モノクロ撮影だとなんの問題もないが、カラーの場合のくもり日はユーウツだ。キーライトになるべき太陽がなく全体にベターッとした写真になりがちだ。浜辺で、“あつーい”水着写真を撮りたいんなら、あきらめたほうがいい。こんなときは、方向転換にかぎる。水着をあきらめて、洋服を着せてしまえ。
この写真がそんな状況だった。朝起きたら雨。こんなとき大事なのは、カメラマンは決して暗くなってはいけないんだ。そっせんして冗談を言い、モデルをはげまさないといけない。そして頭の中をフル回転させ、くもりの中での最良のシチュエーションを見つけることだ。
ここで、くもりの撮影のコツを少しはなそう。第1に露出の問題だ。場合によって多少異なるが、入射の平均測光より、1絞り1絞り半くらいは、開けないとキレイな肌色がでないというのをおぼえておくといい。AEカメラを使用している人も、ISO感度か露出補正機構で顔の反射測光より1/2絞り〜2/3絞り開けるといい。カメラのメーターがプラス側に振り切れそうで、こわいと思うかもしれないが、心配することはない。ガンガン撮れ。特にネガカラーフィルムの場合はオーバ目が良い。
第2は、背景の見つけ方がムズかしい。人物の露出をうんと開けるので、基本的に背景は、暗いほうがいい。かなり濃いグリーンなんかでも、開けると、キレイなグリーンになるんだ。まちがっても空抜きなんかで撮るな。とにかく、くもり日は、暗い背景をチェックすることだ。
第3は、レフ板だ!くもりの光は始末が悪い。うんとまわっているようだが、そのまま撮るとおデコが明るく、ハナ、口と下がるに従ってズルーッと暗くなる。これを下から白レフや銀レフで補ってやるとよい。
最後にくもり日は、フィルターがよく効く。マゼンダ、アンバー、イエロー、いろいろ試して楽しんでしまえ。
|