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Top > 特集記事 > 社会 > 2013.12.2
特別読み物 「テレ朝」のPだけじゃない、「制作会社はお財布」が当たり前 「ほこ×たて」みたいなちょっとした「やらせ」はどこにでも 権力を持てばすごい接待が待っている
ザ・テレビ局 プロデューサーを1日やると、一生やめられません
■制作費は流用するもの ■予算は水増しするもの
■やらせはバレずにやるもの ■視聴率が一番怖いもの
面白い番組を作りたい――プロデューサーはみな、テレビ局に入社したとき、そんな希望を持っていたはずだ。しかしいまやそんな誠実さは一切ない。テレビ業界には、人間をダメにする仕事がある。

制作費は流用するもの
「土日のゴルフは、すべて制作会社持ち。賭けゴルフで100万円単位のカネが動くのですが、勝つのはもちろんプロデューサーです。また、彼が『車を買い換えたいなあ、ベンツなんかどうかなあ』と飲み会の席で一言つぶやけば、ベンツが届く。麻雀が大好きで、一晩で100万円くらいやりとりする特別ルールで打っていましたが、これも彼が負けることは絶対になかった。当然それらのカネはすべて、我々下請けの制作会社が分担して支払っていました。

 テレビ界ではこうやってプロデューサーが制作会社を『お財布』にするのはよくあること。クビになったテレ朝のPも、やってるって前から有名でした」(制作会社元社員)

『銭形金太郎』や『ミュージックステーション』などの人気番組を担当してきたテレビ朝日プロデューサー(45歳)の制作費着服事件。世間では驚かれたが、テレビ関係者にとっては「ありがちなこと」だったようだ。着服した総額は、実に1億4100万円に上る。

 このプロデューサーが解雇された翌11月20日、テレ朝は早河洋社長名で「当社元社員による不正行為に関するお知らせ」と題したメールを社員に送信している。その中に、こんな文言がある。

〈社内調査の中で当該元社員以外に、番組制作費の不適切な処理を行っていた事例を複数件確認いたしましたが、私的流用の事実はありませんでした〉

 私的流用がなかったとしても、経費の不正処理が「常態化」していることを、社長自ら認めている。

 かつて同じようにキックバックを要求されていた制作会社の元社員が、プロデューサーの豪遊振りを証言する。

「私が関わっていたのは、7年前。そのプロデューサーはテレ朝の『視聴率男』とか『天皇』と呼ばれ、年間50億円の予算を握って制作会社に君臨していた。わが社を含め、6社から接待を受けていたんです。彼の一日は局に夕方4〜5時に出社して始まる。その後、愛人のママがいる高級クラブに『出勤』し、そこを拠点としてハシゴをする。月曜から金曜まで順番に回る店が5軒ありました。いずれも彼が目をつけ、『店をもたせてやる』とか『ママにしてやる』と口説いた子のいる店です。

 こうした店への支払いが、1日2軒で40万〜50万円。すべて下請けに請求書を回させる。20日間で800万から1000万円です。さらに貸し切りでやる愛人ママの誕生日会と自分の誕生日会の経費が600万〜700万円。これも6社が分担して受け持っていました。彼の口ぐせは、『接待で下請けの力量が決まるよ』でしたね」











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