竹村会 会員企業にみる“躍進”の秘密
理事長である吉田威氏は、創設の理念をこう語る。
メインロビーに、病院の象徴的存在である待合のベンチシート群を置かないのも、「待つこと自体がいやな行為なのだから、待合室はないに超したことはない」という発想からで、かわりに丸いテーブルと肘掛け椅子のセットを数点用意し、壁にはいくつかの書の大作を掛けた。
さらに、このロビーは地域の人が気軽に集うイベントホールにも変身する。週に1回のダンス教室や気功講座、骨粗鬆症体操教室、カラオケ大会。そして年に数回は、ダンスパーティやオペラコンサートなどの一大イベントも企画される。
さすがに入院患者の参加は少ないが、いい意味での刺激になっているという。
「病院らしくない病院に、当初は戸惑いの声もありましたが、こうしたイベントによって、地域の方にとっても馴染みやすい病院になっていると思います」と吉田氏がいうように、効果は上々のようである。
快適さは、ラベンダーとレモンを調合した“香り” でも演出。
「日本中の病院で初めてアロマニティーを取り入れた」と吉田氏が自負するこの香りは、人間ドックのサロンや特別室に用いている。もちろん、研究に研究を重ねた末の労作で、決して邪魔にならない微香性である。
特筆すべきは、9年前から行なっている町内運動会だろう。2年目で近所の小学校も巻き込み、現在の参加人数は、なんと1300名以上。子どももお年寄りも、健康な人も車椅子の人も参加できる地域の交流の場として、評判が高い。
吉田氏が、このような「病院らしくない病院づくり」を目指したのは、アメリカに留学した際、日米の病院制度の違いをまざまざと見せつけられたからだった。
「アメリカの病院は、きれいでスマートなんです。日本のような3分間治療ではなく、医者と患者が接する時間も長い。そんな病院がつくりたかった」
まず、設備面の充実を考えた。白い壁だけに囲まれた冷たいコンクリート施設ではなく、自然に溶け込んだ、心身に優しい医療空間の創造がテーマになった。
最上階の特別室の廊下は、太陽の自然光が降り注ぎ、夜には北海道の美しい星空を見上げることができる。特別室は和室タイプもあってくつろぎを重視。人間ドックのサロンは格調高いインテリアで統一し、窓からは嵐山や高砂台の景観が楽しめる。自然が与えてくれる安らぎを満喫できる設計が、院内の随所に施されているのである。
病院の役目としての治療は、二番手、三番手だと吉田氏は力説する。そのため吉田病院は、東洋医学や伝統医学を取り入れ、漢方外来や鍼灸外来、さらには禁煙外来、更年期の女性を対象にした「ラベンダー外来」などの外来部門に力を注いでいる。
しかし、理想的な病院づくりを追求するほど、利益には結びつかないのも現実だと、吉田氏は苦笑を耐えない。ただひたすら啓蒙の一環だと肝に銘じ、従来の病院の悪しき部分を払拭するのが吉田氏の願いである。
質問したいことは、Eメールを送れば答えてくれるし、質問者の近隣の専門医を紹介することもしばしば。ホームドクター感覚で利用できる。
物足りない人は、一度吉田病院に足を運べばいい。東京からなら飛行機で約1時間半。優しい自然と熱心な医療スタッフが迎えてくれるはずである。
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