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症例
菊花状のIIc+IIa型早期胃癌の1例
中野 浩
※1
加藤 真二
※1
前田 玲二
※1
大橋 秀徳
※1
西井 雅俊
※1
保原 怜子
※1
高濱 和也
※1
渡辺 真
※1
高野 映子
※1
北川 康雄
※1
宮地 育郎
※1
伊藤 圓
※1
溝口 良順
※2
※1 藤田保健衛生大学消化器内科
※2 藤田保健衛生大学病理
【キーワード】 早期胃癌,IIc+IIa型早期胃癌,X線診断,内視鏡診断
要旨 患者は71歳,男性.胃検診で異常所見を指摘され入院した.入院時の身体所見,一般検査所見に異常は認められなかった.胃X線所見では,胃角部に粘膜ひだ集中が認められ,そのひだは集中点より徐々に太まり,花弁状となっていた.粘膜ひだ集中点には顆粒状陰影と不整陥凹がある.X線診断はIIc+IIa型早期癌であった.内視鏡検査では,胃角部に発赤顆粒を伴う浅い陥凹があり,その周囲に徐々に高まる隆起がみられる.色素内視鏡像では隆起は花弁状で,全体像は菊花状であった.切除胃肉眼所見では,胃角部小彎に3.5×3.Ocmの大きさの,中央が少し陥凹し,その周辺が花弁状に隆起し,全体像は菊花状にみえる病変が認められた.病理組織学的検索では癌は高分化型腺癌(tub1),癌は粘膜内にとどまり,病変の中央にUl-IIIの潰瘍瘢痕が認められた.この型の早期癌は佐野が特殊型としたIIc+IIa型である.この例ではIIcの面積よりIIaのほうが大きく,早期癌分類の規約によればIIa+IIc型とすべきである.しかし,佐野も述べているように,この特徴のある形をした早期癌をIIc+IIa型とし1つの群として記憶しておくほうが,臨床診断上は有利である.
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