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Top > 特集記事 > 芸能・スポーツ > 2013.10.28
スポーツ特別読み物 トッププロの世界はこんなに深い
石川遼と松山英樹 ホンモノはどっちか
■天才が帰ってきた ■実力は松山、センスは石川
■より上へ行くために ■俺にも出来るはず
予選落ちの恐怖と戦う日々から、石川が這い上がってきた。その原動力にはやはり、自分のいない舞台で活躍する松山の存在があったのだろう。大いに刺激しあう盟友と、今季は更なる高みを目指す。

天才が帰ってきた
 10月9日、米・カリフォルニア州サンマーティン。米ツアー開幕前日のこの日、日没とともに郊外のレストランにおよそ10人ほどの日本人が姿を現した。向かい合わせに座った二人のホスト――石川遼と松山英樹、そして両チームスタッフはイタリアンに舌鼓を打ちながら、ゴルフ、そして他愛のないプライベートについて語り合う。石川曰く、「触れ合うたびにコイツみたいに強くならなきゃと思う存在」という松山としばし時間を共有し、宴もたけなわ、今季のお互いの健闘を誓い合った。そして、一行は近くにある宿泊先のホテルへ帰って行ったのである。

 ライバルと直接向き合うことが大きな刺激になったのだろうか。今季の石川は昨季とはまるで別人のような好スタートを切った。わずか2戦で昨シーズンを上回る賞金を獲得したのである。

「最終日のゴルフは本当に良かった。クラブがうまくコントロールされていました。パットは決して良くなかったけれど、決まらないのにこの位置(2位)という点が、これまでのトップ10とはまったく違っている」

 10月20日の「シュライナーズホスピタルオープン」最終日。5位スタートの石川は精度の高いショットでバーディを量産。通算18アンダーの266で2位に輝くと自信に溢れた表情を見せた。

 一方、米ツアー初戦「フライズコムオープン」では3位と絶好調だった松山英樹はこの大会直前、突如、体調不良を訴えて棄権する憂き目に。今季、同じアメリカを舞台にしのぎを削る二人の明暗がハッキリと分かれた大会となった。

「松山選手の欠場理由は胃炎なんですが、実は石川選手はこれまで米ツアーで1試合も欠場したことがないんです。その理由として考えられるのが、彼が専属のコックをツアーに帯同しているということ。体調管理に厳格という点では石川選手のほうが松山選手よりも一枚上と言えそうです」(在米ゴルフジャーナリスト・舩越園子氏)

 コース上では泰然として見える怪物ルーキー・松山が意外に繊細なのはあまり知られていない。

「連戦の疲労もあるが、自分の評価を気にしてネットの匿名掲示板を見てしまうような性格だからストレス性胃炎の可能性も囁かれました。会見で石川関連の質問を受けると、『それ、答えなきゃいけないっすか』と今だにムッとした顔を見せています」(ゴルフライター)

 1年早く米参戦した石川に比べて松山は今季から。異国での暮らしにナイーブになるのは仕方ないが、そういうちょっとした心境の変化もグリーン上での一打に如実に出てしまうのがトッププロの世界でもある。

 思い返せば昨季(1月〜9月)の米ツアー開幕当初、石川も絶不調にあえぎ、予選落ちを繰り返した。











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