カラーリバーサルフィルムは、撮ってしまえば、あとはラボまかせ。多少のプラス・マイナスができるといっても知れている。これにくらべ、モノクロは撮った後が楽しい。もう一度現像とプリントで、新たに表現を加えることができる。しかし、加えられるにしても、いい加減な撮り方をすると、その範囲が狭くなるんだ。だから、プリントまで考えた撮り方をしなければいけない。
まず考えなければいけないことに、女性の場合は、彼女の肌色を白く出すのか、グレーにするのかを考える。つまり、全体のトーンを肌色より落とし、プリントで白く表すか、逆に、全体のトーンを肌色より上げ、肌色をグレーに表すかを決める。
たとえばオープン撮影のとき、バックを木陰のシャドウ部にして、彼女の顔を白くとばすか、新緑の葉にしてグレーにするかなどで、印象が全く違ってくる。もちろん、焼き込みや覆い焼きで調節はできるが、これらのテクニックは最小限がいいにきまっている。撮影時の決定は、あくまで優先するんだ。
そして、これがきまったらフレーミングする。この時、全体の白・黒・グレーのバランスを考える。目には、赤や黄色・グリーン・ブルーとあざやかに色彩が飛び込んでくるが、これにまどわされないように、うまくバランスを撮る。これには、ピントを大きく外してボケボケの状態を作り、あやふやな色のマッスで、画面全体を見ると見当をつけやすい。これは、カラー撮影時、画面の色の割合を見るのにもおおいに活用できる手だ。おぼえておこう。
つぎに露出だが、モノクロの場合もカラーの場合と同じでフィルムによって実効感度も違うし、自分の表現したい明るさによって、適正露出は大きく違う。
モノクロの場合は、とくに気をつけなければならないのは、自分の現像液の状態を、つねに頭に入れて、露出を決める。ちなみに僕の場合は、たいていでた目より+1/2絞りから1絞りはあける。つまり、指示感度の半分で撮って、古い現像液でやや早あげ気味している。これが、いちばん粒状性がいいようだ。ただしこの場合、現像を押しすぎるとあとで大変な目にあう。そのへんは自分で調節しながら試そう。
試すには、一本だけ無駄にして段階露出を切る。メーターの出た目の±2絞位の段階露出で充分だ。そしてそれを時間現像して、ネガ濃度をきめるといい。そうすれば、あとは時間現像でOKだ。
最後に、ライティングだ。大まかに言うと、人物を中心に、全体が上下に3〜4段くらいにおさまっていると、キレイに焼ける。それ以上だと、プリント上でなんのニュアンスもない。真っ白か真っ黒になってしまう。それには、人物をレフ板で調節することだ。しかし、カラーのように、銀レフなど硬いレフを使用すると、あとで泣くことになる。モノクロは、もっと柔らかいレフを使う。これらが、モノクロのポイントなんだ。
モノクロフィルムの種類
モノクロフィルムは赤外フィルムなどの特殊フィルムを除いて、感度だけで選ぶことになる。低感度のものは微粒子だし、高感度になると粒子は粗くなる。ここでは、よく使われるものを紹介しよう。
コダック
パナトミックスXパン(ISO32)
プラスXパン(ISO125)
トライXパン(ISO100)
T-MAX100(ISO100)
T-MAX400(ISO400)
T-MAXP3200(ISO3200〜6400が最適範囲。ISO400〜5000まで使用可能)
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