プロフィール:
娘のアメリカ留学に際して、アメリカのことを調べ始め、多くの留学生が挫折している現状を目の当たりにした。「少しでも多くの留学生に目的を達成してほしい。そのお手伝いができたら…」。彼女はまず1992年にウィリアム・ファーレル氏(ハーバード大学客員教授)、オリバー・オールドマン氏(ハーバード大学ロースクール永久教授)らとエピックUSAを設立。アメリカの教育関係者を中心としたネットワークの構築に力を尽くし、留学生のバックアップを始めた。
いきなりアメリカに会社をつくってしまうあたりが、彼女ならではの行動力である。本人は「何も知らなかったからできた」と笑うが、素人的な発想と度胸が、逆に実を結ぶ要因にもなった。
「たとえば語学を学ぶ場合、エピックでは19日間の研修のなかで英語のセンスを身につけるようなカリキュラムを組んでいます。短期間で結果を出そうという日本人的発想ではなく、研修を終えて日本に帰っても、さまざまな異文化体験で国際人として成長したいという気持ちが植えつけられるんです」。
93年にはエピックジャパンを設立。ノースウエスト航空の協賛でサルベ・ジナ大学院、ハーバード大学に奨学生を送り出している。
ノースウエスト航空やニュージーランド航空には機内誌として搭載し、高校・大学等の教育機関、ダイエー系列の書店アシーネ102店舗にも配布している。
「今秋号から雑誌形式にして、さらに多くの人に読んでいただけるようにしたい」と夢はふくらむ。
「教育事業は大きくする必要はない。理念に沿ったことをきちんとやっていくのが本来の在り方であって、利益だけにとらわれるとコンセプトからずれてしまう。判断の基準も狂ってくるし、結局留学生のためにもこの事業に携わっている人のためにもならない」と厳しい。
「コミュニティーカレッジをつくったり、企業研修や熟年者の留学のお手伝いもしたい」とさらなるステップも考えている。
「これまでは無知がゆえに無我夢中で勉強してきました。分からないことは分からないと正直にいって、いろいろな人にアドバイスを請いました。エピックの活動を企業の方々にもご理解いただいて、海外研修などに役立てていただきたい。どんなかたちが可能なのか、逆に教えていただきたいんです」。
子どもの自立を願う母親の気持ちから生まれたこの事業。経験がないぶん猛烈な勢いで学んできた。「すごい努力が必要だけど、努力のしがいがあります。だから楽しいですね」。やわらかい物腰と優しい笑顔からは想像できないパワフルな言葉と行動力。英語を話すこともままならなかった主婦が、世界を舞台に活躍する社長へと変身した。
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