竹村会 会員企業にみる“躍進”の秘密
たとえば現在、急速に普及している携帯電話やPHSなどの移動体通信システムで考えてみよう。三技協なら基地局の設計・施工だけでなく、電波監理局への申請書作成からプロジェクトの管理業務、基地局の現地調整、電波の伝達地域を確認するフィールド試験から総合試験まで行なっている。つまり、もしあなたが携帯電話やPHSを使っているのなら、三技協の技術はその利便性の大半に貢献しているのである。
特に今注目を集めているのが、移動体通信基地局の設置調査。
「使用する機械は、日本にも数台しかない電界強度測定システム(GPS搭載車)という優れモノ。そのうちの2台は我が社が所有しています」と仙石氏は胸を張る。基地局設置にふさわしい位置の測定を行なうために、この車で街中を走ったり、基地局周辺を回って電波が設計通りに伝達されているかを測定し、50メートル間隔でデータをはじき出す。
「そういった従来の方法は、メーカーを回ったり設計事務所を回ったりしなければ何事も決定できなかった。そのうちに主旨がぼやけてきて、結果的に天井裏や床下に“死に線”をたくさんつくるハメになっていたんです。しかし我が社なら、ランニングコストも3割は安くなるし、打ち合わせの回数も5分の1に減る」
今後、1人が1台以上のパソコンを持ち、会社のなかに複雑な通信機器がひしめくようになったとき、配線の増設・移設などには戦略的な配置が要求される。そうなったら、どんな業者を選ぶか。一元管理でメンテナンスまで任せられる会社のほうが安心で得だ。仙石氏がいうように「あとはトップの決断あるのみ」かもしれない。
社長となってからは、会社の体質改善のためにずいぶん無理もした。従業員を800名から450名に減らしたり、消費者マーケットから手を引き、業務端末だけにしぼったりした。
「もし親父が生きていたら、3回はクビになっていたでしょう」と仙石氏は苦笑するが、結果的に仙石氏の改革は成功した。昭和40年にNECにマイクロ通信の検査技術者を派遣したことをきっかけに創設されて以来、NECを最大の顧客としてきたが、現在は他の大手メーカーや事業者との取引もグングン売り上げを伸ばしている。
「部下から教えられることはたくさんあります。仕事をしながら勉強できるのだから、こんなにありがたいことはない」という仙石氏の常に謙虚な姿勢と、「自由な発想や楽しみのなかで仕事をしてほしい」という経営理念が反映したのだろう。
地球規模で拡大する情報通信の底辺となり、世界各地に海外営業所と海外駐在員を設けている三技協。エンドユーザーには見えない技術という商品を売る“技術屋商人”である。
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