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政界特別ルポ 小沢一郎の「定年離婚」 ――政治家として定年を迎えた豪腕政治家。でも、妻はもう戻ってこない
妻・小沢和子 消えた50日
■夫人から「最後の電話」 ■悲しすぎる息子の離反
■「定年後」は八方塞がり ■橋下徹夫人「実家へ帰らせていただきます」
■「火に油」だった一言 ■「死んだフリ」作戦
■大きな流れは止まっていない  
豪腕を陰で40年近くも支え続けた妻は、人生の最後に去っていった。政治家としてのラストチャンスにかける小沢一郎の家に、家族はもはや誰もいない。一人で戦い、一人で敗れていく。これも宿命か。

夫人から「最後の電話」
 小沢一郎夫人・和子さんの「手紙」が流出し、騒ぎになってから1週間ほど経った頃だ。

 和子夫人は、小沢氏にたった一度だけ電話をかけ、わずかにこう話したという。

「こんなことになるとは、思っていませんでした」

 これに対し小沢氏は、

「まったく問題ない」

 そう言い放って、とくに追及しようともしなかった。

 小沢氏は夫人を赦ゆるし、受け容れたのか? もちろん、そうではない。そのたった一度きりのやり取り以降、一切、夫婦は会話をしていないという。もともと、昨年から別居し、冷え切っていた夫婦関係である。

「今さら何を……」

 こぼれた水は決して元には戻らない。それは、お互いがいちばんよく分かっている。

〈放射能が怖いと逃げたあげく、(中略)自分の保身の為に国政を動かそうとするこんな男を国政に送る手伝いをしてきたことを深く恥じています〉

 夫を告発する衝撃的な手紙が流出してから約50日。和子夫人はその手紙の中で、小沢氏に複数の愛人がいること、さらに隠し子まで存在し、離婚を決意したことなどを綿々と訴えた。

 手紙はコピーされ、永田町の全国会議員に送付されたため、「陰謀説」が飛び交ったが、夫人はその騒動の渦中以来、姿を消している。

 ただ、先に紹介した小沢氏への電話のように、和子さんはごく一部の関係者にだけは、連絡を取っているようだ。流出した手紙の文面を見れば、夫人が相当の覚悟で、夫に三行半を突きつけたことが窺える。それでも、それが表沙汰になったことで生じた結果に、彼女自身が心身ともに疲れきっているという。

「和子さんは、ごく一部の地元(岩手県奥州市)の支持者とだけ、電話で話をしたようです。その支持者によれば、マスコミの取材攻勢から逃れるため、一時期、入院もしていたとか。ただ、実際に心労から体調も悪く、睡眠障害なども発症しているらしい。

 以前から膝がよくないと言われていましたが、地元の人には『車椅子を使っているので、そちらには行けそうもない』と言っていたそうです」(小沢氏周辺)

 問題の手紙の流出について、「和子さんの本意ではなかった」(小沢氏の側近)という見方をする人々もいる。

 夫人が小沢氏に愛想を尽かしたこと自体は間違いないが、手紙が外部に流出するとは考えておらず、ますます心労が重なり、体調が悪化しているというのだ。

「和子さんは確かに離婚の決意をしましたが、長年一緒に選挙を戦ってきた、地元の後援者たちを騒ぎに巻き込んでしまったことを苦にしている。

 話をした後援者からは、『アンタがいないと地元はまとまらないよ』とも言われ、小沢氏ではなく、地元の人たちを動揺させたことを申し訳ないと気に病んでいるそうです。夜になっても眠れないため、睡眠導入剤が手放せなくなったと聞いています」(前出・小沢氏周辺)

 本誌は今回、小沢氏の地盤である岩手県奥州市であらためて関係者に話を聞いたが、一様に和子夫人には同情的で、今回の騒動を責める者はいなかった。

 支持者の男性の一人はこう語った。

「和子さんは、小沢先生に嫁いだときは選挙の戦い方とか全然知らなかったから、おばあちゃん(小沢氏の母・みちさん)が全部教えたんだ。言っちゃ何だけど、最初に来たときはいかにも田舎の娘って感じでな。でもそれをおばあちゃんが気に入って、選挙のときの振る舞い方や服装まで、みんな教えたんだ」

 いざ選挙になれば、地元の小沢氏の事務所には数百人単位で支持者が押し寄せる。彼らに応対し、全員と握手して投票をお願いするのも和子夫人の役割。握手のしすぎで腱鞘炎けんしょうえんになったということは、本誌8月4日号でも紹介した。

「みちさんと和子さんがいたお陰で、小沢先生は勝って来たんだ。みちさんは物事を教えるのに、押し付けがましいことはしない人だったから、和子さんと嫁姑の仲は良かったよ。

 和子さんは、あれでなかなかの才媛でね。上智大学卒。だから語学も堪能なんだ。昔、イギリスの(故)ダイアナ妃が来日したとき、小沢先生は慶応出だけど英語ができないから、隣にいた和子さんが、代わりにダイアナさんと英語で会話したんだよ。で、後で小沢先生が『なんて言ってたんだ?』なんて聞いてたな」(別の小沢氏後援者)














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