女の子にとって、大きなイベント、バレンタインデー。ナナは憧れの神近君にチョコレートを渡そうとするが、邪魔が入り失敗。ふたたびチョコを作ろうとするナナだったが、祖父・六造がオーブンレンジを持っていってしまっていた。ナナは取り戻そうと、屋根裏の工房に行き、中で焼かれていた物体を取り出すと、その物体は輝きを放ち７つに分裂!?

３年生になったナナ。祖父のプリズムの研究はまったく進まず、いまだに７人のままだ。毎日違うナナが登校していたが、七人七色、それぞれ性格 が異なり、体形も微妙に違うものだから、学校で変な注目を集めてしまうし、さらに６人のナナたちは学校で一番最初に神近くんの手を握ったナナが学校に行く権利を得ると勝手に決めてしまう!!

祖父から衝撃の事実を伝えられるナナ。それは、「ナナたちは、プリズムが元に戻る１年後、元のひとりのナナに戻らなくてはならない。でなければ、七人全員がこの世から消滅してしまう」というのだ。そんなある日、神社で行われるフリーマーケットに特撮ヒーロー・ナナレンジャーのコスチュームを着てナナたちは出かけて行くが…。

ナナレンジャーのスーツを返しそびれたナナたち。そのスーツにプリズムを装着してナナたちが着ると、プリズムの力で本物のナナレンジャーのようなパワーを得られることが判明する。 そんな中、６人はそれぞれ「ナナっぺ」「ナナっち」「ナナりん」「ナナっこ」「ナナさま」「ナナぽん」と瞳に名前をつけてもらうのだった。

神近君と一緒の特進クラスに入ることができたナナ。だが彼の志望校を知らないことに気づく。どうやって志望校を調べようかと、ナナが悩みながら帰宅すると、家ではナナぽんに催眠術を掛けられた、彼女以外のナナたちが家中を掃除しまくっていた。それを聞いたナナは、ナナぽんの催眠術を使って神近君の志望校を探ろうとするが…。

抜き打ちテストで赤点を取ってしまい落ち込むナナ。気分転換にラジオを聴いていると、受験生をターゲットにした番組が流れてきた。その番組中、ある男の子からのＦＡＸが紹介され、耳を疑うナナ。それはナナのことをはげましているとしか思ええない内容だったのだ。しかもその男の子のペンネームは「Ｙ・Ｋ」。もしかして「優一・神近」？

熱を出して倒れたナナに代わり、ナナっちが学校に行くことになった。その日行われた調理実習で、神近くんに食べてもらおうと意気込むナナっち。しかし、完成した料理をテーブルに運ぶ時、木枯、林葉、森沼の３人組に足を引っかけられ、料理が台無しに!!そこでナナっちは、一週間後に３人組と料理勝負をすることになってしまうが…。

自分が分裂してしまったことを海外にいる両親には知らせていないナナ。六造はナナの母・みつ子に怒られることを恐れているのだ。母からエアメールが届き、喜ぶナナたち。その手紙には、母が、知り合いの女性にナナの英語の家庭教師を頼んだという。さっそく鈴木家にやって来た家庭教師・メロディーは、関西弁をしゃべる美女だった!?

ナナの代わりにナナりんが登校することに。遅刻しそうになったナナりんは、ナナレンジャーになって行くが、トイレで隠れて着替えたところを、クラスメイトの茜に見られてしう。その日のテストで茜がカンニングするところを今度はナナりんが見てしまう。放課後、そのことを注意すると、茜は「そのことを言ったら、ナナレンジャーのことをバラす」と…。

期末テストで赤点をひとつでもとったら、夏休み返上で毎日補習が行われるということになった。今のままのナナの成績では、赤点確実。そこで、家事はナナたちにまかせてナナは勉強に集中、朝は６時起床、夜は２時就寝と決め、１日10時間の猛勉強をすることにする。ところが、マイペースのナナっこのおかげで、ナナは寝過ごしてしまい…。

中学最後の夏休み。突然、神近くんからお祭に一緒に行こうという誘いを受けたナナ。ところがドキドキしてしまったナナは、すぐに返事が出来なかった。さらにその日は親友の瞳とハモを食べる約束をしている日。ナナは、ふたつの魅力的な選択肢に迷ってしまう。そんな約束を聞きつけたほかのナナたちは、ナナをとっちめようとお祭へ向うが…。

夏真っ盛り。くやしがるほかのナナたちをよそに楽しそうなナナ。今日から１週間、特進クラスは海で集中合宿を行うのだ。お泊まり、海、そして神近くんも一緒とあって、開放的で幸せな気分にひたるナナ。ところが、なぜか海にはほかのナナたちの姿が。実はナナたちも六造じいさんと一緒に海に…何かが起こりそうな予感!?

夏休みを利用してホームステイに向かおうとしている神近くん。しばしのお別れと、ナナたちは空港で見送る。神近くんの乗るサンフランシスコ行きの飛行機は大空へ飛び立つが、ラジオのニュース速報で、その飛行機が大ピンチになっていると知ったナナたちは、ナナレンジャーとなって悪天候の中、飛行機を探しだすのだが…。

サンフランシスコから無事帰ってきたナナは、ほかのナナたちが戻っていないことに気づく。もしかしてパパとママのところに行ったのかも知れないと考え、ナナレンジャーに変身し、またしてもサンフランシスコへ。ナナは、ほかのナナたちを探すうちに、かつて家庭教師で日本に来たメロディーの家に行き当たる。すると、リビングから聞きなれた声が…。

夏休みも終わり、２学期に突入。これからは受験に向けてまっしぐら！と思ったナナだが、目標の高校の超難関ぶりを改めて思い知らされ、すぐに意気消沈。そんな時、運悪く３人組とバッタリ遭遇してしまうナナ。「いま何か言われたらヘコんじゃう」とハラハラするが、どうも３人組の様子がおかしい。どうやら林葉が何か隠しごとをしているらしいが…。

中学最後の文化祭。この日ばかりは受験勉強も忘れてしまいそうなナナ。なぜなら、不参加だったはずの特進クラスから、なんと神近くんとナナのふたりが文化祭の実行委員に選ばれたのだ。素敵な出来事が起こる予感を覚えるナナ。ところが委員会の会議で３人組の挑発に乗り、特進クラスも何か出し物を用意することになってしまったのだ!!

中学最後のステキな思い出になるはずだった文化祭に、ナナの恋は終わってしまった。ナナのすべての行動力の源である神近くんへの「好き」という気持ちがなくなった今となっては、高校受験もどうでもいいものになっていた。ただ涙を流すナナと、落ち込んでいるナナたち。するとプリズムが突然７つに分離し、ひとつずつ消えはじめた!!

世間はクリスマスムード一色。でもナナは、「今はすべてを忘れて受験に集中しなくては」とひとり机に向かう。そんなナナを気づかって、「今夜くらいは息抜きを」と考えたナナたちはパーティーを開くことに。さらにみんなでナナに何かプレゼントをしようとするが軍資金が全くないので、ナナたちは、アルバイトをしてプレゼント代を稼ぐことに…。

年の瀬をむかえて、ナナと六造は大そうじを開始。その頃ナナたちは、蔵の中で昔の写真を見ていた。幼い神近くんや、パパとママにやさしく見守られているナナなどといった写真を見て、懐かしい思いにひたるナナたち。その時、突然パパとママが帰ってきた。このままではナナが七人いることがバレてしまう!!

一年の計は元旦にありと言いつつも悲しき受験生には関係なし。でもあまりにナナたちが年賀状だなんだで浮かれているので、今日だけはお正月を堪能することを決意するナナ。おせちに凧揚げと色々しまくるけど、何か忘れている!? それはおじいちゃんからのお年玉！しかし、ゲットするにはおじいちゃんに花札で勝たなくてはならないのだ。

徹夜で受験勉強にはげむナナ。そんな時、林葉さんがいきなりの百点満点！林葉さんは、去年の三年生で持っていた人は全員合格したという「おまじないのキーホルダー」を手に入れていたらしい。さっそくお店に走るナナだったが、考えることはみんな同じ、すでに売り切れていた。ガッカリしているナナに、ナナぽんがある提案をするが…。

受験も本番に突入。まずは模試を受けるナナだったが、その結果は…信じられないことに特進クラスの上位に。そして、本命の八坂扇高校の前にほかの高校の受験にのぞむナナは、こちらも上々。クラスでも一躍注目される存在に!! 「この調子だと本命・八坂扇も楽勝！」と浮かれた気分に。そんなナナたちの前に、なんと突然８人目のナナが現れ…。

８人目のナナの登場に動揺している矢先、ナナは神近くんとともに職員室に呼び出された。そこで教頭先生は、八坂扇高校への推薦入学の話をしはじめる。だが推薦されるのは面接試験の合格者のたったひとりだけ。ということは、ナナと神近くんはライバル同士に！そんなナナたちを横目に、８人目のナナは何やらたくらんでいるみたいで…。

まさかの推薦合格。ひと足早いナナの合格に対する様々なひがみややっかみが飛び交う中、ナナは突然校長室に呼び出される。校長室にはなぜか八坂扇高校の校長と萱野月枝が座っていたので、困惑するナナ。どうやら、ナナが月枝にヤケドを負わせたという話らしい。そんなことはまったく身に覚えのないナナは、当然否定するが…。

いろんな出来事があったけれど、あっという間の１年間。あとは明日の受験を待つばかり。でも、ナナには心配事がひとつだけあった。ヤケドの一件以来、月枝が受験ノイローゼになってしまったのだ。神近くんもずいぶん心配そう。そこでナナは、「みんなで同じ八坂扇高校に合格しよう！　そしてみんなで友達になろう！」と月枝をはげます。

ナナの本当の心、受験への不安、不満…正直な気持ちが集まって生まれた一番かわいそうなナナ、それが影ナナだった。それに気づいたナナは「自分の気持ちに正直になる！」と、影ナナを抱きしめる。すると、ふたりのナナは輝きに包まれていく。この時点ですでに受験当日の朝。このままでは受験に間に合わない!!