいつも撮影のファーストカットでは、声がすごく小さい(笑)。メチャクチャ緊張してるんですね。
でも僕は、臆病さというのは俳優に必要な素養だと思います。なぜなら、臆病さを持っていない人はデリカシーもない。そういう人は『自分勝手な演技』しかできないからです」
臆病さこそが山田の演技を支えている――それは福田氏が明かす、こんなエピソードからもわかる。
「『俺は100%の準備をしないと、カメラの前に立てない』って言うんです。彼は『足りない』ところからスタートしている。そのうえで、とことん台本を読み込んで自分のモノにしてから現場に臨むから、いつもこちらが求めていることに『ひとのっけ』『ふたのっけ』してくれる。
撮影中に話しかけようとしたら、『ちょっと今日、勝負なんで、無理です』と避けられたこともある。たとえそれが出番一つ、セリフ一言の時でさえ、そうなることがある。あんなストイックさを持った日本の俳優さんはいまなかなかいない。ロバート・デ・ニーロが役作りのたびに体重がものすごく増減するのに近い迫力(笑)」
山田のストイックさは、仕事の選び方にも表れている。福田氏が続ける。
「山田君が以前から大好きなマンガの映画化の際、出演の依頼がきたんです。普通なら嬉しくて飛びつくところですよ。でもなぜか断った。理由を聞くと『すごく出たかったけど、僕がやるより面白く出来る人がいるはずの役だから』と言うんです」
その役は果たして自分に合っているのか、感情に任せず見極められる。ある種プロデューサーに近い、客観的な目線を持っているということだ。
「それでいて『ハマる』と思ったものには、すぐに飛びつく。『自分がやったら絶対面白くなると思う役は絶対やる』ともよく言っています。『勇者ヨシヒコ――』も、山田君にやってもらいたいと思っていたけど、低予算の深夜枠で、テレ東ですから(笑)、無理かもしれないと。でも反則覚悟の諦め半分でメールをしたら、2分後に『やります』と返事が来た。『僕は面白い企画であれば、局と時間は問いません』と」
「臆病さ」というキーワードが当てはまる旬の役者がもう一人いる。
吉高由里子(24歳)。酒豪を公言する飾らない人柄で女性ファンも多く、ツイッターのフォロワーランキングでも常に上位に入る。
主演映画『婚前特急』などで吉高を起用した映画監督の前田弘二氏が明かす。
「クランクインの前に会ったときに、吉高さんにこう言われたんです。
『罵倒してください。なんでもやります。だから監督も絶対に妥協しないでください。納得できなかったら絶対にOKを出さないでください』
以前に仕事をした時はリハーサルでもふざけてばかりだったり、彼女が何を考えているのかよくわからなかった。あれも、彼女の旺盛なサービス精神の表れだったのでしょう。女優として成長したいまは、そのサービス精神が『少しでも作品を良くしたい』という方向に向いてきたんだと思います」
もちろんまだ若く、完成された女優ではない。そのことは吉高本人がいちばんわかっている。だから現場で臆病さが顔を出すことがある。
「たとえば、もともとミュージシャンで、演技経験がまだ浅い共演の浜野謙太さんが、撮影が進むたびにうまくなっていくわけです。すると、見ていてわかるくらいに焦りだすんですよ。『抜かれたんじゃないか』って。それでワンシーンを撮るたびに、グッタリしているわけです。まるで暴れ疲れた子供のように。そして芝居がうまくいかないと泣くんですよ、悔しくて」
酒が好きでジャンクフードが好きで、誰に対しても遠慮せずにモノを言う。
一見、豪放磊落な性格に思えるが、長く付き合ってきた前田氏には吉高の違う一面が見えている。
「こんなことを言っていいのかどうかわかりませんが、彼女自身は暗い役をやりたいんだと思います。けっして根が明るいわけではない。とても感受性が強く、いろんなことを察してしまう。現場で元気がないスタッフがいると、すぐに気づいて声をかける。繊細だからこそ、自分を鼓舞するためにも大胆な行動に出るのではないでしょうか」
周囲に気を遣いながらも言いたいことを言う。吉高は前田氏に、
「私、この(主人公の)キャラクター嫌いです。なにがいいのかまったくわかりません。監督、なにがいいんですか」
と嫌味でも冗談でもなく真顔で言ったことがあるという。強すぎるわけではないし、弱すぎるわけでもない。吉高のそんな性格が人を惹きつける。
山田と吉高に共通するのは、自分の能力を過信しないこと。臆病になれる、それは一つの才能だろう。
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