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Top > 特集記事 > 芸能・スポーツ > 2013.2.25
週現スペシャル こんなに大変!
大研究 有名人のお葬式
■市川団十郎、中村勘三郎、鳩山安子 みんな悩んだ弔問客の「序列」 ■一番は“勧進元”の松竹
■政界ゴッドマザーの場合 ■何よりもバランスが大切
■青山葬儀所か築地本願寺か ■明朗会計とはいうけれど
■神道なら“戒名代”はゼロ ■香典はいくら持っていくと恥をかかないのか
■宮内庁から使者が来る  
いつかはやってくるものとはいえ常日頃はあえて考えることもない自分や家族の「お葬式」。だが残念なことに死は誰にも必ず訪れる。あの有名人たちの葬儀から私たちが学べるヒントを探ってみよう。
――誰を一番大事にすべきか、誰を座らせるべきか
市川団十郎、中村勘三郎、鳩山安子 みんな悩んだ弔問客の「序列」

「市川団十郎さんが肺炎で亡くなったのは2月3日の夜10時ごろ。それを遺族から伝えられたのは午後11時を過ぎていたはずですが、市川染五郎や中村時蔵など、団十郎さんの世話になった役者たちは、目黒区内にある団十郎さんの自宅に駆けつけました。

 歌舞伎界では、市川団十郎、尾上おのえ菊五郎、松本幸四郎といった江戸時代以来の名跡を、基本的に血筋で継承していきます。舞台でもプライベートでも、家単位で長く付き合うことになりますから、義理を欠くことは赦されません」

 歌舞伎界に精通する芸能ジャーナリストはこう語る。

 大多数の人がいつかは経験する、家族の死と葬儀。そのとき、誰に訃報を知らせ、葬儀を案内し、どのような席次で座ってもらうか。

 故人が世話になった人々に一種の序列をつけなければならないこれらの作業には、多くの遺族が頭を悩ませる。

 ましてや参列者の家格や名跡にも気を配る歌舞伎界や、首相・大臣経験者が集まる政治の世界ならば、その複雑さは尋常ではない。

「翌4日にも、故・中村勘三郎夫人の好江さんなど歌舞伎関係者が多数、弔問しています。熱烈な歌舞伎ファンだった小泉純一郎元首相も訪れました。

 勘三郎さんのときもそうでしたが、通夜・告別式は近親者のみで行う密葬とされました。後日、歌舞伎の勧進元(興行主)である松竹の差配で、大規模な本葬を行うことになります。

 団十郎さんの場合、自宅で行われた密葬は、神式でした。2月5日に執り行われた通夜祭と遷霊祭(仏式でいう位牌に似た霊璽れいじに故人の御霊を移す儀式)、6日の葬場祭では、生前、交流のあった高円宮家から贈られた胡蝶蘭が祭壇に供えられていました。

 これが文化勲章受章者や人間国宝などになると天皇陛下から『祭粢さいし料』が下賜される。一般の香典にあたるもので、森光子さんの葬儀では祭壇の真ん中に置かれていましたよ。

 神式なので、焼香に相当するのは玉串奉奠たまぐしほうてん。参列者が順々に、祭壇に榊を供える形式でした」(同前)












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