モノクロ撮影で、最も重要な部分だ。失敗すると、全てがゼロになってしまう。最高に緊張し、なおかつ、迅速にやらなければいけないプロセスだ。小さなスクラッチも許さない程、ヤサシク、フィルムに接しなければいけない。各々の処理時間、基本操作は、前頁のプロセスを徹底して慣れるしかないが、ここでは、一例として、僕のフィルム現像法を、紹介しよう。
まず、フィルムは、僕はプラスX・トライX・T-max400か100を使う。それぞれ公称感度の半分で撮る。これをおぼえておいて欲しい。
現像時間は、現像指定時間の20〜30%減である。但しこれは新液の時で、僕の場合、深タンク(50リットル入り)現像なので、液の劣化で時間は伸びる。そして、時間ののび切った状態の液が、最も粒状性もよく好きだ。君達も、一度に5リットル溶いて、少し液をねかし、繰り返し使用をすすめる。5リットルで十数本現像して、標準濃度のネガでも、現像時間が、9〜11分位になる位の粒状性を一度、試したらよいと思う。四切以上にプリントした時に、キレイさがわかる。古い現像液はドロドロになるまで使いきれ。
現像のプロセスは簡単だが、いくつかの注意点がある。順を追って説明しよう。小型タンクの場合、ベルト式・ノンベルト式に限らず、フィルム巻き込み時には、決してツメをたててはいけない。必ず指の腹で取り扱うことだ。
そして液をタンクに素早く、泡をなるべく立てずに入れる。終わった直後、必ず、タンクを持ち2〜3度、机にコンコンとぶつける。これが大事で、フィルムに付いた気泡を取り除く儀式だ。
次は撹拌だ。僕のおすすめはナイコール・タイプで、タンク全体を反転出来るものがいい。やり方も、ソッとやさしく、タンク全体を2・3度反転させてやればよい。乱暴にすると気泡が付く、心配だったら最後にコンコンだ。数回だが、あまりやりすぎると粒子が荒くなる、最初の連続撹拌の後は1〜2分に1回位でよい。
停止・定着は、とにかく新しい液がよい。あとは指示時間で充分だ。そして、入れた後のコンコンと撹拌は忘れずに。定着後で初めてネガを見る。この時の緊張を知ると、もう、フィルム現像のトリコになってしまう。
水洗、流水で充分に水洗する。気持ちはわかるが、ここでアセッてはいけない。いままでのプロセスは迅速第一だが、水洗は、なるべくユックリ、アセラずやる。スクイズ、スクラッチの原因は、ここが一番多い。やさしく、ユックリ、均一スピードでスクイズ。ドライウェルにひたしてから行う。そして乾燥、風通しのよい所で自然乾燥がベスト。ドライヤーはホコリがすごいのでなるべく使用しない方がよい。
ここまでくれば、あとはネガを見ながら、プリントを考える。これでモノクロ作品完成までのちょうど半分。だんだん気分が盛り上がってくるはずだ。
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