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症例報告
多発性成人型黄色肉芽腫の1例
奥野 愛香
※1
遠藤 雄一郎
※1
吉川 義顕
※1
※1 大津赤十字病院皮膚科
【キーワード】 成人,多発型,黄色肉芽腫
要約 19歳,女性.初診の8か月前より,特に誘因なく四肢,体幹に直径1~4mmの黄橙色調丘疹が散在性に多発してきたため,2010年5月中旬当科を受診した.病理組織検査のHE染色では,真皮上層から中層にかけて組織球の密な浸潤と局所的なリンパ球の浸潤を認め,Touton型巨細胞も認めた.免疫染色では,増殖している細胞はCD4,CD68,第XIIIa因子が陽性で,CD1a,S100は陰性であった.以上の臨床像と病理組織所見より多発性成人型黄色肉芽腫と診断した.血液検査,胸部X線,眼科受診では,異常は認めなかった.本症例の鑑別疾患として,丘疹性黄色腫,播種状黄色腫,汎発性発疹性組織球腫,多中心性細網組織球症,progressive nodular histiocytoma,発疹性黄色腫を挙げ,その鑑別に関して考察し,さらに多発性成人型黄色肉芽腫の文献的考察を行った.
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