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この人の重大発言

写真 いまの竹中大臣はペーパードライバーだ。ペーパードライバーにレーシングカーを運転させれば死亡事故につながる
榊原英資・慶応義塾大学教授

10月20日、テレビ朝日の「サンデープロジェクト」で、政府のデフレ対策の進め方が株価を下げたことに危惧を表明して。

 竹中平蔵氏が金融担当大臣に就任し、「不良債権処理の過程で大企業の整理もあり得る」と発言して以来、日経平均株価が急落、10月7日にはバブル崩壊後最安値を更新した。その後、一度は持ち直したものの、22日には再び300円近い大幅安。
 そんななか、テレビの報道番組に出演した元財務官の榊原英資・慶応義塾大学教授が、「金融は非常にデリケートな問題。竹中大臣は、プロセスマネージメントをかなり決定的に間違えた」と苦言と呈した。竹中氏がハードランディングを宣言し、自らのプロジェクトチームのメンバーに木村剛KPMGフィナンシャル社長を選んだことが、まず市場に衝撃を与えた。昨年、木村氏が「大手30社問題」と題して不良債権処理がなぜ進まないかを論じ、反響を呼んでいたからだ。当然、市場では「どの企業があぶないか」という「予想」が飛び交った。「産業再生、企業再生の入り口から入らなければいけないのに、企業をつぶす入り口から入ってしまった」と、榊原氏はいう。
 株価の急落でブレーキをかけられた不良債権処理を今後どう進めるのか、竹中氏と特命チームの手腕が試されている。



関連論文

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私の主張
(2002年)物価下落がこのまま続けば経済は再生不能――量的緩和こそ最良の処方箋
野口 旭(専修大学経済学部教授)
(2002年)際限ない量的緩和が何を招くか――デフレ悲観論が日本をミスリードする
木村 剛(KPMGフィナンシャル社長)
(2002年)いま不良債権最終処理をためらえば日本は「衰退の一〇〇年」に突入する
小林慶一郎(経済産業研究所研究員)
(2002年)不良債権は不況が原因。最終処理を進めれば、日本経済は破壊される
山家悠紀夫(神戸大学大学院経済学研究科教授)

議論に勝つ常識
(2002年)デフレと金融緩和についての基礎知識
デフレから脱出するにはどんな手があるか
(2002年)不良債権処理についての基礎知識
なぜ不良債権は増え続けるのか?



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