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Top > 特集記事 > 社会 > 2013.3.25
アベクロバブル特別レポート 油断大敵、ダブルスパイの臭いが
安倍さん、日銀・黒田新総裁は財務省の犬かも
■ふたつの顔を使い分ける ■国民のために仕事をせよ
■日銀の抵抗は本気だ ■ワナは仕掛けられた
新リーダーの登場に、経済界のみならず国民全体の期待が高まっている。だが手放しで喜んでもいられない。黒田総裁の実力は、未知数。そしてどんなに優秀でも、彼の本籍地はあの「霞が関」なのだ。

ふたつの顔を使い分ける
 ついに、新しい日銀総裁が就任した。

 国際金融のプロで、世界の金融を牛耳る各国の専門家たち、いわゆる“通貨マフィア”とも互角に戦える人材――。前アジア開発銀行総裁で、元財務官の黒田東彦はるひこ氏である。

 前評判と期待は非常に高く、日本のみならず、全世界のマーケットがその就任を歓迎している。経済大国日本の復活は、その恩恵を受ける多くの国々にとって望ましいことだからだ。

 ところが、その日本再生の出発点において、一抹の不安が囁かれ始めた。「アベノミクス」の体現者として迎えられた黒田新総裁だが、本当に信じていいものなのだろうか、と。

「金融緩和、インフレターゲット論者の黒田氏の総裁就任には、従来の日銀と一線を画す政策の実行者を必要とする、安倍首相の意向が強く作用したことは間違いありません。ただし、同時に、内心ほくそ笑んでいる人々がいます。『今回の人事はベストではないが、ベター』。日銀にうまく楔くさびを打ち込むことに成功した、財務省です」(財務省OB)

 安倍首相は、“伝統的な金融政策”に最後まで固執し、結果的に超円高を容認していた白川方明前総裁に代え、「革命的政策」を期待して黒田氏に白羽の矢を立てた。だが黒田氏の背後には、日銀よりさらに厄介で強大なキング・オブ・官庁=財務省が控えている。

 アベノミクスの使者であるはずが、実は黒田氏には、さらに別の顔があるかもしれない。つまり、「ダブルスパイ」になってしまう可能性があるのではないかと囁かれているのだ。

 これが杞憂なら問題ないのだろうが、別の財務省OBがこう語る。

「財務省にとって、日銀は単なる出先機関であり、天下り先のひとつに過ぎません。したがって、日銀総裁ポストなどは本来、財務省のもの。今回は黒田さんがとりあえずその椅子を獲ったので、最低限の条件はクリアしました。でも、あくまで“最低限”です」

 財務省は、今回の人事の本命として、同省出身で最大の大物・武藤敏郎元事務次官を想定していた。しかし、武藤氏は財務省そのものを象徴するほどの大物であり、その強すぎる色を嫌い、安倍首相は黒田氏を新総裁に選んだ。

「それが後々、問題になってくる。黒田さんは元財務官僚と言っても、省内では傍流に過ぎない国際金融局の出身です。財務省にしてみれば、主流派である主計局人脈で日銀総裁を押さえなければ、プライドが許さない。そうした財務省の主流派は、すでに黒田さんの任期が切れる5年後を見据え、“次の総裁”への布石を打っているんですよ」(同)














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