芸能・時事・政治ネタ。スクープ満載 男のWebマガジン『週刊現代オンライン』
週刊現代オンライン
Top > 特集記事 > 社会 > 2013.3.11
大研究
ああ、東京大学 東大に入っても不幸な人、東大出たのに不幸な人
■東大は努力で入ってはいけないところです ■授業についていけない
■就職に役立たない ■博士になっても未来がない
■勉強はできるのに人間はできてない だから職場で嫌われる ■面白いことが言えない
■同僚がサルに見えてくる ■東大女子はつらいよ
東大に入れば将来は安泰――そんな甘い時代はとうに終わっている。苦労して狭き門をくぐっても、不幸になる落とし穴はそこら中に隠れている。失敗していった東大生たちの声を集め、徹底検証した。
第1部
東大は努力で入ってはいけないところです

授業についていけない
「合格発表会場で胴上げなんかされちゃって、人目をはばからず喜んでいる受験生っているじゃないですか。実は僕もそのクチなんですけど、そういう人って、だいたい入学した後に不幸が待っているんですよ」(東大経済学部4年生男子)

 3月10日、今年も日本最難関の入学試験を突破した受験生たちが、東大本郷キャンパスの名物、赤門から続く銀杏並木で喜びを爆発させた。様々な誘惑を排して、一心不乱に努力を続けてきたのだから、喜びもひとしおだろう。だが、こと東大にかぎっては、そうした無理な努力で入学することは、あまり身のためにならないかもしれない。前出の東大生が続ける。

「あそこまで喜べるのは、よっぽど努力した人、それも入試の手応えに自信がない人です。要は、努力した凡才なんです。そういう人が東大に入ってもいいことはひとつもありません。

 僕は静岡の公立高校の出身で、周りに東大を受験する友人もいなかったので、2年間毎日、学校に22時頃まで残って、担任の先生とほとんどマンツーマンで勉強をしてきました。

 入学して驚きました。僕は高校時代勉強しかしていない、と断言できるくらい努力してきたんですが、そんななりふり構わずやった、という人はあまりいないようでした。都内の有名私立校出身の同級生に合格発表の話を振って、

『どうせ受かってると思ったから、合格発表は見に行ってないんだ』

 と言われたときは衝撃を受けました。カリキュラムが始まっても、差を痛感するばかりで、第3外国語で選択したドイツ語の演習(必修)では、クラスで僕だけ単位が取れず、留年してしまいました」

 彼によれば東大生のヒエラルキーは3段階に分けられる。

「一番上は、もう天才と言うしかない、ずば抜けて優秀な学生です。こうした学生は10人に1人いるかいないか。

 真ん中はその天才たちと仲良くしていて、試験期間になると天才に試験対策を教えてもらい単位を集める要領のいい奴ら。東大内に知り合いの多い、毎年多数の東大合格者を出すような名門校出身に多い。

 そしてヒエラルキーの最下層が、学力が高くなく、要領もよくない学生。僕のようなタイプです。

 親や教師に半ば強制的に勉強をさせられ、身の丈に合わない東大に入っても、いいことはありません」

 そもそも東大とは、努力をして入る価値のある大学なのだろうか。肝心の講義内容がどのようなものか、一般には知られていないが、理学部の3年生からは泣き言が聞こえてくる。

「数学が難解過ぎる。たとえば微分は微分でも、非線形微分方程式など、先端的な数学を扱うため、十分な参考書も揃ってなくて、ついていけない人がどんどん増える。1年の秋ごろから、脱落者が出始めて、いまではどの数学のどのクラスも完全に理解できている学生は1割に満たない状態になっている。それでも補習のようなことは一切しないですし、進行ペースを落とす気配もまったくない」

 先端のテーマを取り扱う精神は良いが、さすがに1割程度しか理解していない状態というのはいかがなものか。それでは講義を録画して流しても変わらない。またはこんな講義もある。

「『アフリカ少数民族言語』という講義があって、聞いたこともない単語を、みんなで声を揃えて読む。担当教授のライフワークを講義にしたものらしいのですが、どういうモチベーションで受講すべきなのかわからない」(文学部3年生男子)














この続きは会員になるとご覧いただけます。
面白コラム満載!会員登録をすると「連載・コラム」はご覧いただけます
TOPページへ

「週刊現代オンライン」は、『週刊現代』より厳選した記事を掲載しております。
会員になると、コンテンツ一覧にある記事をすべてご覧いいただけるほか、過去のバックナンバーもご覧頂けます。

本ホームページに掲載の文章・画像・写真などを無断で複製することは法律で禁じられています。
すべての著作権は株式会社講談社に帰属します。週刊現代・週刊現代Onlineに関するご意見、ご感想は [email protected]
iPad/スマートフォンから閲覧された場合、一部の画像が正しく表示されないことがございますが、掲載記事はすべて閲覧することができます。