タネあかしをしよう。それは撮影場所や空間にある自然のものなんだ。たとえば、風や雲、砂や波だ。何も特別に用意しなくても、撮影場所に置かれている全部が小道具になるんだ。これは、優秀なスタイリストだってとってもかなわないぐらい、そこにいる女性たちにマッチする。
砂ひとつぶだって、立派な小道具になる。撮影のとき、モデルには自由に動いてもらうと、どうしても、背中やおしり、手に砂がつくんだ。コマーシャル撮影の時などこれを、念入りに取り除く場合もあるが、グラビアの場合、僕は決してこれを取らないんだ。もしとってしまうとチクチクする痛みもなくなると同時に、モデルの感情の動きも止まってしまう。寄って撮っても、海にいるんだという臨場感もなくなってしまう。
だから、砂をはらいにいくスタッフがいると、いつもどなるんだ。“このタコ!”
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