大論争に 柳井社長の「年収は100万円でも仕方ない」ってどーよ
「ユニクロはブラック企業なのか」私はこう考える
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| ■成長か、さもなければ死か |
■人も使い捨ての時代 |
| ■「自分さえよければ」 |
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| 柳井氏がぶちあげた驚愕の人事構想が、賛否両論の大論争を呼んでいる。日本一の成功者の言うことだから、「正論」なのかもしれない。ただ、聞けば聞くほど、なんだろう、この違和感は……。 |
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成長か、さもなければ死か
「この記事を読むと、柳井さんは、付加価値を生まない社員の年収は100万円になる、そういう社員が辞めても鬱うつになってもやむを得ないと言っているように見えます。経営者が賃下げやクビ切りは仕方がないと公言しているようなものでしょう。こんなことを言えば軽蔑されるので、まともな経営者であれば口にしないものですが。
いまはそんな人が堂々と表通りを歩き出したということ。柳井さんのような人物が我が物顔でふるまえるようになったとは、どれだけ経営者の人間観、精神性が貧しい国になってしまったのかと思いますよ」
そう語るのは評論家の佐高信氏である。佐高氏が「この記事」と指摘しているのは、朝日新聞に掲載された、ユニクロを展開するファーストリテイリング会長兼社長の柳井正氏のインタビューのことである。
同紙で柳井氏がぶちあげた「世界同一賃金」なる構想が、物議をかもしている。その内容は、執行役員などの幹部は日本人であろうと新興国や途上国の外国人であろうと、やる仕事が同じなら給料も同じにするというもの。世界中のユニクロ社員に公平な競争をさせることで、社員のやる気を高めるのが目的だという。もちろん低い賃金に抑えられていた途上国などの社員には嬉しい話だろうが、この構想には続きがある。
「将来は、年収1億円か100万円に分かれて、中間層が減っていく」「仕事を通じて付加価値がつけられないと……年収100万円のほうになっていくのは仕方がない」と、柳井氏は仰天の“給料格差”制度を示唆したのだ。
さらに柳井氏は、「グローバル経済というのは『Grow or Die(成長か、さもなければ死か)』」「変わらなければ死ぬ、と社員にもいっている」と語り、ユニクロ社員以外のサラリーマンも戦慄させた。作家の楡周平氏が言う。
「使える社員には破格の高給を与え、使えないものには低所得を強いるか、切って行く。サラリーマンがプロ野球選手のようになり、優秀な社員も来年はお払い箱かもしれない。
私は柳井さんが進めようとしているこうしたユニクロ的経営を、絶対にいいとは思いません。しかし、これが日本社会が向かう方向そのものになっていくのでしょう。企業は生き残るが、社員は残れない社会です。どうしたらいいのか、非常に恐ろしく思っています。私の子どもはいま小学生ですが、こんな時代に生んでしまったことを申し訳なく思うくらいです」
同じような感想を持つ人は少なくないだろう。
そもそもユニクロについては、週刊東洋経済の『ユニクロ 疲弊する職場』と題する記事によって、新卒社員の3年内離職率が約5割という異常な数値であることが明らかになったばかり。同記事はユニクロにおける過酷な労働現場をレポートし、ユニクロの店舗正社員全体のうち約3%が精神疾患で休職しているとの実態も暴いた。
これをきっかけにユニクロを「ブラック企業」と批判する声が高まっていた中、朝日新聞に登場した柳井氏はブラック企業批判には「誤解だ」と反論。そのうえで、前述の発言が飛び出したものだから、火に油を注ぐように、ネット上では「ユニクロ非買します」などと“炎上騒ぎ”になってしまった。
もちろん世界中の企業が生死を賭けて熾烈に戦うグローバル社会にあっては、柳井氏の意見こそが「世界の常識」だとの声もある。ブラック企業などと批判する人たちは、努力もせずに旧来型の終身雇用にしがみつこうとするだけの怠け者だという主張である。
ユニクロはブラック企業なのか、柳井氏の発言をどう考えればいいのかについて、賛否両論が飛び交う。一方で、ユニクロの3年内離職率約5割という現実には、「これは普通じゃないぞ」と感じている人が多いかもしれない。
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