|

DVD二条城について |
徳川幕府の権力の象徴、二条城。遠侍の猛々しい虎、大広間の地を這うような松の襖絵が外様大名達を圧倒する。一方、花びらが舞い鳥たちが遊ぶ心和む空間、黒書院。この対比はなにを意味するのか。
御殿内は狩野派絵師の筆による障壁画によって彩られ、豪壮華麗な美と格式を今に伝えている。しかしそれら障壁画も文化財保護のため、古色復元された模写障壁画と順次差し替えられ一般公開されている。
本タイトルは、二条城二の丸御殿の障壁画を精緻にデジタル化した画像と、コンピューターグラフィックスによってリアルに再現された御殿内部のデータを組み合わせ、国宝二の丸御殿本来の空間をそのままに収録したDVD作品である。
|
制作にあたり |
2002年、凸版印刷は、京都市と京都デジタルアーカイブ研究センター(現在は京都市が事業を継承)の協力を得てバーチャルリアリティコンテンツを制作しました。バーチャルリアリティコンテンツでは、桃山文化の美を今に伝える二条城 二の丸御殿内を、コントロールパッドを操作して仮想空間内を自由に歩行できる為、あたかも二条城を訪れたかのような体験をすることができます。
本DVDソフトは、このバーチャルリアリティコンテンツのデジタルデータを活用した映像作品です。 |
障壁画保存の取り組み |
二条城では、1972年より二の丸御殿の障壁画を恒久的に保存するため、障壁画の模写を制作し順次御殿内の原画と嵌め替える模写事業をすすめています。模写制作に際しては、まず原画の筆法、画材等を慎重に吟味し、可能な限り描かれた当時の画面の復元に向けて、慎重な検討を重ねます。そうした調査の後、現在の御殿の雰囲気との調整のため、一定の古色を施した、古色復元模写として描きあげられています。 |
|
 |

DVD唐招提寺について |
仏教揺籃期の日本に渡り、授戒を通じて日本の精神形成にその晩年を賭けた唐の高僧、鑑真和上。
和上が安置される唐招提寺 御影堂の障壁に、和上が目にすることの無かった日本の風土、故郷である中国の景勝を描くことで和上の魂を弔うことに晩年を賭けた昭和の巨匠、東山魁夷画伯。
現在、唐招提寺 御影堂は鑑真和上の命日にあたる6月6日の前後3日間のみに一般公開が許されている。本作はそのような両名の想いが込められた唐招提寺 御影堂の全てを、緻密に再現し空間感覚そのままに収録したDVD映像である。 |
制作にあたり |
平成17年1月12から3月6日まで開催された唐招提寺展「国宝 鑑真和上像と盧舎那仏」で公開された大型高精細VR(バーチャルリアリティー)ソフト「唐招提寺 金堂建築の巧み・御影堂の美」(凸版印刷、TBS共同制作)は、唐招提寺の金堂を初めとする境内の建造物、金堂の建築構造と東山魁夷画伯の障壁画で有名な御影堂を、最新のVR技術を用いて仮想空間上で再現しました。
VRソフトの特徴である映像との対話性を応用し、ゲームコントロールパッドを操作して仮想空間内を自由に歩行できる為、あたかも唐招提寺や御影堂を訪れたかのような体験をすることができます。平成18年以降に開催が予定されている、唐招提寺展などでも公開していく予定です。 |
本ソフトは、このVRソフトのデジタルデータを活用し、御影堂の部分のみを収録した映像作品です。映像中に収められた御影堂の障壁画は、絵画などの美術作品の長期保存のために凸版印刷が手がけている「日本画家アートアーカイブ」事業において、既に蓄積した東山魁夷作品の画像データによるものです。
凸版印刷株式会社 |
|
 |
|