今週の必読・必見
日本を読み解く定番論争
日本の論点PLUS
日本の論点PLUSとは?本サイトの読み方
議論に勝つ常識一覧
執筆者検索 重要語検索 フリーワード検索 検索の使い方へ
HOME 政治 外交・安全保障 経済・景気 行政・地方自治 科学・環境 医療・福祉 法律・人権 教育 社会・スポーツ
年度別論文一覧 全一覧
2006年版2005年版2004年版2003年版2002年版2001年版
2000年版1999年版1998年版1997年版|全一覧|




2006年版 全89論点 130論文

論 点 団塊退職で日本はどうなる 2006年版

私の主張
団塊世代がまた時代を変える――自由と活力の「黄金の一〇年」が始まる
堺屋太一(作家)
団塊老人が偉そうに闊歩する――「うっとうしい一〇年」がやってくる
小田嶋隆(コラムニスト)

議論に勝つ常識
[団塊退職についての基礎知識]
[基礎知識]団塊世代の退職で技術・技能の伝承は大丈夫か?


論 点 勝ち組・負け組社会とは何か 2006年版

私の主張
景気回復では解消できない危機――それは若者が希望を失う社会の到来だ
山田昌弘(東京学芸大学教授)

議論に勝つ常識
[格差社会についての基礎知識]
[基礎知識]日本社会の格差はどこまで広がったのか?


論 点 日本人アスリートが勝つには 2006年版

私の主張
武士道精神で勝つ――なぜ私がふたたび世界の舞台でメダルを獲れたか
為末 大(陸上選手)

議論に勝つ常識
[日本人アスリートについての基礎知識]
[基礎知識]世界で勝てるランナーはどこがちがうのか?


論 点 問題生徒を立ち直らせるには 2006年版

私の主張
『普通』の生徒が危ない!道を見失った子どもは大人の本気を待っている
義家弘介(横浜市教育委員会教育委員)

議論に勝つ常識
[荒れる学校についての基礎知識]
[基礎知識]なぜ学校で暴力事件が多発するのか?


論 点 敬語の乱れをどう考えるか 2006年版

私の主張
敬語はコミュニケーション上の調整手段と考えれば誤用も認められる
秋月高太郎(尚絅学院大学助教授)
敬語は「上下関係」の認識を表現する語彙の体系。乱れ容認論を排す
萩野貞樹(元産能大学教授)

議論に勝つ常識
[日本語の乱れについての基礎知識]
[基礎知識]国語力の低下と敬語の乱れはどこまで進んだか?


論 点 外交の軸足は米国かアジアか 2006年版

私の主張
「膨張する中国」の脅威――日米同盟の重要性はかつてなく高まっている
中西輝政(京都大学大学院教授)
東アジア共同体を視野に日米同盟を活用し、バランスある能動的外交を
田中 均(前外務省審議官、日本国際交流センターシニアフェロー)

議論に勝つ常識
[日本外交の軸についての基礎知識]
[基礎知識]中・印の台頭に日本はどう対応するのか?


論 点 アメリカの本当の敵は誰か 2006年版

私の主張
アメリカの真の敵はテロリストとその支援国だ。中国もそうなる可能性大
ゲーリー・シュミット(AEI主任研究員、元PNAC事務局長)
ベトナム戦争の失敗を繰り返すな。敵は特定の国ではないことを認識せよ
ジョン・ジュディス(「ザ・ニュー・リパブリック」誌シニア・エディター)

議論に勝つ常識
[アメリカの世界戦略についての基礎知識]
[基礎知識]アメリカはテロとの戦いから抜け出せるのか?


論 点 知日派を育てるべきか 2006年版

私の主張
堅固な日米関係を築くには少数の知日派育成より多数の関心を惹起すべし
阿川尚之(慶應義塾大学教授、元駐米公使)

議論に勝つ常識
[アメリカの知日派についての基礎知識]
[基礎知識]米国の知日派とは何か? なぜ減っているのか?


論 点 金正日総書記の戦略とは何か 2006年版

私の主張
金正日は核を手放すつもりはない。核拡散を防ぐために日米同盟の強化を
重村智計(早稲田大学教授)

議論に勝つ常識
[北朝鮮六カ国協議についての基礎知識]
[基礎知識]北朝鮮への支援は核開発の放棄につながるか?


論 点 拉致被害の実態とは 2006年版

私の主張
拉致被害者の数一〇〇人以上。すべての人を救出する以外解決の道はない
荒木和博(特定失踪者問題調査会代表、拓殖大学海外事情研究所教授)

議論に勝つ常識
[拉致問題についての基礎知識]
[基礎知識]日本はなぜ拉致被害者を取り戻せないのか?


論 点 韓国の親北朝鮮の意味とは 2006年版

私の主張
危険! 韓国の北朝鮮化。中・朝・韓三国同盟が日本を包囲する恐れあり
萩原 遼(ノンフィクション作家)

議論に勝つ常識
[韓国の対北政策についての基礎知識]
[基礎知識]なぜ韓国は反日・親北に傾くのか?


論 点 北方領土をどう取り戻すか 2006年版

私の主張
「潜在主権」の確認から切り込めばプーチン在任中に北方四島は取り戻せる
佐藤 優(起訴休職外務事務官)

議論に勝つ常識
[北方領土についての基礎知識]
[基礎知識]北方四島の返還交渉はなぜ行き詰まったのか?


論 点 東アジア共同体は実現するか 2006年版

私の主張
東アジアで欧州流の統合は不可能。だが経済・文化の共同歩調は意味がある
小倉和夫(国際交流基金理事長)

議論に勝つ常識
[東アジア共同体についての基礎知識]
[基礎知識]東アジア共同体構想を妨げる要因とは?


論 点 人民元切上げで何が起きるか 2006年版

私の主張
まだ「強い」人民元――タイミングを見はからい、大幅切上げの可能性あり
行天豊雄(国際通貨研究所理事長)

議論に勝つ常識
[人民元改革についての基礎知識]
[基礎知識]人民元切上げが世界経済に及ぼす影響は?


論 点 憲法前文を改めるべきか 2006年版

私の主張
憲法前文の本質は米帝による米定の日本国抹消案。あえて掲げるわが試案
西部 邁(評論家、秀明大学学頭)
非戦のメッセージがこめられた現行憲法――前文を改める必要なし
渡辺 治(一橋大学大学院教授)

議論に勝つ常識
[憲法前文についての基礎知識]
[基礎知識]各国の憲法は前文に何を盛り込んでいるか?


論 点 九条を改正すべきか 2006年版

私の主張
九条改正と基本法制定。この両輪なくして日本の安全保障は完成しない
村田晃嗣(同志社大学教授)
「一般市民を殺さない」国際貢献のためには九条を改正してはならない
伊勢崎賢治(立教大学教授)

議論に勝つ常識
[憲法九条と自衛隊についての基礎知識]
[基礎知識]憲法九条改正で自衛隊は自衛軍になるのか?


論 点 米軍再編にどう対応すべきか 2006年版

私の主張
日本防衛の対象は日本周辺のみにあらず。世界規模の米軍再編と協同せよ
志方俊之(帝京大学教授)
米軍再編で自衛隊は米軍の一員になる。危険な集団的自衛権の行使は必至
前田哲男(軍事評論家、東京国際大学教授)

議論に勝つ常識
[米軍再編についての基礎知識]
[基礎知識]米軍再編で日本の負担は増えるのか?


論 点 文民統制はどうあるべきか 2006年版

私の主張
文民統制とは官僚支配のことではない。軍事を語れる政治家こそ必要
石破 茂(衆議院議員、元防衛庁長官)

議論に勝つ常識
[文民統制についての基礎知識]
[基礎知識]制服組と背広組の間にはどんな対立があるのか?


論 点 新リーダーの最優先政治課題 2006年版

私の主張
財政再建と年金改革そして憲法改正――これらはけっして手を緩めてはならない
安倍晋三(衆議院議員)
グローバル化と人口減少社会では、簡素で効率的な政府の実現が不可欠
谷垣禎一(衆議院議員)
税金の無駄遣いをなくし、税金の使い道を変える――行革なくして増税なし
前原誠司(衆議院議員、民主党代表)
「坂の上の雲」を目指すより、縮小均衡で財政再建を達成するのが本道
枝野幸男(衆議院議員)
国の事業はできるかぎり地方と民間に。そして憲法九条は自衛隊の明文化を
高木陽介(衆議院議員)
リーダー交代。だが古い構造が壊れたあと彼らは国民に何を提示するのか
田原総一朗(ジャーナリスト)

議論に勝つ常識
世界のなかの日本
世界のなかの日本


論 点 参議院の存在意義とは 2006年版

私の主張
「参議院が国会の暴走を防ぐ」は建て前。一院制こそが国会を機能させる
衛藤征士郎(衆議院議員、「衆参対等統合一院制議員連盟」会長)
自ら参議院を形骸化させておいて、だから「無用」だと、何をいうか
荒井広幸(参議院議員)

議論に勝つ常識
[参院無用論についての基礎知識]
[基礎知識]参議院はほんとうに必要か――二院制とは何か?


論 点 太平洋戦争とは何だったのか 2006年版

私の主張
「あの戦争」を、侵略でもなく聖戦でもなく「歴史」として語り継ぐ時が来た
保阪正康(作家)
アメリカ的歴史観が破綻したいま、「あの戦争」の本当の意味が見えてくる
佐伯啓思(京都大学大学院教授)

議論に勝つ常識
[太平洋戦争観についての基礎知識]
[基礎知識]戦後、太平洋戦争はどのように解釈されてきたか?


論 点 東京裁判をどう評価すべきか 2006年版

私の主張
日本人よ、東京裁判と訣別せよ。過去への問いを歪めないために――
福田和也(文芸評論家、慶應義塾大学教授)

議論に勝つ常識
[東京裁判についての基礎知識]
[基礎知識]東京裁判は「勝者による復讐」だったのか?


論 点 靖国問題とは何か 2006年版

私の主張
国民の鎮魂――靖国神社とは、日本人の死生観と日本文明の象徴である
櫻井よしこ(ジャーナリスト)
靖国問題の核心とは、「A級戦犯」分祀ではなく政教分離原則の変更だ
高橋哲哉(東京大学大学院教授)

議論に勝つ常識
[靖国神社についての基礎知識]
[基礎知識]首相の靖国参拝の何が問題なのか?


論 点 日本人にとって皇室とは何か 2006年版

私の主張
短絡すぎる女系容認論。男系主義の歴史的重みを認識し、慎重な議論を
大原康男(國學院大学教授)
国民が支持する女性天皇――象徴天皇のかたちは時代に応じて変わる
高橋 紘(静岡福祉大学教授)

議論に勝つ常識
[皇位継承についての基礎知識]
[基礎知識]女性天皇の容認は既定路線なのか?


論 点 歴史の共同研究は可能か 2006年版

私の主張
一国史から東北アジア史へ――それが歴史認識の相克に曙光をもたらす
姜 尚中(東京大学大学院教授)
「アジア」の意味さえ国ごとに違うのに歴史認識の共有などありえない
松本健一(評論家、麗澤大学教授)

議論に勝つ常識
[歴史の共同研究に関する基礎知識]
[基礎知識]日韓の歴史解釈にはどのぐらい隔たりがあるか?


論 点 中国の「反日」との向き合い方 2006年版

私の主張
中国の反日は政策である。日本はその意図を見抜き、いまは痩せ我慢するとき
小島朋之(慶應義塾大学教授)
反日デモは「愛国教育」のせいにあらず。日本人は中国の変化を知らない
朱 建栄(東洋学園大学教授)

議論に勝つ常識
[中国の反日についての基礎知識]
[基礎知識]反日デモの背後にある中国の国内事情とは?


論 点 景気は踊り場を脱したか 2006年版

私の主張
民需主導の景気回復がつづく――いざなぎ景気を超える可能性もある
河野龍太郎(BNPパリバ証券経済調査部長)
景気回復は楽観的すぎる――個人消費、設備投資とも今後は鈍化する
石田和彦(日本経済研究センター主任研究員)

議論に勝つ常識
[景気の動向についての基礎知識]
[基礎知識]「踊り場脱却」宣言――デフレ終息はいつか?


論 点 財政危機は乗り越えられるか 2006年版

私の主張
量的緩和継続は財政泥沼化の元凶。即刻、政策転換し、金利を正常化せよ
水谷研治(中京大学大学院教授)

議論に勝つ常識
[財政再建についての基礎知識]
[基礎知識]膨らむ財政赤字――量的緩和の解除はいつか?


論 点 増税は不可避か 2006年版

私の主張
サラリーマンへの増税なしに、少子高齢社会での財政再建はできない
石 弘光(中央大学教授)
大増税より、まずは歳出削減が先――税の不公平解消も急務
湯元健治(日本総合研究所調査部長)

議論に勝つ常識
[所得税改革についての基礎知識]
[基礎知識]サラリーマン増税は国民の支持を得られるか?


論 点 相続税は高いか 2006年版

私の主張
相続税一〇〇パーセントこそ超高齢社会を活性化する究極の税制である
和田秀樹(評論家、ヒデキ・ワダ・インスティテュート代表)
相続税を廃止し、相続人の自由にさせるほうが経済活性化の効果がある
平野拓也(ジャーナリスト)

議論に勝つ常識
[相続税についての基礎知識]
[基礎知識]相続税の税率引き下げは経済の活性化を促すか?


論 点 企業は誰のものか 2006年版

私の主張
「会社は株主のもの」を徹底しなければ日本企業は世界で生き残れない
藤巻健史(フジマキ・ジャパン代表)
「会社は株主のものだ」と思う人間の眼中には、働く者の姿などない
内橋克人(評論家)

議論に勝つ常識
[敵対的買収についての基礎知識]
[基礎知識]ヒルズ族の台頭が企業に及ぼした波紋とは?


論 点 なぜ企業の不祥事が続くのか 2006年版

私の主張
法令遵守は受け身――全社員に企業の社会的責任を問い直す時がきた
平田雅彦(エシックス・マネジメント代表、元松下電器産業副社長)

議論に勝つ常識
[企業不祥事についての基礎知識]
[基礎知識]企業倫理の再生に必要なものは何か?


論 点 どうすれば売れるのか 2006年版

私の主張
ここがおかしい日本の営業。製造部門の成功を手本にすればモノは売れる
宋 文洲(ソフトブレーン会長)

議論に勝つ常識
[「売り方」についての基礎知識]
[基礎知識]売れない時代に確実にモノを売る秘訣とは?


論 点 福祉は自己責任か国家か 2006年版

私の主張
年金も医療も税金でまかなうのが公平で効率的。企業は福祉から撤退せよ
橘木俊詔(京都大学大学院教授)

議論に勝つ常識
[企業福祉についての基礎知識]
[基礎知識]福祉の担い手にふさわしいのは国か、企業か?


論 点 新会社法は起業を楽にするか 2006年版

私の主張
起業は何度でもやり直しがきく――私がLLP第一号を設立して思うこと
山田真哉(公認会計士、インブルームLLPパートナー)

議論に勝つ常識
[新会社法についての基礎知識]
[基礎知識]新会社法は経済活性化の起爆剤となるか?


論 点 成果主義に問題はないか 2006年版

私の主張
管理職の扱い方を間違った成果主義が日本企業の強みを殺いでいる
城 繁幸(人事コンサルタント)

議論に勝つ常識
[成果主義についての基礎知識]
[基礎知識]成果主義はなぜ従業員に受け入れられないのか?


論 点 就活・受験で成功するには 2006年版

私の主張
「自分はできる」とアピールせよ――その意志さえもてば本当にそうなる
樋口裕一(「白藍塾」主宰)

議論に勝つ常識
[若者の就職活動についての基礎知識]
[基礎知識]就職戦線の勝敗はどこで決まるのか?


論 点 ニートの増加をどうみるか 2006年版

私の主張
ニート、何と優雅な……。老後は生活保護を受けて暮らすのですか?
奥谷禮子(ザ・アール社長、経済同友会幹事)
ニートの若者と定年退職組で「もうひとつの日本」が創れる
二神能基(「ニュースタート事務局」代表)

議論に勝つ常識
[ニートとフリーターについての基礎知識]
[基礎知識]ニートの増加が社会と経済に与える影響とは?


論 点 サマータイムを導入すべきか 2006年版

私の主張
北海道サマータイム実験の顛末――本格導入の経済効果は一一六五億円
石水 勲(札幌商工会議所副会頭)
サマータイムは企業社会に際限のない長時間労働をもたらすだけである
鴨田哲郎(弁護士)

議論に勝つ常識
[サマータイムについての基礎知識]
[基礎知識]サマータイム導入で余暇は増えるのか?


論 点 郵政民営化は正しかった 2006年版

私の主張
郵政民営化は「民」の金を「民」が取り戻すための不可避な選択であった
加藤 寛(千葉商科大学学長)
「郵政民営化で財政再建」は大ウソ。その実態は利益政治と民業圧迫である
金子 勝(慶應義塾大学教授)

議論に勝つ常識
[郵政民営化についての基礎知識]
[基礎知識]郵政民営化でほんとうに資金の流れは変わるのか?


論 点 政府系金融をどう改革するか 2006年版

私の主張
政府系金融の存在理由はもうない――最終的には民営化か廃止が望ましい
井堀利宏(東京大学大学院教授)
改革は必要。だが市場の失敗を補完できるのは政府系金融だけである
水口弘一(中小企業金融公庫総裁)

議論に勝つ常識
[政府系金融改革についての基礎知識]
[基礎知識]政府系金融と民間金融の役割の違いとは?


論 点 公務員制度改革をどうするか 2006年版

私の主張
天下り防止は転職情報の提供から。わが「公務員転職支援サイト」の試み
山本直治(「役人廃業.com」主宰)

議論に勝つ常識
[公務員改革についての基礎知識]
[基礎知識]「小さな政府」は実現できるか?


論 点 道路公団民営化は成功したか 2006年版

私の主張
道路公団改革の成果あり。国民の利益を阻害しているのはメディアのほうだ
猪瀬直樹(作家)

議論に勝つ常識
[道路公団民営化についての基礎知識]
[基礎知識]道路公団民営化で経営の効率化は実現できるか?


論 点 日本のエネルギーの未来とは 2006年版

私の主張
エネルギー価格高騰は今後も続く。長期の国益を見据えた資源戦略を
内藤正久(日本エネルギー経済研究所理事長)

議論に勝つ常識
[エネルギー問題についての基礎知識]
[基礎知識]激化する資源外交に日本は勝てるか?


論 点 リサイクルは機能しているか 2006年版

私の主張
利害の衝突は容器包装リサイクル法がやっと実力を発揮し始めた証拠
安井 至(国際連合大学副学長)

議論に勝つ常識
[容器リサイクルについての基礎知識]
[基礎知識]容器リサイクルをうまく機能させる決め手とは?


論 点 テロから都市を守れるか 2006年版

私の主張
予防こそ最高の危機管理である――日本版CIAの創設を急げ
佐々淳行(初代内閣安全保障室長)
テロ対策に名を借りた過剰防衛が未曾有の監視社会を現出させる
斎藤貴男(ジャーナリスト)

議論に勝つ常識
[テロについての基礎知識]
[基礎知識]日本のテロ対策はどこまで進んでいるか?


論 点 原発の地震対策は大丈夫か 2006年版

私の主張
警戒!! 東海大地震――予想震源域の中心に建つ浜岡原発は即刻停止せよ
茂木清夫(東京大学名誉教授、地震予知連絡会前会長)

議論に勝つ常識
[原発震災についての基礎知識]
[基礎知識]全国で相次ぐ大地震――危機管理は万全か?


論 点 弱小自治体が自立するには 2006年版

私の主張
郷土愛が役場を変えた――合併を拒否したわが矢祭町が成し遂げたこと
根本良一(福島県矢祭町長)

議論に勝つ常識
[市町村合併についての基礎知識]
[基礎知識]平成の大合併、勝ち組・負け組の分かれ目とは?


論 点 自治体のコスト削減は可能か 2006年版

私の主張
地方公務員の極楽ライフは続く――全国一律の給料水準が元凶だった
村野まさよし(作家)

議論に勝つ常識
[地方公務員問題についての基礎知識]
[基礎知識]地方公務員の厚遇がなぜ長年まかり通ってきたのか?


論 点 1%条例で地域復活はなるか 2006年版

私の主張
「市税1%支援制度」は地域への関心を高める新しい自治のありかただ
千葉光行(市川市長)
「市税1%支援制度」は市民の政治参加を制限し民主主義を後退させる
神野直彦(東京大学大学院教授)

議論に勝つ常識
[1%条例についての基礎知識]
[基礎知識]1%条例はNPOを育てるか?


論 点 商店街の再生は何が大切か 2006年版

私の主張
活気あふれる街づくりには、地域の個性を生かすための規制が必要である
松原隆一郎(東京大学大学院教授)
中心市街地の空洞化は当事者の努力不足にすぎない――規制など不要
中沢孝夫(兵庫県立大学教授)

議論に勝つ常識
[地方経済についての基礎知識]
[基礎知識]寂れる地方の市街地――活性化には何が必要か?


論 点 公立美術館・博物館は必要か 2006年版

私の主張
公立美術館冬の時代に、わが金沢21世紀美術館がなぜ人気を集めるのか
蓑 豊(金沢21世紀美術館館長)

議論に勝つ常識
[公立美術館・博物館についての基礎知識]
[基礎知識]民間ノウハウ導入で公立美術館は生まれ変わるか?


論 点 個人情報流出をどう防ぐか 2006年版

私の主張
迷走する「個人情報保護法」対策。まずは「うっかり流出」に目を向けよ
岡村久道(弁護士)

議論に勝つ常識
[個人情報保護についての基礎知識]
[基礎知識]保護する情報・公開する情報をどう見きわめるか?


論 点 ブログはマスコミを変えるか 2006年版

私の主張
古くて新しいメディア=ブログとSNSが言論空間を拡大、深化させる
北田暁大(東京大学大学院助教授)

議論に勝つ常識
[ネット利用についての基礎知識]
[基礎知識]インターネットは既存メディアを飲み込むか?


論 点 知財高裁は機能するか 2006年版

私の主張
特許無効審判の欠陥――中小企業に泣き寝入りを強いて何が知財立国か
生越由美(東京理科大学知財専門職大学院教授)

議論に勝つ常識
[知的財産権についての基礎知識]
[基礎知識]「知的財産高等裁判所」とは何をするところか?


論 点 著作権保護をどう考えるか 2006年版

私の主張
時代に逆行する著作権法改正――過剰な保護は文化資産の共有をはばむ
富田倫生(ジャーナリスト、「青空文庫」よびかけ人)
著作権がクリエーターを潤さず、TV局や業界を肥らせる不合理を糺す
穂口祐介(作曲家、アムバックス代表)

議論に勝つ常識
[著作権についての基礎知識]
[基礎知識]デジタル時代、著作権の保護と利用はどう変わる?


論 点 コンテンツ産業の未来は 2006年版

私の主張
アニメやゲームで世界を席巻し続けるには自国の文化に対する愛が必要だ
杉山知之(デジタルハリウッド大学・大学院学長)

議論に勝つ常識
[コンテンツ産業についての基礎知識]
[基礎知識]「オタク大国」日本にコンテンツ立国は可能か?


論 点 環境税は必要か 2006年版

私の主張
環境税を社会保障財源に回せば環境負荷と保険料負担を同時に抑えられる
広井良典(千葉大学教授)

議論に勝つ常識
[環境税についての基礎知識]
[基礎知識]環境税導入でCO2排出量は削減できるのか?


論 点 富士山は世界遺産になれるか 2006年版

私の主張
富士山をごみのない山にする――世界遺産登録をめざす前にすべきこと
野口 健(アルピニスト)

議論に勝つ常識
[世界遺産についての基礎知識]
[基礎知識]世界遺産に登録されると何がどう変わるのか?


論 点 少子化対策は有効か 2006年版

私の主張
出産は社会的事業――男女共同参画と育児保険で出生率は回復できる
坂東眞理子(昭和女子大学副学長)
子どもが減って何が悪い。〈男女共同参画が少子化を防ぐ〉は欺瞞である
赤川 学(信州大学助教授)

議論に勝つ常識
[少子化対策についての基礎知識]
[基礎知識]なぜ夫婦は「理想の子ども数」を実現できないのか?


論 点 外国人労働力を導入すべきか 2006年版

私の主張
地方都市からの発信――外国人と共生するためのわが市の取り組み
北脇保之(浜松市長)
低賃金労働者受け入れによって、国民はこれだけのツケを払わされる
森永卓郎(UFJ総合研究所客員研究員)

議論に勝つ常識
[外国人労働力についての基礎知識]
[基礎知識]外国人労働者の受け入れ態勢は整ったか?


論 点 介護予防は役に立つか 2006年版

私の主張
介護予防を導入し高齢者の自立を促さなければ制度の維持はむずかしい
高橋紘士(立教大学教授)
高齢者の筋トレはかえって危険。予防給付は介護保険の理念を後退させた
岡本祐三(国際高齢者医療研究所岡本クリニック院長)

議論に勝つ常識
[改正介護保険法についての基礎知識]
[基礎知識]「介護予防」はなぜ導入されたのか?


論 点 医療事故をどう防ぐか 2006年版

私の主張
医療事故の究明方法の未熟とマンパワー不足が信頼関係を崩壊させる
森 武生(都立駒込病院院長)
医療事故をなくすには患者込みのチーム医療と医師免許更新制の実現を
勝村久司(「医療情報の公開・開示を求める市民の会」事務局長)

議論に勝つ常識
[医療事故についての基礎知識]
[基礎知識]医療ミスを繰り返すリピーター医師を減らせるか?


論 点 医療改革はどこへいくか 2006年版

私の主張
医療費の抑制は超高齢時代の要請――改革の要は効率化と重点化だ
西室泰三(東芝相談役、日本経団連社会保障委員長)
日本の医療費は高くない。採算重視の医療改革は患者切り捨てにつながる
鈴木 厚(川崎病院地域医療部長)

議論に勝つ常識
[医療制度改革についての基礎知識]
[基礎知識]「国民の安心」と医療費抑制は両立できるのか?


論 点 がん撲滅に何が必要か 2006年版

私の主張
がん撲滅のカギはタバコ対策、検診体制の見直し、治療水準の格差解消
垣添忠生(国立がんセンター総長)
がん撲滅の主役は患者。全情報が提供されなければ治療に納得できない
中澤幾子(「イデアフォー」世話人)

議論に勝つ常識
[がん対策についての基礎知識]
[基礎知識]全国どこでも標準治療が受けられる時代は来るか?


論 点 アスベスト禍はまだ広がるか 2006年版

私の主張
遅すぎたアスベスト対応――二〇四〇年までに一〇万人の犠牲者が出る
村山武彦(早稲田大学教授)

議論に勝つ常識
[アスベストについての基礎知識]
[基礎知識]アスベスト汚染はどこまで広がっているのか?


論 点 出自を知る権利を認めるか 2006年版

私の主張
ドナーの匿名性あっての生殖補助医療。出自情報の全面開示は時期尚早か
吉村泰典(慶應義塾大学教授)
遺伝上の親を知ることは子どもの権利――親の都合より優先する
金城清子(津田塾大学教授)

議論に勝つ常識
[生殖補助医療についての基礎知識]
[基礎知識]遺伝上の親の情報はどこまで開示すべきか?


論 点 着床前診断を許すべきか 2006年版

私の主張
着床前診断は優生思想ではない。日本でだけ認めないのは倫理に反する
大谷徹郎(大谷産婦人科不妊センター院長)
着床前診断はまだ研究途上――安易な拡大は優生的選択につながる
山中美智子(神奈川県立こども医療センター産婦人科医長)

議論に勝つ常識
[着床前診断についての基礎知識]
[基礎知識]着床前診断は命の選別か、不妊夫婦への福音か?


論 点 ゆとり教育は失敗だったのか 2006年版

私の主張
ゆとり教育の見直しには学力低下だけではないもっと大きな理由がある
苅谷剛彦(東京大学大学院教授)
ゆとり教育の見直しは拙速。「詰め込み」と「競争」では学力は向上しない
尾木直樹(教育評論家、法政大学教授)

議論に勝つ常識
[ゆとり教育についての基礎知識]
[基礎知識]学力低下の本当の原因は何か?


論 点 学校は変わるか 2006年版

私の主張
「生徒のために死ねるか」教師の心に火をつけた私の学校再建記
渡邉美樹(ワタミ社長、郁文館学園理事長)

議論に勝つ常識
[教育制度改革についての基礎知識]
[基礎知識]教育制度改革はどこまで進んでいるのか?


論 点 小学校に英語を導入すべきか 2006年版

私の主張
小学校に英語は要らない――「早期教育で勝ち組」は大いなる幻想である
大津由紀雄(慶應義塾大学教授)

議論に勝つ常識
[早期英語教育についての基礎知識]
[基礎知識]早期教育で本当に英語が使えるようになるのか?


論 点 産学連携のどこが問題か 2006年版

私の主張
「役に立たない学問」を大切にする精神が失われた国家は衰退しかない
藤原正彦(お茶の水女子大学教授)

議論に勝つ常識
[大学改革についての基礎知識]
[基礎知識]産学連携で大学は本当に生き残れるか?


論 点 いま子供に何が起きているか 2006年版

私の主張
子供の異変――それは過剰な教育とテレビまかせの育児が与えたストレス
藤原智美(作家)

議論に勝つ常識
[子どもの異変についての基礎知識]
[基礎知識]どんな生活習慣が子どもの心身を蝕んでいるのか?


論 点 家庭内殺人の病理とは 2006年版

私の主張
親殺しは権力闘争だ。子どもの自立心がそこなわれるとき悲劇は起こる
斎藤 環(精神科医)

議論に勝つ常識
[家庭内殺人についての基礎知識]
[基礎知識]なぜ子どもが家族を殺す事件が多発するのか?


論 点 児童虐待はなぜ減らないか 2006年版

私の主張
よい子を期待するしつけが虐待を生み、優等生を犯罪に走らせる
長谷川博一(東海女子大学大学院教授)

議論に勝つ常識
[児童虐待についての基礎知識]
[基礎知識]なぜ虐待の存在を知りながら悲劇を防げないのか?


論 点 弁護士は変わるか 2006年版

私の主張
弁護士が疑う、弁護士の良識――法律家人権団体にそびえる「バカの壁」
木村晋介(弁護士)

議論に勝つ常識
[法曹養成制度についての基礎知識]
[基礎知識]法律家への門戸はどのくらい広がったのか?


論 点 裁判員制度は実現できるのか 2006年版

私の主張
裁判員制度の難関は知識と経験の違う法律家と市民が行う評議にあり
森野俊彦(京都家庭裁判所判事)

議論に勝つ常識
[裁判員制度についての基礎知識]
[基礎知識]裁判員制度の導入で裁判がどう変わるのか?


論 点 死刑制度は廃止すべきか 2006年版

私の主張
遺族の心を癒さなかった死刑執行――私が死刑制度に疑問を感じる理由
原田正治(殺人事件被害者遺族)
死刑制度は存続すべき。執行停止法は、国民を騙す姑息な手段である
土本武司(白鴎大学法科大学院教授、元最高検察庁検事)

議論に勝つ常識
[死刑廃止についての基礎知識]
[基礎知識]死刑廃止をめぐる議論はどう変遷したか?


論 点 快楽殺人がなぜ多発するのか 2006年版

私の主張
日本社会のアメリカ化・ハイテク化が性的快楽のための殺人を生んだ
作田 明(精神科医、北所沢病院理事長)

議論に勝つ常識
[快楽殺人についての基礎知識]
[基礎知識]猟奇的な殺人事件に共通するものとは?


論 点 なぜ人は詐欺にあうのか 2006年版

私の主張
だまされるのが人の本質――日頃の思考訓練があなたを詐欺から守る
菊池 聡(信州大学助教授)

議論に勝つ常識
[詐欺についての基礎知識]
[基礎知識]日々進化する詐欺の手口を封じる手立てとは?


論 点 性犯罪者情報を公開すべきか 2006年版

私の主張
性犯罪者への温情は無用。犯罪者情報登録制度を整え、地域に情報提供を
諸澤英道(常磐大学理事長、日本被害者学会理事)
情報公開は人権侵害の恐れあり。性犯罪の防止は矯正と保護の連携を
藤本哲也(中央大学教授)

議論に勝つ常識
[性犯罪の再犯防止についての基礎知識]
[基礎知識]性犯罪者はなぜ繰り返し同様の犯罪をおかすのか?


論 点 犯罪被害者をどう救済するか 2006年版

私の主張
犯罪者の更生など幻想。「賠償モデル」を採用し一生かけて償わせよ
中嶋博行(弁護士、作家)

議論に勝つ常識
[犯罪被害者対策についての基礎知識]
[基礎知識]犯罪被害者基本法で被害者救済は万全か?


論 点 日本の刑務所は改善されたか 2006年版

私の主張
刑務所を福祉の代替施設にしてはならない。処遇困難者に社会復帰の道を
山本譲司(元衆議院議員)

議論に勝つ常識
[日本の刑務所についての基礎知識]
[基礎知識]増え続ける受刑者をどう処遇するか?


論 点 動物園の存在意義とは何か 2006年版

私の主張
「行動展示」が伝える驚きと感動――旭山動物園に日本一、人が集まる理由
小菅正夫(旭山動物園園長)

議論に勝つ常識
[動物園のあり方についての基礎知識]
[基礎知識]動物園は教育施設か、見せ物か?


論 点 自殺増加を食い止めるには 2006年版

私の主張
年間自殺者三万人時代――心の病の早期発見で悲劇は十分予防できる
高橋祥友(防衛医科大学校教授)

議論に勝つ常識
[自殺についての基礎知識]
[基礎知識]自殺者数を減らす有効な手立てはあるか?


論 点 景観をどう守るか 2006年版

私の主張
摘発せよ、市民!美しい街づくりは、極彩色看板の撤去から
伊藤 滋(早稲田大学教授)

議論に勝つ常識
[景観法についての基礎知識]
[基礎知識]景観法の施行で日本に美しい景観はよみがえるか?


論 点 スポーツ外交の意義とは 2006年版

私の主張
スポーツこそ日本の外交手段――サッカー日本代表が貢献するもの
平田竹男(日本サッカー協会専務理事)

議論に勝つ常識
[サッカー外交についての基礎知識]
[基礎知識]スポーツにおいて政治的駆け引きはどれだけ重要か?


論 点 プロ野球人気は回復したか 2006年版

私の主張
YGは首都圏へ帰れ。タイガースの勝利は地方の時代の勝利である
井上章一(国際日本文化研究センター教授)

議論に勝つ常識
[プロ野球改革についての基礎知識]
[基礎知識]プロ野球改革元年、成果はあったか?


論 点 大相撲人気は復活するか 2006年版

私の主張
昭和の相撲人気はもう戻らない。その前の小規模経営に戻すとき
小谷野敦(国際日本文化研究センター客員助教授)

議論に勝つ常識
[大相撲改革についての基礎知識]
[基礎知識]外国人力士の活躍は相撲人気の低迷を救えるか?






2005年版 全84論点 125論文

論 点 日本は格差社会になるか 2005年版

私の主張
「努力が酬われる社会」の正体は、弱者が命を危険にさらす究極の社会
内橋克人(経済評論家)
見せかけの所得格差に惑わされるな。規制改革が公平な社会をつくる
八代尚宏(日本経済研究センター理事長)

議論に勝つ常識
[格差社会についての基礎知識]
所得格差の拡大は日本社会をどう変えるのか?


論 点 中国の反日にどう対処するか 2005年版

私の主張
「位負け外交」を改めないかぎり、中国の反日も海洋侵犯もつづく
櫻井よしこ(ジャーナリスト)
反日をなじる前に日本人こそ「中国脅威論」の過熱ぶりを反省すべきである
莫 邦富(ジャーナリスト)

議論に勝つ常識
[中国の反日についての基礎知識]
なぜ中国で反日事件が続発するのか?


論 点 危機を突破する経営哲学とは 2005年版

私の主張
変化の時代に求められるトップの要件は倫理と常識と良識である
丹羽宇一郎(伊藤忠商事会長)

議論に勝つ常識
[企業トップの世代交代についての基礎知識]
企業トップの若返りは進んでいるのか?


論 点 児童虐待はなくせるか 2005年版

私の主張
児童虐待―否認の構造。悲劇はなくならないと認めることから始まる
天童荒太(作家)

議論に勝つ常識
[児童虐待についての基礎知識]
改正児童虐待防止法で子どもを救えるか?


論 点 成果主義を強化すべきか 2005年版

私の主張
新入社員に給料の格差をつけてどうする――成果主義が若者の意欲を削ぐ
高橋伸夫(東京大学大学院経済学研究科教授)

議論に勝つ常識
[成果主義についての基礎知識]
成果主義は日本に定着するのか?


論 点 アメリカはどこへ向かうか 2005年版

私の主張
テロとの対決を避ける柔軟路線が惨事を招く。同盟国はいまこそ団結を
デイヴィッド・フラム(米シンクタンクAEI研究員)
世界の安定に不可欠な力をもつ米国は国際協調主義を決断せざるをえない
ジョン・アイケンベリー(米プリンストン大学教授)

議論に勝つ常識
[アメリカの行方についての基礎知識]
アメリカが内部に抱えこんだ危機とは?


論 点 日米同盟はどうあるべきか 2005年版

私の主張
長期的視野に立てば日米関係の強化は国益につながらない
佐伯啓思(京都大学大学院人間・環境学研究科教授)
試される複眼的な外交力――軍事に特化した日米同盟には展望がない
姜 尚中(東京大学大学院情報学環教授)
中国が民主化するまでは日米同盟の強化以外に日本の選択肢はない
中西輝政(京都大学総合人間学部教授)

議論に勝つ常識
[日米同盟についての基礎知識]
日本はこのまま「帝国」に追従するのか?


論 点 アメリカをどう読むか 2005年版

私の主張
「草の根(グラスルーツ)」がアメリカを動かす――ポスト・リベラルの新しい現実
吉原欽一(アジア・フォーラム・ジャパン(AFJ)理事長)

議論に勝つ常識
[アメリカの世論形成についての基礎知識]
アメリカの世論はどうやって作られるのか?


論 点 テロの論理とは何か 2005年版

私の主張
外国軍の存在そのものが元凶――イラクで暴力が蔓延する理由
酒井啓子(アジア経済研究所地域研究センター参事)

議論に勝つ常識
[テロの論理についての基礎知識]
イラクの治安はなぜよくならないのか?


論 点 イラク復興支援は国益か 2005年版

私の主張
対応さえ誤らなければイラクの自衛隊は世界経済の安定に大きく貢献する
大野元裕(中東調査会上席研究員)

議論に勝つ常識
[中東のエネルギー事情についての基礎知識]
なぜ中東の安定が日本にとって重要なのか?


論 点 日朝正常化に展望はあるか 2005年版

私の主張
近づく北朝鮮の体制崩壊。拙速な国交正常化は日米同盟の解消を意味する
重村智計(早稲田大学国際教養学部教授)

議論に勝つ常識
[対北朝鮮政策についての基礎知識]
六カ国協議の行方はどうなるのか?


論 点 拉致被害者はいつ取返せるか 2005年版

私の主張
拉致問題の幕引きは許さない。政府は最後の一人まで救出する義務がある
横田 滋(「『北朝鮮による拉致』被害者家族連絡会」代表)
経済制裁は弱者を苦しめるだけ――援助こそが北を動かすカードである
朴 一(大阪市立大学経済学部教授)

議論に勝つ常識
[拉致問題についての基礎知識]
拉致被害者は全部で何人いるのか?


論 点 米軍再編は何を変えるか 2005年版

私の主張
在外米軍の削減は東アジアの不安定化をもたらす恐れがある
村井友秀(防衛大学校教授)

議論に勝つ常識
[米軍再編についての基礎知識]
在日米軍再編で日本の果たすべき役割とは?


論 点 いまなぜ憲法改正なのか 2005年版

私の主張
集団的自衛権を認め、国際安全保障に参画する決意を追加条項で示せ
村田晃嗣(同志社大学法学部助教授)
海外派兵は決定的違憲。九条を堅持し、自衛隊は墨守・非攻に徹すべし
小林正弥(千葉大学法経学部教授)

議論に勝つ常識
[憲法改正についての基礎知識]
「憲法改正」の準備はどこまで進んでいるか?


論 点 自衛隊の海外派遣の意味とは 2005年版

私の主張
自衛隊の海外活動は国際責務。だからといって憲法を逸脱することはない
石破 茂(衆議院議員、前防衛庁長官)

議論に勝つ常識
[自衛隊海外派遣についての基礎知識]
新「防衛大綱」で自衛隊はどう変わるのか?


論 点 日米地位協定をどう見直すか 2005年版

私の主張
運用の改善はもう限界。地位協定を改定しなければ沖縄県民の犠牲が続く
稲嶺惠一(沖縄県知事)

議論に勝つ常識
[日米地位協定についての基礎知識]
政府はなぜ地位協定「改定」に消極的なのか?


論 点 有事に住民を守れるか 2005年版

私の主張
国の有事体制は脆弱。知事に指揮権を集中させ地域の判断で住民を守れ
梶原 拓(岐阜県知事)

議論に勝つ常識
[有事法制についての基礎知識]
国民保護法とはどんな法律か?


論 点 日本のテロ対策は大丈夫か 2005年版

私の主張
現行有事法制ではテロに対処できない――緊急事態対処法の制定を急げ
佐々淳行(評論家、初代内閣官房安全保障室長)

議論に勝つ常識
[テロ対策についての基礎知識]
予測不能なテロ攻撃。日本の対策の現状は?


論 点 21世紀のリーダーの条件とは 2005年版

私の主張
独立国家としての矜持を持ち、日本伝統の「共生の思想」を世界に発信せよ
額賀福志郎(衆議院議員)
理想の政治家は「すべき論」と「できる論」の緊張関係のはざまで屹立する
中川秀直(衆議院議員、自民党国会対策委員長)
構造改革以後――リーダーには文明の方向を定める能力が必要である
谷垣禎一(財務大臣)
日本および日本人とは何かを個人がもう一度問い直す――教育こそ最優先課題
中川昭一(経済産業大臣)
確たる信念を持ち、たじろがず、リスクを負う覚悟で臨む。それが決断力の要諦
安倍晋三(衆議院議員、自民党幹事長代理)
「少子社会」を改革の前提にし、能力と意思ある人々を結集すべきとき
野田聖子(衆議院議員)
自己を犠牲にして社会に尽くす強い意志だけが「日本の丸洗い」を可能にする
野田佳彦(衆議院議員)
本当の命すら捨てる覚悟があるサムライになり、「尊厳ある日本」を実現したい
前原誠司(衆議院議員)
痛みを伴う政策が必要な時代。リーダーには徹底した透明性が求められる
田原総一朗(ノンフィクション作家)

議論に勝つ常識
日本政治の新しい流れ
日本政治の新しい流れ


論 点 「一億総保守化」は本当か 2005年版

私の主張
戦後日本の思想の混乱を糺す――アメリカニズムは左翼である
西部 邁(「発言者」主幹、秀明大学学頭)

議論に勝つ常識
[保守主義についての基礎知識]
日本とアメリカはどのくらい保守化しているのか?


論 点 二大政党制は実現するか 2005年版

私の主張
力量と器量を備えた人材の輩出なしに活力ある二大政党政治など望めない
内田 満(早稲田大学名誉教授、政策研究大学院大学客員教授)

議論に勝つ常識
[二大政党制についての基礎知識]
日本は米国、英国のような二大政党制になるか?


論 点 大政治家がなぜ生まれないか 2005年版

私の主張
日本政治の限界か――世襲と政経塾が小粒な政治家を輩出させる
岩見隆夫(毎日新聞東京本社編集局特別顧問)

議論に勝つ常識
[世襲議員についての基礎知識]
世襲議員と政経塾出身議員はどのくらいいるのか?


論 点 中国経済は失速するか 2005年版

私の主張
巨象・中国を失業者の大群が襲う――ハードクラッシュの可能性も
渡辺利夫(拓殖大学国際開発学部教授)
中国バブルは抑制できる――内需拡大で北京五輪までは高度成長が続く
沈 才彬(三井物産戦略研究所中国経済センター長)

議論に勝つ常識
[中国経済についての基礎知識]
成長率九%超。中国経済の実力をどう見るか?


論 点 FTAの人材自由化の是非は 2005年版

私の主張
外国人看護・介護職員は時代の要請――受け入れ環境の整備を急ぐべき
立花 宏(日本経団連専務理事)
安い働き手として外国人看護師を受入れたら日本の労働条件の低下を招く
岡谷恵子(日本看護協会専務理事)

議論に勝つ常識
[外国人労働力導入についての基礎知識]
FTAで外国人労働力の受け入れは進むのか?


論 点 景気回復は本物か 2005年版

私の主張
「気がつけば人手不足」の時代が到来――個人消費も回復が持続
河野龍太郎(BNPパリバ証券経済調査部長・チーフエコノミスト)
個人消費の回復は、期待が先行。税や年金の負担増で冷え込みは必至
上野泰也(みずほ証券チーフマーケットエコノミスト)

議論に勝つ常識
[景気回復についての基礎知識]
微妙な景気の先行き。主要エコノミストの予測は?


論 点 金融再生は完了したか 2005年版

私の主張
ペイオフ解禁の準備はほぼ完了――課題は銀行破綻処理制度の確立
小林慶一郎(経済産業研究所研究員)

議論に勝つ常識
[金融再生についての基礎知識]
三大メガバンク誕生で大手銀行の再編は終わるか?


論 点 地域金融は再生できるか 2005年版

私の主張
公的資金の予防的注入は非効率な地銀を延命させ再編を遅らせる恐れあり
川本裕子(早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授)

議論に勝つ常識
[地域金融の再生についての基礎知識]
地銀の再編・統合はどこまで進んだか?


論 点 消費税は引き上げるべきか 2005年版

私の主張
少子・高齢社会では「広く公平な負担」を求める消費税の引き上げは当然
石 弘光(税制調査会会長、一橋大学学長)
高齢者に厳しく、巨大輸出企業に甘い消費税の引き上げは許せない
湖東京至(関東学院大学法科大学院教授)

議論に勝つ常識
[消費税率引き上げについての基礎知識]
消費税引き上げ論がなぜタブーでなくなったのか?


論 点 納税者番号制を導入すべきか 2005年版

私の主張
過剰な期待は禁物だが、納税者番号は税務行政の公平・効率化に不可欠
森信茂樹(政策研究大学院大学客員教授)
納番制に合理的理由などない――真意は国民監視システムの導入である
石村耕治(白鴎大学大学院法学研究科長)

議論に勝つ常識
[納税者番号制についての基礎知識]
納税者番号制のメリットとデメリットは?


論 点 伸びる会社はどこが違うか 2005年版

私の主張
価値創造を目指す変革――それが成長を続ける条件である
カルロス・ゴーン(日産自動車社長・CEO)

議論に勝つ常識
[勝ち組企業についての基礎知識]
勝ち組と負け組の分かれ目はどこか?


論 点 若年失業者をどうするか 2005年版

私の主張
爆発的に増える「ニート」。フリーターにもなれない若者たちを支援せよ
玄田有史(東京大学社会科学研究所助教授)

議論に勝つ常識
[ニートとフリーターについての基礎知識]
若者は働く場がないのか、働く気がないのか?


論 点 内部告発者は守られるか 2005年版

私の主張
たとえ「裏切り者」のレッテルを貼られても、私はまた告発する
水谷洋一(西宮冷蔵社長)

議論に勝つ常識
[内部告発についての基礎知識]
公益通報者保護法は内部告発をしやすくするか?


論 点 郵政民営化は何を目指すか 2005年版

私の主張
郵政民営化は国民の利便を高め、自由で活力ある社会をつくる黒船である
竹中平蔵(経済財政・郵政民営化担当大臣)
弱者にツケを回し外資の日本支配を強める、郵政民営化は亡国のシナリオ
荒井広幸(参議院議員)

議論に勝つ常識
[郵政民営化についての基礎知識]
民営化で郵政事業の何がどう変わるのか?


論 点 道路公団民営化の今後は 2005年版

私の主張
債務返済と新規建設の両立は可能――道路公団は一流企業に生まれ変わる
近藤 剛(日本道路公団総裁)
こんな民営化では不採算道路は造られ続け借金は増える一方
田中一昭(拓殖大学政経学部教授)

議論に勝つ常識
[道路公団民営化についての基礎知識]
民営化で道路事業の効率化と債務返済は進むのか?


論 点 NPOの信頼性を高めるには 2005年版

私の主張
悪徳法人を排除するため行政の監視を強めるのはNPOの自殺に等しい
松原 明(シーズ=市民活動を支える制度をつくる会 事務局長)

議論に勝つ常識
[NPOについての基礎知識]
濫立するNPO。健全な市民パワーは育つのか?


論 点 分権時代の補助金のあり方は 2005年版

私の主張
義務教育費を国が負担してこそ国家一〇〇年の土台が築かれる
樋口恵子(評論家、東京家政大学名誉教授)
地方の裁量を生かすためにも義務教育費の国庫負担は廃止すべきである
松沢成文(神奈川県知事)

議論に勝つ常識
[三位一体改革についての基礎知識]
単なる数合わせでない三位一体改革は実現するか?


論 点 道州制は実現可能か 2005年版

私の主張
言葉が独り歩きする道州制。まずは現行法で可能な広域連合を活用せよ
新藤宗幸(千葉大学法経学部教授)

議論に勝つ常識
[道州制についての基礎知識]
北海道特区構想にみる道州制実現を阻む壁とは?


論 点 市町村合併は何をもたらすか 2005年版

私の主張
国の言いなりに合併を進めれば最後に泣きを見るのは地方の住民である
松島貞治(長野県伊那郡泰阜村村長)
市町村には多大な権限あり。それに見合う組織強化こそ合併の大義名分
小西砂千夫(関西学院大学経済学研究科・産業研究所教授)

議論に勝つ常識
[市町村合併についての基礎知識]
何が市町村合併の成否を分けているのか?


論 点 自主課税に問題はないか 2005年版

私の主張
特定の者を狙い撃ちする自治体の法定外税に法的疑義あり
中里 実(東京大学大学院法学政治学研究科教授)

議論に勝つ常識
[法定外税についての基礎知識]
自治体の自主課税権はどこまで認められるのか?


論 点 個人情報流出は防げるか 2005年版

私の主張
現行法ではヤフーBB事件の再発は防げない――個人情報窃盗罪の新設を
堀部政男(中央大学法学部教授)

議論に勝つ常識
[個人情報流出についての基礎知識]
情報の持ち出し行為にどう歯止めをかけるか?


論 点 デジタル時代の著作権保護は 2005年版

私の主張
知的財産立国を成功させる戦略のカギは情報モラルの向上である
眞柄泰利(マイクロソフト執行役常務)

議論に勝つ常識
[著作権保護についての基礎知識]
続発する違法コピーを防ぐことはできるか?


論 点 ネット世論は市民権を得たか 2005年版

私の主張
激変するメディア環境――「便所の落書き」が「世論」になるとき
北田暁大(東京大学大学院情報学環助教授)

議論に勝つ常識
[2ちゃんねるについての基礎知識]
ネット上の世論とどうつき合ったらよいのか?


論 点 発明の対価は安すぎるか 2005年版

私の主張
チームワークから独自技術は生まれない――個人に報いるのは当然である
中野不二男(ノンフィクション作家)
発明はチームプレーの成果――個人への高額報酬は日本になじまない
森永卓郎(UFJ総合研究所経済・社会政策部部長兼主席研究員)

議論に勝つ常識
[発明の対価についての基礎知識]
職務発明をめぐる訴訟がなぜ頻発しているのか?


論 点 日本の技術は大丈夫か 2005年版

私の主張
失敗の原因を究明する方法に欠陥あり――技術者の集団主義を排す
畑村洋太郎(東京大学名誉教授、工学院大学国際基礎工学科教授)

議論に勝つ常識
[日本の宇宙開発についての基礎知識]
日本のロケットはなぜ落ちるのか?


論 点 食料自給率は上げられるか 2005年版

私の主張
拝啓 農水省殿。産直ブランド米はなんでこんなに高いんですか
村野まさよし(コラムニスト)

議論に勝つ常識
[食料自給率についての基礎知識]
農政の転換で食料自給率は向上するか?


論 点 核燃料サイクルをどうするか 2005年版

私の主張
核燃料サイクルは不可欠な電力資源――妨害こそコストの浪費である
上坂冬子(作家)
核燃料再処理は電力会社の自己責任で判断すべき。国は事業から撤退せよ
八田達夫(国際基督教大学国際関係学科教授)

議論に勝つ常識
[核燃料サイクルについての基礎知識]
原発が排出し続ける使用済み核燃料をどうするか?


論 点 新エネルギーを推進すべきか 2005年版

私の主張
経済と環境を救う自然エネルギーを政策の本流に位置づけよ
飯田哲也(環境エネルギー政策研究所所長)
補助金で代替エネルギーを開発しても、それは資源の二重の浪費
槌田 敦(名城大学経済学部教授)

議論に勝つ常識
[新エネルギーについての基礎知識]
新エネルギーの実用化はどこまで進んでいるか?


論 点 リサイクルはどこまで可能か 2005年版

私の主張
わが町のごみ分別は三四種類。やればできる究極のごみゼロ社会
笠松和市(徳島県勝浦郡上勝町長)

議論に勝つ常識
[資源リサイクルについての基礎知識]
資源リサイクルは産業として機能するか?


論 点 新種の感染症の発生原因とは 2005年版

私の主張
バイオテロ、ブタの臓器移植…。文明の発達が新感染症を蔓延させる
山内一也(東京大学名誉教授)

議論に勝つ常識
[新型感染症についての基礎知識]
なぜ新たな感染症が次々と発生するのか?


論 点 少子化に有効な対策はあるか 2005年版

私の主張
「子育て基金」を創設し、子のあるなしにかかわらず育児負担を共有させよ
金子 勇(金子勇)

議論に勝つ常識
[少子化についての基礎知識]
人口減少によって社会はどう変わるのか?


論 点 定年を延長すべきか 2005年版

私の主張
能力ある高齢者にもっと仕事を。年齢差別禁止法が日本を救う
和田秀樹(精神科医)
老害が日本をダメにする――世代交代こそが最大の雇用対策だ
荒谷紘毅(東京商工リサーチ情報事業統轄本部取締役本部長)

議論に勝つ常識
[定年延長についての基礎知識]
六五歳定年制は日本社会に定着するか?


論 点 年金は保険方式か税方式か 2005年版

私の主張
年金制度が理解されないのは政府が「税」を保険料と強弁するからである
西沢和彦(日本総合研究所調査部経済・社会政策研究センター主任研究員)
負担と給付が明確な「保険方式」こそ、将来の年金財政を安定させる
堀 勝洋(上智大学法学部教授)

議論に勝つ常識
[年金改革についての基礎知識]
「未納」で荒れた〇四年年金改革。何が変わった?


論 点 介護保険をどう見直すか 2005年版

私の主張
介護保険の大矛盾――制度導入前のほうが手厚い介護を受けられた
増子忠道(医師)

議論に勝つ常識
[介護保険制度改革についての基礎知識]
早くも財政悪化。給付と負担をどう調整するか?


論 点 高齢者虐待を防ぐ方法とは 2005年版

私の主張
介護後進国日本の実態――高齢者虐待防止法の制定が急務
高崎絹子(東京医科歯科大学大学院教授)

議論に勝つ常識
[高齢者虐待についての基礎知識]
何が介護者を虐待に追いつめるのか?


論 点 医療過誤をどう減らすか 2005年版

私の主張
医療事故防止の第一歩はミス隠しの追放――交通事故激減の実績に学べ
石川寛俊(弁護士)

議論に勝つ常識
[医療過誤についての基礎知識]
なぜ医療過誤の続発を食い止められないのか?


論 点 大学病院のどこが問題か 2005年版

私の主張
無益な研究、猟奇犯罪、詭弁のはびこる実態――大学病院全廃論
南淵明宏(大和成和病院心臓外科部長)
大学病院はまだ自己改革の余地がある。予算不足は言い訳にすぎない
西村周三(京都大学大学院経済学研究科教授)

議論に勝つ常識
[大学病院改革についての基礎知識]
市場原理の導入で医療の質は向上するのか?


論 点 脳卒中対策はどこまで進んだか 2005年版

私の主張
「発症後三時間」に対応できる態勢をつくれれば脳卒中は怖くない
橋本洋一郎(熊本市立熊本市民病院神経内科部長)

議論に勝つ常識
[脳卒中対策についての基礎知識]
長嶋監督はなぜ驚異的な回復を遂げたのか?


論 点 産婦人科医療はこれでよいか 2005年版

私の主張
産婦人科は日本型医療の縮図。「胎児廃棄」の陰に特殊な医療システムあり
長屋 憲(吉祥寺南町診療所長)

議論に勝つ常識
[産婦人科医療についての基礎知識]
胎児の尊厳はなぜ軽視されてきたのか?


論 点 臓器移植法をどう変えるか 2005年版

私の主張
無理な生体肝移植を減らすためにも脳死臓器提供の要件を緩和すべきだ
河野太郎(衆議院議員、自民党副幹事長)
「脳死」の患者は死んでいない。自己決定を無視した臓器摘出はできない
光石忠敬(弁護士)

議論に勝つ常識
[臓器移植法見直しについての基礎知識]
現行法は重症患者の生きる権利を奪っているか?


論 点 ヒト胚利用は許されるか 2005年版

私の主張
「ヒト胚の尊厳」を理由に難病治療の可能性の芽をつぶすべきではない
垣添忠生(国立がんセンター総長)
ヒト胚利用の恩恵が、いかに多大でも、「倫理」をしのぐことにはならない
鷲田清一(大阪大学大学院文学研究科教授)

議論に勝つ常識
[ヒトクローン胚についての基礎知識]
ヒトクローン胚を使えば何が可能になるのか?


論 点 結婚しない女が増えたわけは 2005年版

私の主張
〈三〇代・未婚・子なし〉は仕事と結婚に引き裂かれた女たちの防衛である
小倉千加子(心理学者)

議論に勝つ常識
[女性の晩婚化についての基礎知識]
なぜ結婚したいのにしない男女が増えているのか?


論 点 男女の区別は差別か 2005年版

私の主張
本来の男女共同参画から逸脱した「性差否定」は思想統制である
林 道義(東京女子大学文理学部教授)
ジェンダー・フリーとは「性差否定」ではなく「性差別の否定」である
伊藤公雄(大阪大学人間科学部教授)

議論に勝つ常識
[ジェンダーフリーについての基礎知識]
ジェンダーフリー見直しの動きはなぜ起きたのか?


論 点 性犯罪をどう減らすか 2005年版

私の主張
レイプをなくすには気位の高い女とそれを好む男を増やすしか手がない
遙 洋子(タレント、作家)

議論に勝つ常識
[性犯罪についての基礎知識]
刑法大改正で性犯罪大国の汚名は返上できるか?


論 点 子供の凶悪犯罪はなぜ増える 2005年版

私の主張
教育を誤れば国が滅びる――子供に善悪を教えるのは大人の一番の役割
小出義雄(佐倉アスリート倶楽部代表取締役兼監督)
躾と虐待を勘違いする子育ての危険――キレやすい子には理由がある
小林 剛(武庫川女子大学大学院教授)

議論に勝つ常識
[少年犯罪についての基礎知識]
凶悪犯罪の低年齢化に歯止めはきくか?


論 点 教育基本法をどう変えるか 2005年版

私の主張
教育基本法の改正に欠かせないのは「公」と「私」のバランスの原理である
松本健一(麗澤大学国際経済学部教授)

議論に勝つ常識
[教育基本法改正についての基礎知識]
愛国心教育で教育現場を荒廃から救えるか?


論 点 小学校の英語教育は必要か 2005年版

私の主張
二言語併用社会の幻想――小学校の「英会話ごっこ」など即刻やめよ
斎藤兆史(東京大学大学院総合文化研究科助教授)
三人のわが子を国際スクールに通わせた確信――早期英語教育は正しい
唐須教光(慶応義塾大学文学部教授)

議論に勝つ常識
[早期英語教育についての基礎知識]
小学校の英語必修化は役に立つか?


論 点 新型学校は成功するか 2005年版

私の主張
学校はサービス業。株式会社立中学校は消費者に上質の教育を提供する
鳥海十児(朝日学園代表取締役社長)
新時代のリーダーを育成するため、経済界が創る中高一貫校の設計図
磯部 克((財)海陽学園設立準備財団理事(事務局長))

議論に勝つ常識
[教育改革についての基礎知識]
競争原理の導入は教育の質を高めるか?


論 点 公立大学の使命とは何か 2005年版

私の主張
首都大学東京に潜む陥穽――「実学」重視が招く研究力と教育力の衰微
茂木俊彦(東京都立大学学長)
首都大学東京はアジアの主要都市の立場を主張できる人材を養成する
西澤潤一(岩手県立大学学長)

議論に勝つ常識
[公立大学改革についての基礎知識]
公立大学改革で何が変わるのか?


論 点 警察の威信は回復できるか 2005年版

私の主張
「愛される警察」で職務が務まるか――コワモテでなければ市民は守れない
黒木昭雄(警察ジャーナリスト)

議論に勝つ常識
[警察不信についての基礎知識]
あいつぐ捜査ミス、不祥事の根本原因は何か?


論 点 法曹大増員で何が起きるか 2005年版

私の主張
不可解な弁護士大増員――アメリカ型の濫訴社会をつくる危険あり
鈴木仁志(弁護士)

議論に勝つ常識
[法曹大増員についての基礎知識]
訴訟が増えれば社会正義は実現されるのか?


論 点 裁判員制度は機能するか 2005年版

私の主張
市民参加の司法ができる――裁判員は被害者の声を伝える伝道師になれ
片山徒有(あひる一会代表)
裁判員制度には数々の憲法違反あり。裁判の実際にも適応できない
大久保太郎(元東京高等裁判所判事)

議論に勝つ常識
[裁判員制度についての基礎知識]
裁判員制度開始まであと五年。何が課題か?


論 点 犯罪被害者をどう救済するか 2005年版

私の主張
地下鉄サリンから一〇年。いまだ国の支援を得られない私たちの現在
高橋シズヱ(「地下鉄サリン事件被害者の会」代表世話人)

議論に勝つ常識
[犯罪被害者支援についての基礎知識]
オウム被害者の支援はどこまで進んだか?


論 点 戦争報道をどう読むか 2005年版

私の主張
プロパガンダに騙されるな――マスコミは問題を単純化して真実を隠す
安田純平(フリージャーナリスト)

議論に勝つ常識
[戦争報道についての基礎知識]
戦争報道は客観的事実を伝えているか?


論 点 言論の自由かプライバシーか 2005年版

私の主張
フェアであることを忘れたメディアに報道の使命は果たせない
猪瀬直樹(作家)

議論に勝つ常識
[メディア規制についての基礎知識]
「週刊文春」出版差し止め事件の教訓とは?


論 点 「わいせつ」の基準はどこか 2005年版

私の主張
健全か否かは「お上」が決める――わいせつコミック裁判の横暴
藤本由香里(評論家)

議論に勝つ常識
[わいせつ規制についての基礎知識]
「わいせつ」出版物は規制されるべきなのか?


論 点 皇室のあるべき姿とは 2005年版

私の主張
「個人を尊重する皇室」が、皇室の存在意義そのものを揺るがす理由
原 武史(明治学院大学国際学部教授)
皇太子ご夫妻は優れた外交官――親善外交を阻むのは国家の損失
兵藤長雄(東京経済大学大学院教授、元駐ポーランド大使)
外交交渉を皇室が補完するのは憲法に逸脱する。「私」の希望は慎むべき
高橋 紘(静岡福祉大学教授)

議論に勝つ常識
[女帝と皇室外交についての基礎知識]
「人格の否定」発言で皇室の何が問われたのか?


論 点 文化財保存に決め手はあるか 2005年版

私の主張
美しく老いさせる――先端技術に頼らず壁画保存法に英知の結集を
平山郁夫(東京芸術大学学長)

議論に勝つ常識
[文化財保存についての基礎知識]
高松塚・キトラの教訓を第三の壁画に生かせるか?


論 点 妙な日本語がなぜ広まるのか 2005年版

私の主張
コンビニ敬語は口下手文化の帰結――形が変わって生き残る
金田一秀穂(杏林大学教授、日本語学者)

議論に勝つ常識
[コンビニ敬語についての基礎知識]
コンビニ敬語はどこまで広がるのか?


論 点 いまなぜ田舎暮らしなのか 2005年版

私の主張
定年帰農のすすめ――団塊世代のふるさと回帰で人も地方も蘇る
立松和平(作家、ふるさと回帰支援センター理事長)
豊かな自然、純朴な人情――定年帰農に要注意。甘い幻想は捨てなさい
高橋秀実(ノンフィクションライター)

議論に勝つ常識
[田舎暮らしについての基礎知識]
「定年帰農」の実際とは?


論 点 外見の差別をどうなくすか 2005年版

私の主張
差別は教育の失敗。就学前から善悪を教えなければ人の痛みはわからない
藤井輝明(熊本大学医学部教授)

議論に勝つ常識
[外見の差別についての基礎知識]
「見た目」と「心」、大事なのはどちらか?


論 点 全面禁煙化はファッショか 2005年版

私の主張
私は戦う。酒やクルマを野放しにして喫煙者差別するファシストたちと
小谷野 敦(国際日本文化研究センター客員助教授)

議論に勝つ常識
[禁煙についての基礎知識]
たばこは本当に身体に悪いのか?


論 点 温泉文化は守れるか 2005年版

私の主張
偽装事件の根は泉質に無関心な旧い世代にある。温泉の定義見直しが必要
松田忠徳(旅行作家、札幌国際大学教授)

議論に勝つ常識
[温泉騒動についての基礎知識]
温泉不祥事の元凶は何か?


論 点 プロ野球は再生できるか 2005年版

私の主張
球団を減らすなど論外。球界改革は巨人一極集中の解体と地方分権から
二宮清純(スポーツジャーナリスト)

議論に勝つ常識
[球界再編についての基礎知識]
球界再編はどこまで進むか?


論 点 企業とスポーツの良い関係は 2005年版

私の主張
企業の地域貢献の悲しい実態――沖縄のサッカーチームで起こったこと
加藤 久(サッカー解説者)

議論に勝つ常識
[日本サッカー界についての基礎知識]
“Jリーグを目指す”とはどういうことなのか?






2004年版 全81論点 128論文

論 点 アメリカの世界戦略に日本は 2004年版

私の主張
単独行動主義は、グローバルな責任を持つ超大国として当然の帰結である
ローレンス・カプラン(ザ・ニュー・リパブリック誌主席編集者)
ブッシュの戦略=単独行動主義に支払った米国の代償はあまりに大きい
マイケル・オハヌラン(ブルッキングス研究所シニア・フェロー)
米の単独行動は世界の分裂を深める――日本は国際協調を促す外交努力を
藤原帰一(東京大学大学院法学政治学研究科教授)

議論に勝つ常識
[アメリカと世界の関係についての基礎知識]
世界は米国を頂点とする単極構造に進むのか?


論 点 日米同盟を強化すべきか 2004年版

私の主張
国家存立の戦略からして当面、日米同盟の強化こそ不可欠の選択である
中西輝政(京都大学総合人間学部教授)
「独立の精神」を忘れた日米同盟の強化など、従属の表明にすぎない
佐伯啓思(京都大学大学院人間・環境学研究科教授)

議論に勝つ常識
[日米同盟と国連の関係についての基礎知識]
国際秩序の基軸とすべきは同盟か、国連か?


論 点 中東政策はいかにあるべきか 2004年版

私の主張
米国に全権などないことを実証してこそ、日本はイラク復興に協力できる
酒井啓子(アジア経済研究所地域研究センター研究員)
有志連合・多国籍軍への参加を視野にイラク復興に取り組むときが来た
森本 敏(拓殖大学国際開発学部教授)

議論に勝つ常識
[中東政策についての基礎知識]
イラクの復興に日本は何をすべきなのか?


論 点 北朝鮮崩壊へのシナリオとは 2004年版

私の主張
北朝鮮の未来を決める米大統領選。しかし歴史は北朝鮮の崩壊を証明する
重村智計(拓殖大学国際開発学部教授、早稲田大学教授)
金正日の目的は独裁権力の保持。しかし正気を失うことがあれば暴発する
伊豆見元(静岡県立大学国際関係学部教授、現代韓国朝鮮研究センター所長)

議論に勝つ常識
[北朝鮮の現状についての基礎知識]
北朝鮮の政治と経済改革の現実とは?


論 点 拉致問題はいつ解決するか 2004年版

私の主張
あえて言う。拉致被害者も家族も、無力な政府にもはや我慢の限界である
蓮池 透(「北朝鮮による拉致被害者家族連絡会」事務局長)
拉致は許されない蛮行。だが、力の論理より忍耐強く話し合いの解決を
梁 石日(作家)

議論に勝つ常識
[拉致問題についての基礎知識]
拉致被害者と家族の帰国はいつになるのか?


論 点 北朝鮮ミサイルの阻止は 2004年版

私の主張
北朝鮮ミサイルの標的は日本。MDシステム導入の戦略的価値は高い
村井友秀(防衛大学校教授)
抑止力には攻と防あり。わが国には地対地ミサイルの技術はすでにある
江畑謙介(軍事評論家)

議論に勝つ常識
[北の核とミサイル防衛についての基礎知識]
北朝鮮の核開発はどこまで進んでいるのか?


論 点 韓国はどう北と向き合うのか 2004年版

私の主張
「同盟より民族」と、金正日独裁体制の問題解決を先送りする韓国人の心理
黒田勝弘(産経新聞ソウル支局長・論説委員)
韓国が心底怖れているのは、北朝鮮崩壊後に貧困集団を抱え込むことだ
呉 善花(評論家)

議論に勝つ常識
[韓国と北朝鮮についての基礎知識]
韓国の国民感情は相変わらず反日なのか?


論 点 集団的自衛権を行使すべきか 2004年版

私の主張
国際平和を希求すればこそ九条改正と集団的自衛権の行使は不可欠である
西 修(駒澤大学法学部教授)
従来型戦争のない時代は集団的自衛権の行使より不戦主義こそ安全保障
古関彰一(獨協大学法学部教授)

議論に勝つ常識
[集団的自衛権についての基礎知識]
集団的自衛権をめぐる政府解釈はどう変わったか?


論 点 専守防衛の範囲はどこまでか 2004年版

私の主張
新時代の防衛の論理――専守防衛の敵基地攻撃と先制攻撃は決定的に違う
石破 茂(衆議院議員、防衛庁長官)
敵基地先制攻撃論は専守防衛の歴史的背景を考慮しない暴論である
前田哲男(東京国際大学教授)

議論に勝つ常識
[専守防衛についての基礎知識]
「専守防衛」の考え方はどう変わってきたのか?


論 点 海外派兵を積極的にすべきか 2004年版

私の主張
安全保障基本法が無理なら、せめて自衛隊海外派遣の恒久法を制定せよ
村田晃嗣(同志社大学法学部助教授)
イラク特措法はすでに違憲――海外派兵のための恒久法など論外である
水島朝穂(早稲田大学法学部教授)

議論に勝つ常識
[自衛隊の海外派遣についての基礎知識]
自衛隊のイラク派遣は恒久法制定への第一歩か?


論 点 核武装の選択肢を持つべきか 2004年版

私の主張
核抑止力を肯定するなら自主防衛の一環として核武装を選択すべきである
西部 邁(秀明大学学頭、「発言者」主幹)
自主防衛としての核武装――その魅力的論理に隠された危うさと欠陥
佐瀬昌盛(拓殖大学海外事情研究所所長)

議論に勝つ常識
[日本の核武装についての基礎知識]
日本の核武装をアメリカが容認するか?


論 点 国民保護法制のあるべき姿は 2004年版

私の主張
有事の際の被害を最小にするには私権を抑制するルールをつくる必要あり
秋山昌廣(シップ・アンド・オーシャン財団会長)
有事の際に住民を守る仕組みがない――自治体に協働できる権限を与えよ
片山善博(鳥取県知事)

議論に勝つ常識
[有事法制についての基礎知識]
有事の際に国民は何をどこまで協力するのか?


論 点 国家とは何か 2004年版

私の主張
国家は自由と人権を担保し、帰属する国民の誇りによって形づくられる
安倍晋三(衆議院議員、自民党幹事長)
自立を唱えつつ米国に従属する――日本人の国家意識に潜む大いなる矛盾
姜 尚中(東京大学社会情報研究所教授)

議論に勝つ常識
[国家論についての基礎知識]
国家をめぐる議論はどう変遷してきたか?


論 点 ナショナリズムの考え方とは 2004年版

私の主張
良質な愛国心の発露――それは愛し守るべき郷土=祖国の再構築にある
松本健一(麗澤大学国際経済学部教授)
日本を覆う恐るべき依存心=パラサイト・ナショナリズムの意味するもの
宮崎哲弥(評論家、アルターブレイン代表)
国民とは国家に従うのではなく参加すべき存在。だからこそ愛国心が育つ
パトリック・ハーラン(コメディアン)

議論に勝つ常識
[ナショナリズムについての基礎知識]
愛国心をめぐる議論の背景とは?


論 点 若者を兵役で鍛えるべきか 2004年版

私の主張
兵役など不要――危険を顧みない武侠市民(ボランティア)精神の涵養こそが国防である
兵頭二十八(軍学者)

議論に勝つ常識
[徴兵制についての基礎知識]
日本ではなぜ徴兵制論議がタブーなのか?


論 点 マニフェストは何を変えるか 2004年版

私の主張
マニフェストとは選択肢の明示。政治家と有権者の双方が責任を問われる
北川正恭(早稲田大学大学院公共経営研究科教授、前三重県知事)

議論に勝つ常識
[マニフェストについての基礎知識]
マニフェストと公約はどこが違うのか?


論 点 政党の存在意義を問う 2004年版

私の主張
いま国民の「総合益」に基づいて改革を進められる政党は自民党だけである
中川秀直(衆議院議員、自民党国会対策委員長)
「日本」を座標軸の原点に据える――それこそがいま、自民党の存在意義だ
中川昭一(衆議院議員、経済産業大臣)
自民党の自主変革は興国の起爆力――今こそ国民各層の意見と要望の受け皿を
大村秀章(衆議院議員)
進む政党の液状化現象。政局優先を政策本位に戻さなければ、自民党の明日はない
野田聖子(衆議院議員、元郵政大臣)
政権交代可能な二大政党制こそ日本再生のカギ――民主党は必ずその一翼を担う
岡田克也(衆議院議員、民主党幹事長)
「資本」から「人間」が主人公の社会へ――資本主義の矛盾を克服する日が必ず来る
穀田恵二(衆議院議員、共産党国会対策委員長)
しがらみのない、若い世代の政治家の登場が、日本の政党政治を覚醒させる
田原総一朗(ノンフィクション作家)

議論に勝つ常識
政党の存在意義についての基礎知識
政党政治はどのように変遷してきたのか?


論 点 製造業は空洞化しないか 2004年版

私の主張
これが活気溢れる中国の生産現場。彼らに学ばず製造業の復活はない
関 満博(一橋大学大学院商学研究科教授)
「コストダウンのために中国進出」の幻想。国内製造業の充実ぶりを見よ
唐津 一(東海大学教授、電通顧問)

議論に勝つ常識
[中国経済と日本の空洞化についての基礎知識]
中国は日本の製造業を脅かすか?


論 点 FTAは貿易を拡大させるか 2004年版

私の主張
WTOの理念とは矛盾しない地域経済協定のルール作りが必要である
伊藤元重(東京大学経済学部教授)

議論に勝つ常識
[FTAについての基礎知識]
自由貿易協定を締結するメリットとは何か?


論 点 米経済は上向くか下降するか 2004年版

私の主張
株価と住宅市場の活況を見れば、米国経済の回復が順調なことがわかる
宮尾尊弘(国際大学グローコム教授)
景気回復の兆しのウソ。住宅バブルの崩壊がやがて米経済を失速させる
金子 勝(慶應義塾大学経済学部教授)

議論に勝つ常識
[アメリカ経済の行方についての基礎知識]
回復基調の米経済が抱える不安要因とは何か?


論 点 デフレ脱却に処方箋はあるか 2004年版

私の主張
財政に頼らず株価と景気を押し上げた。だがそれは改革の序章にすぎない
竹中平蔵(経済財政政策担当大臣、金融担当大臣)
デフレ下で収益をあげる体質をいかにつくるか。企業の生産性の向上が鍵
榊原英資(慶應義塾大学教授、GSECディレクター)
インフレ目標を設定し買いオペを実行せよ――あとは強い意志あるのみ
深尾光洋(慶應義塾大学商学部教授)

議論に勝つ常識
[デフレ対策についての基礎知識]
インフレターゲットはデフレ脱却に有効か?


論 点 産業再生機構は期待できるか 2004年版

私の主張
産業再生機構のもう一つの目的は、旧来の企業や金融の文化の改革である
高木新二郎(産業再生委員長)
不良債権処理は市場に任せるべき――政府に「産業再生」など不可能
野口 旭(専修大学経済学部教授)

議論に勝つ常識
[産業再生機構についての基礎知識]
有望企業の再生か、非効率企業の延命か?


論 点 不良債権処理を急ぐべきか 2004年版

私の主張
金融再生プログラムの実行は企業の自律回復を阻害するものではない
吉冨 勝(国際協力銀行客員研究員)
経営に失敗した銀行を税金で救済――モラルなき金融行政では再生不可能
植草一秀(早稲田大学大学院公共経営研究科教授)

議論に勝つ常識
[不良債権処理についての基礎知識]
りそなの実質国有化が金融界に与えた影響とは?


論 点 カネづまりは何が原因か 2004年版

私の主張
デフレを悪化させ、資金を滞らせている根本原因は銀行の資本不足にあり
小林慶一郎(経済産業研究所研究員)
資産価格の暴落で企業が借金返済に走ったことが金融の血液を逆流させた
リチャード・クー(野村総合研究所主席研究員)

議論に勝つ常識
[資金停滞についての基礎知識]
超金融緩和のもとでなぜ資金停滞が起こるのか?


論 点 中小企業金融は改善するか 2004年版

私の主張
中小企業の再生なくして日本経済の復活はない!いま新銀行設立の理由
平 将明(東京青年会議所理事長、グリアジャパン代表取締役)
新銀行構想は的はずれ。むしろ既存銀行の補完こそが中小企業を救う
山口義行(立教大学経済学部教授、政策工房J−Way代表)

議論に勝つ常識
[中小企業金融についての基礎知識]
新銀行設立で中小企業の資金繰りはよくなるか?


論 点 ヤミ金融を撲滅できるか 2004年版

私の主張
借り手よ、もう奴隷に甘んじるな。諸悪の根源、連帯保証人制度をぶっ壊せ
八木宏之(セントラル総合研究所代表取締役)

議論に勝つ常識
[ヤミ金融についての基礎知識]
人はなぜヤミ金地獄にはまるのか?


論 点 道路公団民営化の方法とは 2004年版

私の主張
債務超過論の間違い――税金を投入しなくても道路公団は民営化できる
猪瀬直樹(作家)

議論に勝つ常識
[道路公団民営化についての基礎知識]
新規道路の建設と無料化論の行方は?


論 点 消費税2ケタ化は不可避か 2004年版

私の主張
消費税の個人積立年金を導入せよ。消費喚起と老後保障の一石二鳥になる
大和田滝惠(上智大学法学部教授)

議論に勝つ常識
[消費税引き上げについての基礎知識]
消費税はいつ、何%に引き上げられるのか?


論 点 企業を再生させる条件とは 2004年版

私の主張
会社の潜在能力を掘り起こし、ビジョンを明確に示すことがV字回復の鍵
カルロス・ゴーン(日産自動車社長・CEO)

議論に勝つ常識
[理想的な経営についての基礎知識]
企業を救うのは米国型経営か、日本型経営か?


論 点 リストラは最良の選択か 2004年版

私の主張
正しいクビ切り教えます。ビジョンなきリストラはもっと会社をダメにする
梅森浩一(アップダウンサイジング・ジャパン代表)

議論に勝つ常識
[リストラについての基礎知識]
雇用流動化は労働者の立場をどう変えるのか?


論 点 フリーター増加の意味とは 2004年版

私の主張
「若者が親に依存しなくてすむ」社会を作らなければ、日本の未来はない
宮本みち子(千葉大学教育学部教授)

議論に勝つ常識
[フリーターについての基礎知識]
フリーターの増加が社会に及ぼす影響とは?


論 点 内部告発者をどう保護するか 2004年版

私の主張
制限だらけの公益通報者保護――これでは内部告発は封じ込まれてしまう
森岡孝二(関西大学経済学部教授、株主オンブズマン代表)

議論に勝つ常識
[内部告発者保護についての基礎知識]
内部告発者が欧米並みに扱われるのはいつか?


論 点 三位一体改革はうまく行くか 2004年版

私の主張
国から地方への歳出総額を減らすだけが目的の三位一体改革に異議あり
逢坂誠二(ニセコ町長)
金持ち地方様に貧乏都市様――首長も気づかない地方交付税のカラクリ
村野まさよし(コラムニスト)

議論に勝つ常識
[三位一体改革についての基礎知識]
地方の財源をめぐる議論はなぜこじれるのか?


論 点 自治体合併を進めるべきか 2004年版

私の主張
三県合併を突破口に東北州を創設する――わが岩手県の大いなる構想
増田寛也(岩手県知事)
画一的な合併の促進は「独立独歩」の地方分権の精神に大きく反する
保母武彦(島根大学副学長)

議論に勝つ常識
[自治体合併についての基礎知識]
平成の大合併はどこまで進んでいるのか?


論 点 地方経済をどう救うか 2004年版

私の主張
「緑の雇用」が森林保全・雇用創出・地域活性化の一石三鳥を可能にする
木村良樹(和歌山県知事)

議論に勝つ常識
[地方経済と雇用についての基礎知識]
地方の景気を回復させる秘策はあるのか?


論 点 都市をどう再生させるか 2004年版

私の主張
先人の公的精神を受け継ぐ――それが同潤会アパート建替えの主旨である
安藤忠雄(建築家)

議論に勝つ常識
[都市開発についての基礎知識]
都市開発と景観保護は両立するのか?


論 点 NPOはなぜ広がらないか 2004年版

私の主張
NPO発展を阻む壁――寄付金の税金算入を認めない政府の狭量を糺す
堀田 力(弁護士、さわやか福祉財団事務長)

議論に勝つ常識
[NPOについての基礎知識]
NPO活動を活性化するには何が必要か?


論 点 ユビキタスは理想の社会か 2004年版

私の主張
日本発ユビキタスの目標は、監視社会ではなく究極の便利社会である
坂村 健(東京大学教授、ユビキタスネットワーキング研究所所長)

議論に勝つ常識
[ユビキタスについての基礎知識]
社会のユビキタス化はどこまで進んでいるか?


論 点 住基ネットのセキュリティは 2004年版

私の主張
「住基ネットは安全」は個人情報を管理したい総務省の強弁にすぎない
櫻井よしこ(ジャーナリスト)

議論に勝つ常識
[住基ネットについての基礎知識]
「利便」をとるか、「安全」をとるか?


論 点 知財戦略はいかにあるべきか 2004年版

私の主張
知財を保護し武器にする国家戦略なくして日本の産業競争力の強化はない
丸島儀一(キヤノン顧問、全経団連産業技術委員会知的財産部会長)
知財を過度に保護すればするほど、新しいビジネス・モデルの芽を摘む
伊藤穰一(ネオテニー代表取締役社長)

議論に勝つ常識
[知財戦略についての基礎知識]
知的財産権の保護は競争力をつける切り札か?


論 点 産学連携に問題はないか 2004年版

私の主張
大学の「知」はあまねく社会に開くべき――山形大学の産学連携の軌跡
足立和成(山形大学地域共同研究センター助教授)
千年の歴史を忘れるなかれ――収益中心の産学連携は大学を崩壊させる
生駒俊明(日本IT会長、一橋大学客員教授)

議論に勝つ常識
[産学連携についての基礎知識]
産学連携は新しい技術を生むか?


論 点 日本文化は世界に通用するか 2004年版

私の主張
「カワイイ」を世界に発信せよ――「幼稚力」こそ日本文化を牽引する哲学
村上 隆(アーティスト)

議論に勝つ常識
[日本のアートについての基礎知識]
日本のオタク文化はなぜ世界にウケるのか?


論 点 エネルギー政策をどうするか 2004年版

私の主張
短期で「親中東」、長期には「脱中東」――多角的エネルギー政策の構築を
畑中美樹(国際開発センターエネルギー・環境室長)

議論に勝つ常識
[エネルギー政策についての基礎知識]
日本は石油依存=中東依存から脱すべきか?


論 点 地球温暖化論は正しいか 2004年版

私の主張
二酸化炭素削減は本当に役立つか――「温暖化の常識」のウソを徹底検証
伊藤公紀(横浜国立大学大学院環境情報研究科教授)

議論に勝つ常識
[地球温暖化についての基礎知識]
京都議定書の発効で温暖化が防止できるか?


論 点 産廃処理に決定打はあるか 2004年版

私の主張
処理能力を超える産廃排出が元凶。最終処分が前提のフレームを転換せよ
石渡正佳(千葉県庁不法投棄管理チームリーダー)

議論に勝つ常識
[産廃不法投棄についての基礎知識]
産廃不法投棄――行政の裏をかく手口とは?


論 点 地震防災対策をどうするか 2004年版

私の主張
富士山噴火、原発事故――東海地震の対応を誤れば「死都日本」は現実となる
石黒 耀(作家、医師)

議論に勝つ常識
[東海大地震についての基礎知識]
東海大地震と富士山噴火は同時に起こるか?


論 点 2020年、日本の現実 2004年版

私の主張
近未来予測・少子高齢社会――突如、団塊ホームレスが団地を占拠、「解放区」を
水木 楊(作家)

議論に勝つ常識
[少子化と経済についての基礎知識]
団塊世代の定年退職は経済にどう影響するのか?


論 点 有効な少子化対策はあるか 2004年版

私の主張
「健全家族」神話を捨ててシングルマザーが生きやすい社会につくり変えよ
斎藤 学(家族機能研究所代表)

議論に勝つ常識
[少子化対策についての基礎知識]
鳴り物入りの少子化対策二法の中身とは?


論 点 子育てを社会化すべきか 2004年版

私の主張
共働きの時代に子育てを家族に全て負わせるほうこそ子どもにとって危険
瀬地山 角(東京大学大学院助教授)
モラルと秩序は「親心」から生まれた――子育ての社会化は破壊の論理
松居 和(音楽プロデューサー、ミュージシャン)

議論に勝つ常識
[子育ての社会化についての基礎知識]
子育ての中心的な担い手は家庭か保育所か?


論 点 年金制度をどう見直すべきか 2004年版

私の主張
厚生年金の債務超過に目を向けよ――バランスシートが教える改革の道筋
高山憲之(一橋大学経済研究所教授)

議論に勝つ常識
[年金改革についての基礎知識]
公的年金の“世代間の不公平”をどう解消すべきか?


論 点 高齢者は弱者か 2004年版

私の主張
老人に優しい社会は “弱者”に優しい社会――「老人党」旗揚げの理由
なだいなだ(作家、精神科医)
高齢者を「弱者」と決めつけることが社会の活力を殺ぐ。自立支援こそ本筋
加藤 仁(ノンフィクション作家)

議論に勝つ常識
[高齢者問題についての基礎知識]
定年後の生活設計――「仕事」と「お金」は大丈夫か?


論 点 高齢者虐待をどう防ぐか 2004年版

私の主張
高齢者虐待はどこの家庭でも起こり得る――家族関係史の歪みに着目せよ
田中荘司(日本大学文理学部教授、日本高齢者虐待防止学会理事長)

議論に勝つ常識
[高齢者虐待についての基礎知識]
なぜ介護している家族が虐待に走るのか?


論 点 老人ホームの正しい選び方は 2004年版

私の主張
よい老人ホームとは、第三者評価の高得点、そして入所者の笑顔である
井野節子(医療法人社団汐咲会井野病院・しおさきヴィラ事務局長)

議論に勝つ常識
[老人介護についての基礎知識]
介護保険スタートから四年で何が変わったのか?


論 点 医療事故をどう防ぐか 2004年版

私の主張
患者、家族と医療者が危険情報を共有することが事故対策の第一歩
鈴木利廣(弁護士、医療問題弁護団代表)

議論に勝つ常識
[医療事故についての基礎知識]
カルテ開示の法制化論議に結論は出たのか?


論 点 小児科医療をどう立て直すか 2004年版

私の主張
放置され続けた一〇年。診療報酬の改善なくして小児救急の充実は不可能
武 弘道(埼玉県病院事業管理者、前全国自治体病院協議会副会長)

議論に勝つ常識
[小児科医療についての基礎知識]
小児科医を増やすために必要なことは何か?


論 点 株式会社の病院経営はよいか 2004年版

私の主張
株式会社の参入と混合診療の解禁が患者に大きな利益をもたらす理由
八代尚宏(日本経済研究センター理事長)
利益の追求が目的の株式会社が医療に参入すれば患者本位の医療は滅びる
青柳 俊(日本医師会副会長)
混合診療の解禁は患者を救う。ただし医療内容の評価基準の確立が前提
平岩正樹(医師)

議論に勝つ常識
[医療費抑制と医療の構造改革についての基礎知識]
医療の規制緩和はどこまで進むのか?


論 点 医療保険改革をどうすべきか 2004年版

私の主張
超高齢社会の医療保険は医療費を強制貯蓄させるシンガポールに学べ
川渕孝一(東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科教授)

議論に勝つ常識
[医療保険改革についての基礎知識]
膨らみ続ける高齢者医療費を誰が負担するのか?


論 点 正しい病院選びとは 2004年版

私の主張
自分の生命は自分で守れ。よい病院と出会うための一〇カ条
吉原清児(ジャーナリスト)

議論に勝つ常識
[「よい病院」についての基礎知識]
「医療の格付け」はどの程度信用できるのか?


論 点 小児脳死移植を認めるべきか 2004年版

私の主張
親として小児科医としていまも迷い悩む、一八年前のわが子の臓器提供
杉本健郎(関西医科大学男山病院小児科部長)

議論に勝つ常識
[小児脳死移植についての基礎知識]
子どもからの脳死臓器提供はなぜ許されないのか?


論 点 代理母は許されるか 2004年版

私の主張
リスクを承知で不妊夫婦を幸福にしているのに、なぜ法律で禁止するのか
鷲見侑紀(卵子提供・代理母出産情報センター代表)
代理母禁止が「隠れ出産」を招く恐れあり。第一に考えるべきは子の福祉
加藤尚武(鳥取環境大学学長)

議論に勝つ常識
[代理母についての基礎知識]
代理母は法律で禁止すべきか?


論 点 遺伝子情報をどう扱うべきか 2004年版

私の主張
生命科学時代の思想を構築せずに遺伝情報を扱うことの危険
米本昌平(科学技術文明研究所所長)

議論に勝つ常識
[遺伝子解析について知るための基礎知識]
ヒトゲノムの解析は人類に何をもたらすのか?


論 点 六・三制を見直すべきか 2004年版

私の主張
小中一貫校の構想は変われない公立学校を変える経営論的試みである
若月秀夫(品川区教育委員会教育長)
六・三制を小中一貫=四・三・二制に変えよという根拠の大いなる稀薄
尾木直樹(教育評論家)

議論に勝つ常識
[六・三制についての基礎知識]
小・中・高の枠組みは時代に合わなくなったのか?


論 点 学校をどう変えるか 2004年版

私の主張
「唯一の正解」ではなく「納得解」を教える――授業改革こそ教育改革
藤原和博(杉並区立和田中学校長)

議論に勝つ常識
[民間人校長と学校改革についての基礎知識]
教師は何を悩み、何を改革しようとしているのか?


論 点 学校で性をどこまで教えるか 2004年版

私の主張
好奇心旺盛な小学生にハウツーを教えて、セックスを奨励するつもりか
八木秀次(高崎経済大学助教授)
性器も性交も、正しく教えてこそ、子どもの「生」への認識は深まる
村瀬幸浩(“人間と性”教育研究協議会代表幹事)

議論に勝つ常識
[性教育についての基礎知識]
子どもの性教育、そのメリットとデメリットは?


論 点 大学時代をどう過ごすべきか 2004年版

私の主張
学生たちよ、清く正しく生きようとするな!真剣にぐれて生きよ!
中島義道(電気通信大学人間コミュニケーション学科教授)

議論に勝つ常識
[大学大衆化を考えるための基礎知識]
大学全入時代、大学はどう変わるか?


論 点 英語教育は国際人をつくるか 2004年版

私の主張
日本人の心を持つ国際人の育成――わが英語重視学校の二〇年先を見よ!
清水聖義(太田市長)
英語教育の重視が日本人の教養をさらに低下させるのはまず間違いない
藤原正彦(お茶の水女子大学理学部教授)

議論に勝つ常識
[英語教育についての基礎知識]
学校の英語教育はどこまで進んでいるのか?


論 点 外来語を減らすべきか 2004年版

私の主張
「声に出して叫びだしたい日本語マニュアル」の現状についての一考察
小田嶋隆(コラムニスト)

議論に勝つ常識
[外来語についての基礎知識]
カタカナ語の言い換えに無理はないか?


論 点 日本語文法のどこが間違いか 2004年版

私の主張
日本語よ、「主語」の概念など捨てて自分の文法を持て!
金谷武洋(モントリオール大学東アジア研究所日本語科長)

議論に勝つ常識
[日本語文法についての基礎知識]
日本語には主語があるのか、ないのか?


論 点 裁判員制度は日本になじむか 2004年版

私の主張
検察審査会という最高の会議を知れば、裁判員制度は正しい選択である
佐野 洋(作家)
裁判の公正さを損なう裁判員制度の導入は明らかに司法改悪である
長谷川三千子(埼玉大学教養学部教授)

議論に勝つ常識
[司法改革についての基礎知識]
裁判員制度と裁判の迅速化は実現するのか?


論 点 死刑制度は存続させるべきか 2004年版

私の主張
現場を見ずに廃止を叫ぶなかれ――世界に誇れる終身刑のない日本の刑罰
坂本敏夫(作家、元刑務官)
加害者を死刑にしても遺族は癒されない。仮釈放のない終身刑を導入せよ
菊田幸一(明治大学教授)

議論に勝つ常識
[死刑廃止についての基礎知識]
死刑は被害者感情を癒すか?


論 点 受刑者をどう処遇すべきか 2004年版

私の主張
〈実録〉刑務所の日々――ひたすら刑務官にニラまれぬよう懲役に服します
花輪和一(漫画家)

議論に勝つ常識
[刑務所についての基礎知識]
受刑者が死ぬような暴行事件はなぜ起きたのか?


論 点 犯罪被害者をどう救済するか 2004年版

私の主張
遺族救済の第一歩は「事件のすべてを知る」こと。改正少年法の不備を衝く
藤井誠二(ノンフィクションライター)

議論に勝つ常識
[犯罪被害者についての基礎知識]
少年法改正以後、犯罪被害者の権利は向上したか?


論 点 治安をいかに回復するか 2004年版

私の主張
かつてニューヨークが見習った交番の充実と警察官大増員が急務
佐々淳行(評論家)
失業や差別が減ってこそ街の安全は取り戻せる。警察力の強化は逆効果
斎藤貴男(フリージャーナリスト)

議論に勝つ常識
[日本の治安についての基礎知識]
治安はどのくらい悪化しているのか?


論 点 ひきこもり長期化をどうする 2004年版

私の主張
「六〇歳以上のひきこもりが急増」――冗談ではすまないこの国の未来
斎藤 環(爽風会佐々木病院精神科医長)

議論に勝つ常識
[ひきこもりについての基礎知識]
ひきこもりからの脱出は可能なのか?


論 点 「ネット心中」の理由とは何か 2004年版

私の主張
若者が求めているのは「あなたが必要」という感覚。その「居場所」の用意を
香山リカ(精神科医、神戸芸術工科大学視覚情報デザイン学科助教授)

議論に勝つ常識
[ネット自殺についての基礎知識]
インターネットは自殺願望に拍車をかけるのか?


論 点 ペットブームに問題はないか 2004年版

私の主張
命の大切さを説きながら年五〇万頭の犬猫を殺処分する日本人の意識
小林照幸(ノンフィクション作家)

議論に勝つ常識
[ペットブームについての基礎知識]
捨て犬、捨て猫防止に決め手はあるのか?


論 点 健康ブームに勘違いはないか 2004年版

私の主張
趣味と実益“健幸”生活。一二五歳長生き作戦――ただいま順調に進行中
サンプラザ中野(ミュージシャン)
健康を気にしないで生きる――その力を持ってこそ健康といえる
上杉正幸(香川大学教育学部教授)

議論に勝つ常識
[健康ブームについての基礎知識]
健康食品はどこまで信用できるか?


論 点 男女差をどう考えればよいか 2004年版

私の主張
男は論理的、女は直感的。この性差が相互補完してこそ社会は正常に保てる
岩月謙司(香川大学教育学部教授)
性差は進化の過程で生まれた。固定観念を現代にあてはめてはならない
長谷川眞理子(早稲田大学政治経済学部教授)

議論に勝つ常識
[性差についての基礎知識]
男女の違いは生まれつきか、後天的か?


論 点 日本人スプリンターの実力は 2004年版

私の主張
日本のトップアスリート末續が進化し続ける限り五輪の「金」は夢ではない
高野 進(東海大学教授、陸上部コーチ)

議論に勝つ常識
[日本スプリントについての基礎知識]
日本人スプリンターの走り方はどう変化したのか?


論 点 ジーコで日本は勝てるか 2004年版

私の主張
勝てるかW杯予選――ジーコ・ジャパンに漂うこれだけの不安
後藤健生(サッカー・ジャーナリスト、日本サッカーライターズ協議会理事)

議論に勝つ常識
[ジーコ・ジャパンについての基礎知識]
ジーコ流放任主義はチームを強くするか?


論 点 大相撲人気が凋落した理由は 2004年版

私の主張
一般人の誤解――相撲は「封建的」どころか「近代競技」だから面白いのだ
小谷野敦(国際日本文化研究センター客員助教授)

議論に勝つ常識
[大相撲についての基礎知識]
力士にとって「強さ」と「品格」はどちらが大事か?






2003年版 全80論点 132論文

論 点 アメリカの世界戦略とは 2003年版

私の主張
破綻しつつある単独行動主義――国際協調によるソフトパワーを発揮せよ
ジョセフ・S・ナイ(ハーバード大学教授)
「一つの超大国と複数の地域大国」を維持するため米国は単独主義を貫く
中西輝政(京都大学総合人間学部教授)
軍事力の裏付けがない国際協調主義が、逆に悪の枢軸を勇気づける
ケネス・ワインスタイン(米ハドソン研究所ワシントン事務所副所長)

議論に勝つ常識
アメリカの世界戦略についての基礎知識
[基礎知識]米国の単独主義に世界はどう反応しているのか?


論 点 米国との距離をどう保つか 2003年版

私の主張
反米は無益。日米同盟をさらに実効あるものにする努力こそ有効な戦略
阿川尚之(米国公使・慶応義塾大学総合政策学部教授)
正義を僭称する歴史不在の国アメリカに追随する親米=保守の矛盾を質す
西部 邁(「発言者」主幹)

議論に勝つ常識
アメリカの思想についての基礎知識
[基礎知識]保守とリベラル――アメリカを二分する思想とは?


論 点 米経済の一人勝ちは続くか 2003年版

私の主張
企業の生産性が向上している事実――米経済は必ず成長軌道に乗る
R・グレン・ハバード(米大統領経済諮問委員会(CEA)委員長)
中国・ヨーロッパの台頭――アメリカ支配の終わりの始まりが見えてきた
榊原英資(慶応義塾大学教授、グローバルセキュリティ・リサーチセンターディレクター)

議論に勝つ常識
米経済の現状を知るための基礎知識
[基礎知識]バブル崩壊後――米経済はどこに向かうのか?


論 点 理想の政府のかたちとは 2003年版

私の主張
略奪政治からの訣別――米国民は「小さな政府」の正しさを証明しつつある
グローバー・ノーキスト(全米税制改革協議会(ATR)会長)
政府の大小は意味がない――重要なのは民主的で正当な政府機能の発揮だ
内橋克人(経済評論家、作家)

議論に勝つ常識
「大きな政府」と「小さな政府」についての基礎知識
[基礎知識]アメリカ国民が小さな政府を要求する理由とは?


論 点 日米中の関係をどう構築するか 2003年版

私の主張
米一極支配を崩すのが中国の狙い。アジアの安全は日米安保強化以外ない
村井友秀(防衛大学校教授)
米国一辺倒外交の危機。「東北アジア共同の家」構築こそ究極の安全保障
姜 尚中(東京大学社会情報研究所教授)

議論に勝つ常識
東アジアの安全保障についての基礎知識
[基礎知識]東アジアの軍事バランスはどうなっているのか?


論 点 日朝交渉をどう進めるか 2003年版

私の主張
「北朝鮮崩壊=戦争勃発」説の無定見――性急な国交正常化は国益を損ねる
重村智計(拓殖大学国際開発学部教授)
「民族主義」この厄介な荷物――カルト国家北朝鮮の犯罪を放置するな
関川夏央(作家、早稲田大学客員教授)
真に拉致疑惑の解決を望むなら、国交交渉妥結の努力の中で懸案に接近を
和田春樹(東京大学名誉教授)

議論に勝つ常識
拉致問題と日朝国交についての基礎知識
[基礎知識]拉致事件の被害者はいったいどのくらいいたのか?


論 点 瀋陽事件とは何だったのか 2003年版

私の主張
「国益」として認識すべき――危機回避のための難民・移民受け入れ試案
佐々淳行(評論家)
東欧革命に学ぶ難民受け入れ――国家主権を棚上げしても人道的な対応を
莫 邦富(ジャーナリスト)

議論に勝つ常識
瀋陽事件と難民問題についての基礎知識
[基礎知識]領事館駆け込み事件が日本に問いかけたものとは?


論 点 北方領土は戻ってくるか 2003年版

私の主張
戦後処理の忘れ物――北方領土は国家の主権を楯に決着つけるしかない
上坂冬子(ノンフィクション作家、評論家)

議論に勝つ常識
北方領土問題についての基礎知識
[基礎知識]北方領土との民間交流ははたして役に立ったのか?


論 点 外務省不信の根本原因は何か 2003年版

私の主張
外務官僚よ、旧弊から早く脱し、世論の動向と激変の世界を注視せよ
岡本行夫(岡本アソシエイツ代表・外交アドバイザー)

議論に勝つ常識
外務省改革についての基礎知識
[基礎知識]外務省の不祥事や失態は何に起因するのか?


論 点 新しい政治は何をめざすのか 2003年版

私の主張
自由を担保するのは国家であり、国家は私たちの責任によって支えられる
安倍晋三(衆議院議員、内閣官房副長官)
日本は個人の能力を発揮し、アジアの秩序形成をリードせよ
塩崎恭久(衆議院議員)
努力が正当に報われる社会と世界平和への貢献――それこそが国の誇りである
野田佳彦(衆議院議員)
日本国憲法が世界共通語になりうる時代――その描く社会こそ国家の未来像
穀田恵二(衆議院議員、共産党国会対策委員長)
若い政治家たちよ、古い世代の国家についての言い分も聴いてほしい
田原総一朗(ノンフィクション作家)

議論に勝つ常識
21世紀・日本政治のリーダーを知るための基礎知識
[基礎知識]図表・日本政治の世代交代/年表・’89-’02世界の中の日本


論 点 民主主義は機能しているか 2003年版

私の主張
「民衆の要求を実現する」という日本型議会制民主主義の大いなる誤謬
佐伯啓思(京都大学大学院人間・環境学研究科教授)

議論に勝つ常識
政治とメディアについての基礎知識
[基礎知識]「ワイドショー政治」は日本をダメにするのか?


論 点 テロ以後、憲法をどうするか 2003年版

私の主張
国家の非常事態を想定し憲法に明文規定せよ――それが世界の常識である
西 修(駒沢大学法学部教授)
戦後の平和を守ったのは九条――有事法制の先にある非常識を指弾する
渡辺 治(一橋大学大学院社会学研究科教授)

議論に勝つ常識
対テロ作戦と憲法の整合性についての基礎知識
[基礎知識]有事法制は憲法に抵触しないのか?


論 点 有事法制の根拠とは何か 2003年版

私の主張
国家なくして国民の自由と権利なし――有事の際の私権制限は当然である
佐瀬昌盛(拓殖大学海外事情研究所長)
「国民の安全を守る」のウソ――有事法制の実体は米軍の武力介入支援だ
水島朝穂(早稲田大学法学部教授)
法整備を急ぐ理由がわからない。国と地方の信頼関係こそ戦いへの備え
橋本大二郎(高知県知事)

議論に勝つ常識
有事立法についての基礎知識
[基礎知識]有事の際、国民はどんな協力を求められるのか?


論 点 核武装論はタブーか 2003年版

私の主張
「核均衡の崩壊」を直視すれば核武装も検討されるべき選択肢の一つである
福田和也(慶応義塾大学環境情報学部助教授)
報復の連鎖を断つ――今こそ「新・非核三原則」を高く掲げるとき
秋葉忠利(広島市長)

議論に勝つ常識
核武装論議についての基礎知識
[基礎知識]安全保障の空白部分――核武装論はなぜタブーか?


論 点 日韓の歴史共同研究は可能か 2003年版

私の主張
日韓共同研究の無益――外交は歴史認識の違いを棚上げしてこそ成り立つ
西尾幹二(電気通信大学名誉教授)
欧州の歴史教科書対話は日韓の緊張をほぐす方法を教えている
近藤孝弘(名古屋大学大学院教育発達科学研究科助教授)

議論に勝つ常識
日韓歴史共同委員会についての基礎知識
[基礎知識]対立する国の間で歴史の共通認識はあり得るのか?


論 点 戦没者慰霊施設は必要か 2003年版

私の主張
戦没者追悼施設を新たにつくることの愚かしさ
長谷川三千子(埼玉大学教養学部教授)
神仏信仰の伝統を無視して靖国や国立墓苑にどう意義を見出せというのか
山折哲雄(国際日本文化研究センター所長)

議論に勝つ常識
国立慰霊施設構想に関する基礎知識
[基礎知識]国が靖国に代わる追悼施設をつくる必要はあるか?


論 点 「中国流」とどうつき合うか 2003年版

私の主張
「日本人は中国人を知らない」という事実をまず知ることから始めよ
岡田英弘(東京外国語大学名誉教授)
中国人はせめて一〇〇年はさかのぼって日本との関係を考えたがっている
陳 舜臣(作家)

議論に勝つ常識
中国とのつき合い方についての基礎知識
[基礎知識]国交回復三〇年――日中は真の隣人になれるか?


論 点 中国経済の実力はどれほどか 2003年版

私の主張
成長著しい中国企業――当社があえて最大のライバルと全面提携する理由
井植 敏(三洋電機会長)
中国脅威論に惑わされるな――製造業重視から脱皮し、分業体制の構築を
関 志雄(エコノミスト、経済産業研究所上席研究員)

議論に勝つ常識
中国経済の動向についての基礎知識
[基礎知識]WTO加盟は中国経済に何をもたらしたのか?


論 点 自由貿易協定をどこと結ぶか 2003年版

私の主張
中国経済の脅威を「好機」にするためには東アジア全域の自由貿易協定を
吉冨 勝(アジア開発銀行研究所所長)

議論に勝つ常識
FTAについての基礎知識
[基礎知識]東アジアの自由貿易協定はどこまで進むか?


論 点 景気は本当に底入れしたのか 2003年版

私の主張
輸出主導で景気が回復に転じたのは明白。この機を逃さず成長につなげよ
吉川 洋(東京大学大学院経済学研究科教授)
米経済頼みの底入れ宣言は政策の誤りをごまかす「大本営発表」である
金子 勝(慶応義塾大学経済学部教授)

議論に勝つ常識
景気の動向についての基礎知識
[基礎知識]進行するデフレ――政府の景気判断は正しいか?


論 点 消費を活性化させる方法は 2003年版

私の主張
歴史に学ぶ消費刺激の妙手――減価する地域通貨で退蔵貨幣を一掃せよ
加藤 寛(千葉商科大学学長)

議論に勝つ常識
地域通貨についての基礎知識
[基礎知識]地域通貨はデフレ対策として有効なのか?


論 点 日本国債の格付けは正しいか 2003年版

私の主張
国債格下げは政府債務のさらなる膨張に対する警鐘である
富田俊基(野村総合研究所研究理事)
不当に低い国債の格付け――無理な発行額の抑制は財政運営を誤らせる
山家悠紀夫(神戸大学大学院経済学研究科教授)

議論に勝つ常識
日本国債についての基礎知識
[基礎知識]国債格下げ――大量発行で日本の将来はどうなる?


論 点 メガバンクの将来は明るいか 2003年版

私の主張
邦銀の合併・統合は組織防衛のためにすぎない。みずほ事件がその象徴
箭内 昇(アロー・コンサルティング主宰)

議論に勝つ常識
金融機関の再編・統合についての基礎知識
[基礎知識]邦銀大合併は金融システムの強化につながったか?


論 点 「特区」で経済が活性化するか 2003年版

私の主張
地方の独自性を活かす――「特区」を日本の構造改革の起爆剤にせよ
八代尚宏(日本経済研究センター理事長)

議論に勝つ常識
特区構想を知るための基礎知識
[基礎知識]「特区」構想に経済活性効果はあるのか?


論 点 アメリカ型経営は正しいか 2003年版

私の主張
エンロン問題が暴いた米国流コーポレート・ガバナンスの虚妄
寺島実郎(三井物産戦略研究所所長、日本総研理事長)
米企業の不祥事は資本主義の原則を忘れたせい。日本的経営の復権はない
米倉誠一郎(一橋大学イノベーション研究センター教授)

議論に勝つ常識
アメリカ型企業統治についての基礎知識
[基礎知識]エンロン事件で米型経営への信頼は揺らいだのか?


論 点 国際会計基準に瑕疵はないか 2003年版

私の主張
会計基準の一部見直しは必要だが、統一化の流れを止める必要はない
西山 茂(早稲田大学大学院アジア太平洋研究科助教授)
「時価会計こそ国際標準」という愚かな思い込みがデフレを悪化させている
田中 弘(神奈川大学経済学部貿易学科教授)

議論に勝つ常識
会計制度のグローバル化についての基礎知識
[基礎知識]日本の会計制度は国際基準をいかに導入すべきか?


論 点 外資の参入は脅威か 2003年版

私の主張
外資警戒論を排す――日本経済活性化のためには外資参入を拡大させよ
伊藤元重(東京大学大学院経済学研究科教授)

議論に勝つ常識
外資の参入についての基礎知識
[基礎知識]外資は「ハゲタカ」? それとも日本経済の救い主?


論 点 企業倫理は取り戻せるか 2003年版

私の主張
企業倫理の要諦は不祥事の防止より「いかに社会に誠実であるか」にある
平田雅彦(産能大学大学院客員教授、元松下電器副社長)

議論に勝つ常識
企業倫理についての基礎知識
[基礎知識]近年の企業不祥事の頻発は何が原因なのか?


論 点 知的財産権をどう扱うか 2003年版

私の主張
「知財の独占」を懸念する前に「知財立国・日本」の構想を忘れてはならない
荒井寿光(日本貿易保険理事長)
科学研究の成果は全人類の財産――行き過ぎた保護は見直すべき
伊藤正男(理化学研究所脳科学総合研究センター所長)

議論に勝つ常識
知的財産権についての基礎知識
[基礎知識]知的財産権はどこまで保護されるべきなのか?


論 点 経済を活性化させる税制とは 2003年版

私の主張
企業活力なくして日本経済再生なし――法人税率の引き下げこそ優先課題
竹中平蔵(経済財政政策担当大臣・金融担当大臣)
特定分野を優遇するより「広く薄く」課税するほうが経済効果あり
石 弘光(一橋大学学長、政府税制調査会会長)

議論に勝つ常識
活性化税制についての基礎知識
[基礎知識]税制で経済に活力を生むことは可能なのか?


論 点 高齢社会に適した税制は何か 2003年版

私の主張
急増する社会保障費――高齢者も等しく負担する消費税の比率を高めよ
森信茂樹(政策研究大学院大学客員教授)
消費税中心税制は低所得者の生涯を通じた負担を増やすことになる
八田達夫(東京大学空間情報科学研究センター教授)

議論に勝つ常識
高齢化社会の税制についての基礎知識
[基礎知識]消費税と所得税――どちらを中心にするべきか?


論 点 専業主婦優遇税制は必要か 2003年版

私の主張
裕福な専業主婦に有利な配偶者控除より、共働きのしやすい制度をつくれ
山田昌弘(東京学芸大学教育学部助教授)

議論に勝つ常識
配偶者控除見直しについての基礎知識
[基礎知識]専業主婦を優遇する制度は時代遅れなのか?


論 点 NPOへの課税をどうするか 2003年版

私の主張
NPOへの課税は憲法違反――ボランティアの意欲を削ぐ大失策だ
堀田 力(弁護士、さわやか福祉財団理事長)

議論に勝つ常識
NPO税制についての基礎知識
[基礎知識]善意のNPOを育成する税制のあり方とは?


論 点 郵貯・簡保も民営化すべきか 2003年版

私の主張
抵抗勢力よ、郵政改革の遅れが全ての改革を頓挫させるのがわからないか
松原 聡(東洋大学経済学部経済学科教授)
郵政民営化論者よ、何の権利あって国民の「安心」を奪おうとするのか
荒井広幸(衆議院議員)

議論に勝つ常識
郵政民営化についての基礎知識
[基礎知識]郵政公社設立――民営化はどこまで進むのか?


論 点 高速道路建設の理由とは何か 2003年版

私の主張
採算のとれない道路建設を即刻やめなければ莫大な血税が必要になる
猪瀬直樹(作家)
効率の重視が公正を見失わせる――高速道路計画の凍結は国家の責任放棄
片山善博(鳥取県知事)

議論に勝つ常識
道路公団民営化についての基礎知識
[基礎知識]道路公団はなぜ民営化しなければならないのか?


論 点 政府系金融機関は必要か 2003年版

私の主張
民間が融資しない企業を政府が救う価値はない。政策金融は廃止すべし
屋山太郎(政治評論家)
「特殊法人=悪」の短絡。公的金融なしには中小・零細企業は生きられない
尾崎 護(国民生活金融公庫総裁、元大蔵事務次官)

議論に勝つ常識
特殊法人改革についての基礎知識
[基礎知識]政府系金融機関は民業を圧迫しているのか?


論 点 成果主義は日本に根づくか 2003年版

私の主張
カネより仕事内容で報いる日本型人事は成果主義をはるかに凌いでいる
高橋伸夫(東京大学大学院経済学研究科教授)

議論に勝つ常識
成果主義についての基礎知識
[基礎知識]成果型の賃金制度は日本に定着するのか?


論 点 雇用不安は解消できるか 2003年版

私の主張
失業を増やす構造改革の誤り――働く場所をつくることこそ政府の仕事
小野善康(大阪大学社会経済研究所教授)
もはや経済成長では失業を解決できない――豊かな「定常型社会」へ転換を
広井良典(千葉大学法経学部総合政策学科助教授)

議論に勝つ常識
雇用不安についての基礎知識
[基礎知識]日本の失業率はどこまで高くなるのか?


論 点 ワークシェアリングは可能か 2003年版

私の主張
失業対策というより「生き方革命」としてのワークシェアリング導入を
森永卓郎(UFJ総合研究所経済・社会政策部主席研究員)
日本企業がワークシェアリング導入に消極的な五つの理由
樋口美雄(慶応義塾大学商学部教授)

議論に勝つ常識
ワークシェアリングについての基礎知識
[基礎知識]ワークシェアリング導入で日本型雇用は変わるか?


論 点 地方分権はどこまで進むか 2003年版

私の主張
官主導から生活者主導へ――分権は国から与えられるものではない
北川正恭(三重県知事)

議論に勝つ常識
地方分権の現状についての基礎知識
[基礎知識]実力派知事たちはどんな改革を進めているのか?


論 点 自治体への税源移譲は必要か 2003年版

私の主張
自治体が行政任務に見合う課税権を持たなければ地方分権は絵に描いた餅
神野直彦(東京大学大学院経済学研究科教授)
税源移譲を論じる前に歳出適正化が必要。それだけで財政は好転する
蜂屋勝弘(日本総合研究所副主任研究員)

議論に勝つ常識
分権時代の税財源についての基礎知識
[基礎知識]国と地方は税源をどう分け合うべきか?


論 点 市町村合併に無理はないか 2003年版

私の主張
「合併しない宣言」は辺境の自治体・矢祭町が生き残るための改革案である
根本良一(福島県矢祭町長)
誤解だらけの「合併反対」――小規模すぎる自治体の「自立」は不可能である
上橋 泉(千葉県柏市議会議員)

議論に勝つ常識
市町村合併についての基礎知識
[基礎知識]国はなぜ市町村合併を強力に押し進めるのか?


論 点 汚水処理に決め手はあるか 2003年版

私の主張
ホタルの里を甦らせた浄化槽。下水道整備は一律ではなく「棲み分け」を
三浦大助(長野県佐久市長)

議論に勝つ常識
下水道整備についての基礎知識
[基礎知識]巨額公共事業=下水道整備をめぐる問題とは何か?


論 点 少子化にどう対応すべきか 2003年版

私の主張
少子化悲観論に異議――人口減少は日本が豊かな社会へ転換する好機だ
原田 泰(エコノミスト)

議論に勝つ常識
少子・高齢化についての基礎知識
[基礎知識]少子・高齢社会の対策に何があるか?


論 点 ヘルパーをどう養成するか 2003年版

私の主張
介護にもっと男の力を! 豊富な社会経験が介護の質を豊かにする
加藤 仁(ノンフィクション作家)

議論に勝つ常識
介護保険制度についての基礎知識
[基礎知識]介護保険三年目――制度の改善は進んだか?


論 点 医療過誤をどう防ぐか 2003年版

私の主張
個人を罰するだけの安易な刑事訴追が医療事故防止への改革を遅らせる
森 功(医療法人医真会理事長)

議論に勝つ常識
医療過誤についての基礎知識
[基礎知識]医療過誤はどのくらい起きているか?


論 点 国のC型肝炎対策は大丈夫か 2003年版

私の主張
まだ不十分のC型肝炎対策――肝硬変・肝がんを回避する政策を徹底せよ
飯野四郎(清川病院院長)

議論に勝つ常識
C型肝炎感染についての基礎知識
[基礎知識]C型肝炎患者はなぜこんなに増えたのか?


論 点 医療保険はどう改革すべきか 2003年版

私の主張
医療保険の守備範囲を見直せ――患者に選択の自由と応分の負担を
西室泰三(東芝会長、日本経済団体連合会副会長)
患者負担増や市場原理の導入は、安価で良質な日本の医療を破壊する
石原 謙(日本医師会総合政策研究機構研究部長、愛媛大学医学部附属病院医療情報部教授)
患者の負担増は不可避。制度の一元化と地方移管で負担の平等と効率化を
西村周三(京都大学大学院経済学研究科教授)

議論に勝つ常識
医療制度改革についての基礎知識
[基礎知識]医療費の国民負担が増えるのはやむを得ないのか?


論 点 医師の裁量権はどこまでか 2003年版

私の主張
最適の治療を患者に与えられない医者の辛さを国はわかっているのか
平岩正樹(医師)

議論に勝つ常識
混合診療と医師の裁量についての基礎知識
[基礎知識]保険診療+自由診療=混合診療とはどんな治療か?


論 点 代替医療はどこまで有効か 2003年版

私の主張
西洋医学と“代替療法”の併用治療が秘める無限の可能性に注目すべし
帯津良一(帯津三敬病院名誉院長)
代替療法もよいが、西洋医学で治るべき人がその機会を失うとすれば問題
武藤徹一郎(財団法人癌研究会附属病院長、東京大学名誉教授)

議論に勝つ常識
補完代替医療についての基礎知識
[基礎知識]西洋医学と代替医療の併用は可能性を広げるか?


論 点 脳死移植はどうしても必要か 2003年版

私の主張
小児移植を認め、提供を増やさなければ患者は “死亡待機”を強いられる
北村惣一郎(国立循環器病センター総長)
それでも脳死移植はやめるしかない――臓器提供が増えない本当の理由
小松美彦(東京水産大学教授)

議論に勝つ常識
脳死臓器移植についての基礎知識
[基礎知識]脳死者の臓器提供をめぐる問題に何があるか?


論 点 生命技術の進歩の意味とは 2003年版

私の主張
法律や指針をつくって事足れりとしたとき「生命倫理」は無力となる
鷲田清一(大阪大学文学部教授)
遺伝子差別を過剰に恐れて拙速な対策を打てば国家百年の計を誤る
中村祐輔(東京大学医科学研究所教授、同附属ヒトゲノム解析センター長)

議論に勝つ常識
生命技術と倫理についての基礎知識
[基礎知識]生命技術の発達はどんな倫理とルールをつくるか?


論 点 原発をこれからどうするか 2003年版

私の主張
狂信的なプルサーマル必要論――東電事件をエネ政策の転換点にせよ
飯田哲也(日本総合研究所主任研究員)
いまプルサーマルをやめれば将来のエネルギー安定確保は困難になる
藤家洋一(東京工業大学名誉教授)

議論に勝つ常識
プルサーマル計画についての基礎知識
[基礎知識]頓挫した核燃料サイクル計画――今後の行方は?


論 点 CO排出量は削減できるか 2003年版

私の主張
企業努力で議定書の達成は困難。排出権取引の活用と新制度の樹立を
山口光恒(慶応義塾大学経済学部教授)
わが社は排出権取引に頼らない――温暖化対策は企業の技術革新の好機
谷 達雄(株式会社リコー社会環境本部部長)

議論に勝つ常識
京都議定書と排出権取引についての基礎知識
[基礎知識]CO削減のための排出権取引とはどんな方法か?


論 点 産廃不法投棄をどう減らすか 2003年版

私の主張
産業界と自治体に警告する――岩手県は不法産廃の「捨て得」を許さない
増田寛也(岩手県知事)

議論に勝つ常識
産廃の不法投棄についての基礎知識
[基礎知識]産廃不法投棄が増えた原因とその対策とは?


論 点 日本の森林をどう守るか 2003年版

私の主張
過剰な保護が森をダメにした――産業として自立させれば林業は甦る
田中淳夫(森林ジャーナリスト)

議論に勝つ常識
森林保全と林業についての基礎知識
[基礎知識]日本の森林と林業はどんな現状にあるのか?


論 点 外国産昆虫輸入の何が問題か 2003年版

私の主張
「昆虫輸入で生態系の危機」とは――これだけ自然を破壊して何を今さら
奥本大三郎(埼玉大学教養学部教授、日本昆虫協会会長)
外国産昆虫の大量輸入は日本のカブトやクワガタの世界に大異変を起こす
荒谷邦雄(九州大学大学院比較社会文化研究院助教授)

議論に勝つ常識
外来種と生態系についての基礎知識
[基礎知識]どんな外来種が日本で野生化しているのか?


論 点 教育基本法をどう改正するか 2003年版

私の主張
民族の文化=公・私のバランスを取り戻すには教育基本法の改正が必須
松本健一(麗澤大学国際経済学部教授)

議論に勝つ常識
教育基本法改正についての基礎知識
[基礎知識]教育基本法のどこがいまの時代に合わないのか?


論 点 学力低下に対策はあるか 2003年版

私の主張
家庭環境の差が学力に表れる――新しい学習方針が見落とした決定的事実
苅谷剛彦(東京大学大学院教育学研究科教授)
読み書き計算の反復学習が子どもの「学力」と「生きる力」をつけるわけ
陰山英男(小学校教諭)
わが志木市は丁寧な授業、「二五人学級」をいかにして実現させたか
穂坂邦夫(埼玉県志木市長)

議論に勝つ常識
学力低下と教育改革についての基礎知識
[基礎知識]「学力低下」論争は教育現場をどう変えたか?


論 点 大学評価制度は正しいか 2003年版

私の主張
知の国際競争力を高めるためには大学の評価システムは必須である
工藤智規(文部科学省高等教育局長)
評価のムチと資金のアメ――政府の競争政策では大学の質が向上しない訳
喜多村和之(私学高等教育研究所主幹、広島大学名誉教授)

議論に勝つ常識
大学評価制度についての基礎知識
[基礎知識]強まる競争原理――大学の優劣は何で決まるのか?


論 点 教員養成に問題はないか 2003年版

私の主張
一県一大学は昔の夢――こうすれば変わる! 教員養成系大学改革私案
丹羽健夫(河合文化教育研究所所長)

議論に勝つ常識
教員養成制度の改革と教員の質についての基礎知識
[基礎知識]少子化・大学統廃合で教員養成大学をどうするか?


論 点 日本語をどう教えるか 2003年版

私の主張
名文を「声に出して読む」ことが明晰な感覚と生きる力を養う
齋藤 孝(明治大学文学部助教授)

議論に勝つ常識
日本語ブームについての基礎知識
[基礎知識]なぜいま日本語がブームになっているのか?


論 点 国語教科書はどうあるべきか 2003年版

私の主張
文豪作品が尊重されないような教科書で国語力が高められるわけがない
河野多惠子(作家)
現代国語など全廃せよ。古典と漢文だけをみっちり学べば十分
林 望(作家、エッセイスト)

議論に勝つ常識
新しい国語教科書についての基礎知識
[基礎知識]国語教科書はどんなふうに様変わりしているか?


論 点 英語の正しい習得法とは 2003年版

私の主張
「英語が使える日本人」になる――「音読」こそ英語難民から抜け出す近道だ
千田潤一(アイ・シー・シー代表取締役)

議論に勝つ常識
英語上達法についての基礎知識
[基礎知識]日本人が英語ベタを克服するにはどうすればよい?


論 点 ひきこもりに対策はあるか 2003年版

私の主張
ひきこもり青年と家族は何より人が信じられるようになるのを望んでいる
尾木直樹(教育評論家)

議論に勝つ常識
ひきこもりについての基礎知識
[基礎知識]どうすればひきこもりから脱出できるのか?


論 点 フリーター増大の意味とは 2003年版

私の主張
フリーター増加を放置すれば社会の後継者を育てるシステムは崩壊する
小杉礼子(日本労働研究機構主任研究員)

議論に勝つ常識
若者の働き方を知るための基礎知識
[基礎知識]若年失業者が急増する社会的背景とは?


論 点 ジコチューはなぜ増えたか 2003年版

私の主張
仲間に親切、他人に無関心。その身勝手な行動は “社会の狭さ”に起因する
香山リカ(精神科医、神戸芸術工科大学視聴覚情報デザイン学科助教授)

議論に勝つ常識
若者のマナー欠如についての基礎知識
[基礎知識]若者の傍若無人な振る舞いをやめさせるには?


論 点 個人情報保護法の意図は 2003年版

私の主張
個人情報保護法は「官に甘く、報道の自由を侵害する」という大きな誤解
藤井昭夫(内閣官房個人情報保護担当室長)
メディアと国民を監視対象としてしか見ない個人情報保護法の危険
櫻井よしこ(ジャーナリスト)

議論に勝つ常識
個人情報保護法についての基礎知識
[基礎知識]なぜメディアは個人情報保護法に反対するのか?


論 点 電子政府の狙いとは何か 2003年版

私の主張
「行政の効率化」など建前――電子政府の目的は国民監視システムの完成
斎藤貴男(フリージャーナリスト)

議論に勝つ常識
電子政府についての基礎知識
[基礎知識]電子政府による管理の下で個人情報が守れるか?


論 点 法科大学院構想は成功するか 2003年版

私の主張
司法改革のおおもと――法曹養成を法律専門家にまかせてはならない理由
中坊公平(弁護士)

議論に勝つ常識
法科大学院についての基礎知識
[基礎知識]日本版ロースクールでは法曹をどう養成するのか?


論 点 司法精神医療のあり方は 2003年版

私の主張
精神障害犯罪者の再犯防止のために一刻も早く欧米並みの法規制を
山上 皓(東京医科歯科大学難治疾患研究所教授)
再犯予測は誤判が多い。問題は貧困なままの精神医療の放置にある
山本深雪(NPO大阪精神医療人権センター事務局長)

議論に勝つ常識
触法精神障害者の処遇についての基礎知識
[基礎知識]触法精神障害者の入院強制の問題点とは?


論 点 「検察ファッショ」はあるか 2003年版

私の主張
真実の探求より、特定の人物を生け贄にする――検察「国策捜査」の横暴
魚住 昭(ノンフィクション作家)
不祥事隠し? 身内の恥を見逃さないのは検察の正義が健在な証拠である
河上和雄(弁護士、駿河台大学大学院法学研究科教授)

議論に勝つ常識
検察疑惑についての基礎知識
[基礎知識]検察をめぐっていま何が起きているのか?


論 点 食の安全をどう守るか 2003年版

私の主張
これだけ飽食しておいて食の信頼が裏切られたと叫ぶのは責任転嫁である
山下惣一(作家)

議論に勝つ常識
食の安全についての基礎知識
[基礎知識]食品の不当表示を見分けるポイントとは?


論 点 出版文化を守るには 2003年版

私の主張
誰が「本」を殺したか――そこで、ぼくは考えた、「新古書店」出現の意味を
村野まさよし(コラムニスト)

議論に勝つ常識
「新古書店」問題についての基礎知識
[基礎知識]本が売れなくなっているのはなぜか?


論 点 性差はなくすほうがよいか 2003年版

私の主張
ジェンダー概念の功績は大きい。が、しかし自己矛盾に陥ってはいないか
内田 樹(神戸女学院大学文学部教授)
性差は人類の文化的財産――男女まぜこぜ主義は自我の形成を阻害する
林 道義(東京女子大学文理学部教授)

議論に勝つ常識
ジェンダーフリーについての基礎知識
[基礎知識]ジェンダーフリーはどこまで認知されたか?


論 点 痴漢冤罪はなぜ起きるか 2003年版

私の主張
こうして私は痴漢の犯人にされた――「疑わしきは罰する」司法の恐怖
長崎 満(「痴漢えん罪被害者ネットワーク」代表)
女には切実、男には他人事――その差が痴漢撲滅を困難にしている
遙 洋子(タレント)

議論に勝つ常識
痴漢冤罪についての基礎知識
[基礎知識]痴漢被害と冤罪被害が訴訟にいたったケースとは?


論 点 ダイエットに罪はあるか 2003年版

私の主張
「ダイエット悪玉論」の大誤解――私は痩せて健康と愛と幸福を手に入れた
横森理香(エッセイスト、作家)

議論に勝つ常識
ダイエット志向についての基礎知識
[基礎知識]肥満か痩せかの基準はどこか?


論 点 日本サッカーのレベル向上は 2003年版

私の主張
真のサッカー大国を目指すには中学でフットサル・審判・英語の授業を
平田竹男(日本サッカー協会専務理事)

議論に勝つ常識
W杯を振り返るための基礎知識
[基礎知識]勝つために重要なのは組織か、個人か。Jの将来は?


論 点 日本野球の実力はどの程度か 2003年版

私の主張
日本でレギュラーならOK――これが大リーグで活躍できる日本人だ
小林 至(江戸川大学社会学部助教授)

議論に勝つ常識
日本人大リーガーについての基礎知識
[基礎知識]「日米の実力差」を松井のバットは吹き飛ばせるか?


論 点 大相撲の魅力をとり戻すには 2003年版

私の主張
力士のケガが相撲の醍醐味を損なう――公傷期間を見直し、筋力増強を
山田公雄(元相撲診療所所長、医療法人川久保病院健診センター所長)

議論に勝つ常識
大相撲人気についての基礎知識
[基礎知識]大相撲力士の大型化は何をもたらしたか?






2002年版 全88論点 128論文

論 点 21世紀の日本の戦略とは 2002年版

私の主張
いまこそ新しい現実主義に目覚め、国家の座標を見直すべきとき
中西輝政(京都大学総合人間学部教授)

議論に勝つ常識
米国と世界秩序についての基礎知識
テロ以後、激変する世界秩序――日本はどうする?


論 点 憲法をどう改正すべきか 2002年版

私の主張
市民レベルでの論議と戦争責任問題への真摯な取り組みこそ改憲のカギ
ジョン・W・ダワー(マサチューセッツ工科大学教授)
「第三の開国」――日本国民が初めて自ら憲法を作る時代が来た
松本健一(麗澤大学国際経済学部教授)

議論に勝つ常識
憲法改正についての基礎知識
安全保障の見直しが憲法改正論にどう影響するか?


論 点 国家観をどう構築するか 2002年版

私の主張
国家像を描けない国は早晩、経済の混乱と精神の崩壊をもたらす
佐伯啓思(京都大学大学院人間・環境学研究科教授)

議論に勝つ常識
国家とナショナリズムについての基礎知識
西欧におけるナショナリズムについての論争とは?


論 点 米国の世界戦略は変わったか 2002年版

私の主張
テロの教訓――米主導の安全保障とその安定こそ同盟国の利益につながる
フランク・ギャフニー(安全保障政策研究所長)
テロは米国を変えたのか――日本がとるべきは成熟した国としての態度
榊原英資(慶應義塾大学教授、グローバルセキュリティリサーチセンターディレクター)

議論に勝つ常識
米国の世界戦略についての基礎知識
テロの脅威――米国は戦略をどう転換するのか?


論 点 米国同時テロの動機とは何か 2002年版

私の主張
すべての国の市民社会は「文明の衝突」という罠にはまってはならない
山内昌之(東京大学教養学部教授)

議論に勝つ常識
イスラム原理主義についての基礎知識
西欧と対峙するイスラム原理主義の世界観とは?


論 点 政治家における愛国心とは 2002年版

私の主張
半世紀の後、「愛国心」は自らを基調に「愛地球心」「愛人類心」と変貌する
中曽根康弘(衆議院議員、元総理大臣)
首相、安手の愛国心をかざすのはやめなさい。かえって国益を損ねます
鳩山由紀夫(衆議院議員、民主党党首)
戦争肯定論の危険――今ナショナル・アイデンティティーをどう持つか
志位和夫(衆議院議員、共産党委員長)
「愛国心」の苦手な私がなぜ「国家」について真剣に考えるようになったか
田原総一朗(ノンフィクション作家)

議論に勝つ常識
日本人の愛国心についての基礎知識
戦後日本人は国家と愛国心をどう論じたか?


論 点 政党の対立軸と存在意義とは 2002年版

私の主張
自由民主主義の本質は「小さな政府」であり、それは時代の要請である
山崎 拓(衆議院議員、自民党幹事長)
政党がいま構築すべきは思想でなく、豊かな未来の「国のかたち」である
菅 直人(衆議院議員、民主党幹事長)

議論に勝つ常識
冷戦後10年の日本の政治
冷戦終結後の世界の動きと日本政治


論 点 首相公選制を導入すべきか 2002年版

私の主張
統治構造の転換には議院内閣制より首相公選のほうが適している
田中秀征(福山大学一般教育部教授)
公心なき直接政治――首相公選論は日本政治をデマゴギーに溶解させる
西部 邁(「発言者」主幹)

議論に勝つ常識
首相公選制についての基礎知識
首相公選制とはどんなシステムなのか?


論 点 日本外交の軸をどこに置くか 2002年版

私の主張
今世紀最大の課題は中国――日米同盟の強化以外に、日本の選択肢はない
岡崎久彦(博報堂特別顧問)
日米安保を発展させ、アジアに地域安全保障の枠組みを構築すべし
藤原帰一(東京大学大学院法学政治学研究科教授)

議論に勝つ常識
日本外交についての基礎知識
テロ事件以後、日本外交が迫られる決断とは?


論 点 中国とどうつき合うべきか 2002年版

私の主張
“大国中国と小国日本”の歴史的構図を理解せずには対等の関係は築けない
村井友秀(防衛大学校教授)
中台双方と良好な関係を保つ「積極的曖昧主義」こそ対中外交の基本
天児 慧(青山学院大学教授)

議論に勝つ常識
日中関係についての基礎知識
中国の日本批判にどんな態度で臨むべきか?


論 点 北朝鮮はどこへ向かうか 2002年版

私の主張
いまこそ日米韓の同盟強化を――北朝鮮の分断戦略に振り回されるな
重村智計(拓殖大学国際開発学部教授)

議論に勝つ常識
朝鮮半島情勢についての基礎知識
南北朝鮮と米国は、いまどんな関係にあるのか?


論 点 北方領土返還に活路はあるか 2002年版

私の主張
日本政府が「五六年宣言」に拘泥しつづければ四島返還は困難になる
袴田茂樹(青山学院大学国際政治経済学部教授)

議論に勝つ常識
対ロシア領土交渉についての基礎知識
北方領土返還交渉はいったいどこに落ちつくのか?


論 点 有事立法は焦眉の急か 2002年版

私の主張
有事の際の超法規的措置は危険――平和時こそ合理的な法整備のチャンス
阪中友久(平和・安全保障研究所理事)
有事法制は冷戦の遺物。いま必要なのはアジアに軸足を置いた平和政策だ
水島朝穂(早稲田大学法学部教授)

議論に勝つ常識
有事立法についての基礎知識
有事法制の整備はどこまで進んでいるのか?


論 点 米ミサイル防衛に協力するか 2002年版

私の主張
二一世紀の新たな脅威――今やミサイル防衛は米国のみの問題ではない
中谷 元(防衛庁長官)
MD開発は米国技術者の職の防衛に役立つだけ。日本は深入りを避けよ
田岡俊次(朝日新聞論説委員、「AERA」スタッフライター)

議論に勝つ常識
BMDについての基礎知識
ミサイル防衛構想の有効性をめぐる議論の背景は?


論 点 日米地位協定を改定すべきか 2002年版

私の主張
地位協定は日本に不利ではない――政府には沖縄を説得する義務がある
田久保忠衛(杏林大学社会科学部教授、学部長)
運用改善では地位協定の不公正は是正されない。条文改定こそ唯一の選択
前田哲男(軍事評論家、東京国際大学教授)

議論に勝つ常識
日米地位協定についての基礎知識
日米地位協定では米兵による犯罪はどう扱われるか?


論 点 構造改革が目指す社会とは 2002年版

私の主張
頑張った者が報われ、やり直しのきく社会の実現こそ改革の目標である
竹中平蔵(経済財政政策担当大臣、IT担当大臣)
一割の金持ちが九割の貧乏人を支配する社会のどこがよいというのか
森永卓郎(三和総合研究所主席研究員)
「小泉構造改革」がもたらすという「約束の大地」は大いなる幻想である
内橋克人(評論家、作家)
「サッチャリズムに学べ」の錯誤――市場主義改革は市民を幸福にしない
佐和隆光(京都大学経済研究所教授、国立情報学研究所副所長)

議論に勝つ常識
構造改革についての基礎知識
「構造改革」は日本の何を変えるのか?


論 点 財政再建を急ぐべきか 2002年版

私の主張
税金の先食いで景気が回復するわけがない――一刻も早く財政再建を
吉田和男(京都大学大学院経済学研究科教授)
超緊縮財政は景気悪化を人為的に促進する自殺行為である
植草一秀(野村総合研究所上席エコノミスト)

議論に勝つ常識
財政再建についての基礎知識
景気回復と財政再建を両立させる政策はあるのか?


論 点 はたして大失業社会がくるか 2002年版

私の主張
「躍動の一〇年」に向けて――我々が失業者一三万〜一九万と試算した根拠
西村清彦(東京大学大学院経済研究科教授)

議論に勝つ常識
構造改革と失業についての基礎知識
失業はどれくらい増えるのか? 政府の対策は?


論 点 失業者の再雇用は可能か 2002年版

私の主張
生活サービスは二一世紀の成長産業――五三〇万人の雇用が創出できる
島田晴雄(慶応義塾大学経済学部教授)
政官業の癒着構造を改革するのに、我々に「痛み」をまわすとは何ごとだ
佐藤洋二郎(作家)

議論に勝つ常識
雇用創出についての基礎知識
求人と求職のミスマッチの実態とは?


論 点 アメリカ経済はどうなるか 2002年版

私の主張
テロの影響こそ残るが、米経済を冷静に評価すれば、再復活は近い
原田和明(三和総合研究所特別顧問)
米経済の回復は、いまやドル安しかない。日本の打撃は相当大きくなる
吉川元忠(神奈川大学経済学部教授)

議論に勝つ常識
米国経済の行方についての基礎知識
テロと米国経済――世界同時不況は本当に来るか?


論 点 アジア経済はどこへ向かうか 2002年版

私の主張
互いに競合し、補完する東アジア――いま、経済統合への必然性が高まる
原 洋之介(東京大学東洋文化研究所教授)

議論に勝つ常識
アジア経済の見通しについての基礎知識
景気後退するアジア――中国の成長は続くのか?


論 点 グローバル時代の企業の姿は 2002年版

私の主張
日本企業がグローバルに変身するには、金融市場の改革が絶対条件である
ジェームズ・ルシア(プルデンシャル保険グローバル・エクイティ・リサーチ社副社長)

議論に勝つ常識
企業の体質改善についての基礎知識
日本企業は「世界企業」にどこまで近づいているか?


論 点 デフレ対策は正しいか 2002年版

私の主張
物価下落がこのまま続けば経済は再生不能――量的緩和こそ最良の処方箋
野口 旭(専修大学経済学部教授)
際限ない量的緩和が何を招くか――デフレ悲観論が日本をミスリードする
木村 剛(KPMGフィナンシャル社長)

議論に勝つ常識
デフレと金融緩和についての基礎知識
デフレから脱出するにはどんな手があるか


論 点 ペイオフ解禁は正しいか 2002年版

私の主張
ペイオフ凍結延長はモラルハザードと構造改革の遅滞を招く
柳澤伯夫(衆議院議員、金融担当相)
全邦銀の格付けが最低のいま、ペイオフ解禁はあまりに無謀である
リチャード・クー(野村総合研究所主席研究員)

議論に勝つ常識
ペイオフについての基礎知識
いまペイオフを解禁すると何が起きるか?


論 点 セーフガードは甘えか 2002年版

私の主張
安易なセーフガード発動は構造改革を遅らせ、日本企業を衰弱させる
柳井 正(ファーストリテイリング社長)
セーフガード発動はわが国の野菜産地を守る正当な自衛措置である
中村祐三(全国農業協同組合中央会常務理事)

議論に勝つ常識
セーフガードについての基礎知識
セーフガード発動に至るまでの産業界の実情とは?


論 点 不良債権処理を断行すべきか 2002年版

私の主張
いま不良債権最終処理をためらえば日本は「衰退の一〇〇年」に突入する
小林慶一郎(経済産業研究所研究員)
不良債権は不況が原因。最終処理を進めれば、日本経済は破壊される
山家悠紀夫(神戸大学大学院経済学研究科教授)

議論に勝つ常識
不良債権処理についての基礎知識
なぜ不良債権は増え続けるのか?


論 点 債権放棄はどうあるべきか 2002年版

私の主張
ゼネコン淘汰策の錯誤――必死の再生をなぜ政府は見守れないのか
平島 治(大成建設会長、日本建設業団体連合会会長)
活力のない企業は淘汰し再建可能企業は債務を削減して活力回復を
高木新二郎(獨協大学法学部教授)

議論に勝つ常識
債権放棄についての基礎知識
破綻企業の法的整理と私的整理はどこが違うか?


論 点 外資の不良債権買いの意図は 2002年版

私の主張
ハゲタカ外資の不良債権買い叩きは日本企業の倒産・再編が前提である
本山美彦(京都大学教授)

議論に勝つ常識
外資の日本買いについての基礎知識
外資が日本企業を買い叩いて儲ける仕組みとは?


論 点 国債増発で日本は破綻するか 2002年版

私の主張
薄氷の上に成り立つ国債市場――安易な借金財政が国を危機に陥れる
幸田真音(作家)
「国債=悪」の大誤解――いま優先すべきは国債削減より余剰労働力の活用
小野善康(大阪大学社会経済研究所教授)

議論に勝つ常識
国債増発についての基礎知識
なぜ日本は他国にくらべて国債依存度が高いのか?


論 点 税の公平とは何か 2002年版

私の主張
税制改革は、チャンスと活力ある経済社会へ向かう歴史的必然である
本間正明(大阪大学副学長)
日本の税制改革は社会の不平等化を押し進める方向に進んでいる
橘木俊詔(京都大学経済研究所教授)

議論に勝つ常識
税制についての基礎知識
どこをどう変えれば税の不公平はなくなるのか?


論 点 外務省をいかに改革すべきか 2002年版

私の主張
経済外交が叫ばれる今、外務省の役割は変わった――新・外務省改革試案
久家義之(医師)

議論に勝つ常識
外務省不祥事についての基礎知識
機密費をめぐる外務省不祥事の構図とは?


論 点 郵政民営化を進めるべきか 2002年版

私の主張
いまや民営は必然――公社化は市場ルールになじませる準備である
翁 百合(日本総合研究所主席研究員)
公的な機関だからこそできたサービスを郵政民営化が不可能にする
紺谷典子(日本証券経済研究所主任研究員)

議論に勝つ常識
郵政民営化についての基礎知識
郵政民営化までの道のりとは?


論 点 特殊法人をどう改革するか 2002年版

私の主張
いま抵抗に屈したら特殊法人廃止・民営化のチャンスは二度と来ない
猪瀬直樹(作家)

議論に勝つ常識
特殊法人改革についての基礎知識
特殊法人が日本の財政を圧迫する構造とは?


論 点 日本的経営は滅びたか 2002年版

私の主張
二一世紀型製造業を目指して――松下が大転換を果たす理由
中村邦夫(松下電器産業社長)

議論に勝つ常識
日本的経営についての基礎知識
企業人事は目下の不況にいかに対処しているか?


論 点 解雇のルールを見直すべきか 2002年版

私の主張
解雇要件が厳しすぎるとじつはかえって労働者の利益が損なわれる
八代尚宏(日本経済研究センター理事長)
横行する解雇――これ以上の要件緩和は社会不安を増大させる
井上幸夫(弁護士)

議論に勝つ常識
雇用法制見直しについての基礎知識
ルールの変更は労使双方にどう影響するか?


論 点 NPOで雇用は増えるか 2002年版

私の主張
草の根に甘んじているかぎりNPOによる雇用創出は不可能
山内直人(大阪大学大学院国際公共政策研究科助教授)

議論に勝つ常識
NPOの雇用創出についての基礎知識
NPOはスタッフに十分な報酬を払えるのか?


論 点 インターンシップの活用法は 2002年版

私の主張
インターンシップは企業の社会貢献。キャリア形成にも長期の受け入れを
松浦敬紀(多摩大学経営情報学部教授)

議論に勝つ常識
インターンシップについての基礎知識
はたしてインターンシップは採用に直結するか?


論 点 IT革命とは何だったのか 2002年版

私の主張
九〇年代型IT革命の終焉――戦時経済を下支えするITの時代が来た
梅田望夫(ミューズアソシエイツ社長)

議論に勝つ常識
IT革命についての基礎知識
不況、テロ……IT革命を襲った逆風の実態とは?


論 点 NTTは再分割すべきか 2002年版

私の主張
IT時代の通信インフラ整備を目指すならNTTの構造分離が不可避
醍醐 聰(東京大学経済学部教授)
NTTのライバルは国内ではなく外国企業。弱体化は国益に反する
井手秀樹(慶応義塾大学商学部教授)

議論に勝つ常識
NTT再分離についての基礎知識
通信事業の活性化はどう進められてきたのか?


論 点 パソコンリサイクルの陥穽は 2002年版

私の主張
中古パソコンの恐るべき中身――情報危機管理の甘さが企業を危うくする
山根一眞(ジャーナリスト)

議論に勝つ常識
中古パソコンのデータ流出についての基礎知識
入力したパソコンのデータがなぜ消去できないか?


論 点 地域社会はよみがえるか 2002年版

私の主張
共同体の再構築=「公」の精神の確立こそが日本再生への唯一の道である
安藤忠雄(建築家)

議論に勝つ常識
共同体の再構築についての基礎知識
共同体はいつから崩壊に向かっていったのか?


論 点 カジノを公認すべきか 2002年版

私の主張
雇用対策と税収アップの妙手――都市文化としてのカジノを公認せよ
石原慎太郎(東京都知事、作家)

議論に勝つ常識
カジノについての基礎知識
カジノ構想の背景とその実現の可能性は?


論 点 地価は下がりすぎか 2002年版

私の主張
不良債権処理と都市再生の一石二鳥――地価上昇が日本を救う
八田達夫(東京大学空間情報科学研究センター教授)

議論に勝つ常識
地価下落についての基礎知識
地価はこれからも上がることはないのか?


論 点 地方自治は生まれ変わったか 2002年版

私の主張
田中長野県知事は議会制民主主義の限界が生んだ「助産者」型リーダーだ
宮崎哲弥(評論家、システムデザイナー)
長野県民としてはホントに期待してたのに――やっぱり「ダメだ、こりゃ」
小林照幸(ノンフィクション作家)

議論に勝つ常識
田中知事と長野県政についての基礎知識
カリスマ知事の人気はいつまで続くか?


論 点 地方交付税を廃止すべきか 2002年版

私の主張
地方の自立のための交付税見直しは地方への税財源移譲と一体で
北川正恭(三重県知事)
地方の歳出拡大の元凶が地方交付税――歳出削減なき税財源移譲論を排す
富田俊基(野村総合研究所研究理事)

議論に勝つ常識
地方交付税についての基礎知識
自治体間の格差はどこまで調整すべきなのか?


論 点 道路特定財源をどう見直すか 2002年版

私の主張
道路計画の見直しと特定財源の一般財源化なくして、財政再建なし
五十嵐敬喜(法政大学法学部教授、弁護士)
私がなぜ一般財源化に反対するか――道路特定財源の使途は地方が決める
浅野史郎(宮城県知事)

議論に勝つ常識
道路特定財源についての基礎知識
道路特定財源はなぜ自治体の生命線なのか?


論 点 自治体独自課税に手はあるか 2002年版

私の主張
地方の自立を謳うなら総務省はJRA新税に同意するのが筋である
高秀秀信(横浜市長)

議論に勝つ常識
自治体の独自課税についての基礎知識
自治体の独自課税が活発化した背景とは?


論 点 地方は分権に耐えられるか 2002年版

私の主張
地方公務員のノーメンクラツーラ根性を叩き直さねば地方に明日はない
村野まさよし(コラムニスト)

議論に勝つ常識
自治体のコスト意識についての基礎知識
なぜ地方自治体には「無駄遣い」が多いのか?


論 点 市町村合併は自治体を救うか 2002年版

私の主張
「まず合併ありき」は地域の特性を無視した暴論である
逢坂誠二(ニセコ町長)

議論に勝つ常識
市町村合併についての基礎知識
市町村合併にはどんな利点と問題点があるのか?


論 点 少子化対策に決め手はあるか 2002年版

私の主張
少子化は豊かな社会の必然。「市場」に逆らわず何もしないのが最善の策
竹内靖雄(成蹊大学経済学部教授)

議論に勝つ常識
少子化問題についての基礎知識
国・自治体による育児支援の中身とその効果とは?


論 点 外国人労働者を導入すべきか 2002年版

私の主張
少子高齢社会には外国人労働力は不可欠――定住のためのインフラ整備を
柴田昌治(日本ガイシ社長)
外国人労働力への安易な依存は危険――補助的・過渡的な導入に限る理由
鬼頭 宏(上智大学経済学部教授)

議論に勝つ常識
外国人労働者についての基礎知識
外国人労働者受け入れの必要性と実情とは?


論 点 家族を成立させる住み方とは 2002年版

私の主張
「家族」するには夫婦協同で作業を行い、「個人」を制約して「親」をせよ
藤原智美(作家)

議論に勝つ常識
住宅の間取りについての基礎知識
家の間取りは少年犯罪の遠因になるか?


論 点 児童虐待をどうするか 2002年版

私の主張
児童虐待防止法は出発点――虐待する親の治療態勢の拡充こそ急務
斎藤 学(家族機能研究所代表)

議論に勝つ常識
児童虐待についての基礎知識
なぜ親が子を殴って死なせる事件が続くのか?


論 点 ひきこもりをどう考えるか 2002年版

私の主張
二〇〇一年一一月現在の世の中、ひきこもるオレ達のほうが正義なんですよ
勝山 実(エンターティナー)
ひきこもり青年よ、傲慢になるな――真剣にひきこもってこそ意味がある
中島義道(電気通信大学人間コミュニケーション学科教授)

議論に勝つ常識
ひきこもりについての基礎知識
なぜひきこもりになるのか、どれくらい続くのか?


論 点 医療過誤をどう防ぐか 2002年版

私の主張
医療過誤から身を守るには専守防衛あるのみ――健康管理ノート活用法
森 功(医真会八尾総合病院理事長)

議論に勝つ常識
医療過誤防止についての基礎知識
事故が減らない日本の医療現場の体質とは?


論 点 C型肝炎流行は誰の責任か 2002年版

私の主張
C型肝炎感染者二〇〇万、肝がん死、年三万。もはや行政の無策は許されない
櫻井よしこ(ジャーナリスト)

議論に勝つ常識
医療行政の誤りについての基礎知識
C型肝炎・薬害エイズ・ハンセン病禍の責任とは?


論 点 医薬品の認可に問題はないか 2002年版

私の主張
世界標準の治療薬の恩恵を受けられない日本の患者の悲劇に目を向けよ
福島雅典(京都大学大学院医学研究科教授)

議論に勝つ常識
医薬承認についての基礎知識
日本の医薬品行政はなぜ欧米並みにならないのか?


論 点 公的医療費を抑制すべきか 2002年版

私の主張
日本の公的医療費は先進諸国の最低水準――総枠拡大を目指すとき
二木 立(日本福祉大学社会福祉学部教授)

議論に勝つ常識
医療保険改革についての基礎知識
財政危機と高齢化のなか、医療費増は必然か?


論 点 介護保険は機能しているか 2002年版

私の主張
どこが順調!? 介護保険。私が母を北海道の施設に「姥捨て」したわけ
門野晴子(ノンフィクション作家)

議論に勝つ常識
介護保険制度についての基礎知識
二年目を迎えた介護保険制度の現実とは?


論 点 年金改革をどうすべきか 2002年版

私の主張
年金危機の本質は世代間対立――拠出税方式なら若者の信頼を回復できる
金子 勝(慶応義塾大学経済学部教授)

議論に勝つ常識
年金改革についての基礎知識
年金は破綻しないか? 老後の生活は大丈夫か?


論 点 代理出産を認めるべきか 2002年版

私の主張
代理出産の禁止は子供がほしくても産めない人の基本的人権を奪う
根津八紘(諏訪マタニティークリニック院長)
法で子の権利を守れない現段階では、代理出産を実施するべきではない
加藤尚武(鳥取環境大学学長)

議論に勝つ常識
生殖医療についての基礎知識
いま不妊治療はどこまで許されているのか?


論 点 クローン人間は禁止すべきか 2002年版

私の主張
人間生命の誕生を選択・操作・改良するのは、「人の尊厳」の否定である
木村利人(早稲田大学人間科学部教授)

議論に勝つ常識
クローン人間についての基礎知識
クローン技術はどの段階まで来ているのか?


論 点 小児脳死移植を進めるべきか 2002年版

私の主張
小児における臓器移植は「生命に優しい社会」をつくるきっかけになる
野本亀久雄(九州大学名誉教授、日本移植学会理事長、日本臓器移植ネットワーク副理事長)
十分な治療を保障できない小児救急体制の中では小児の脳死移植は無理
加部一彦(愛育病院新生児科部長)

議論に勝つ常識
小児脳死・臓器移植についての基礎知識
小児の脳死・臓器移植をめぐる議論とは何か?


論 点 生命科学産業に問題はないか 2002年版

私の主張
知的所有権による「囲い込み」が研究意欲を削ぎ、生命科学の進歩を妨げる
伊藤正男(理化学研究所脳科学総合研究センター所長)

議論に勝つ常識
ゲノムスパイ事件についての基礎知識
日本人科学者が経済スパイ法で起訴された背景は?


論 点 リサイクルは環境に有効か 2002年版

私の主張
「循環型社会」のウソ――環境と経済の矛盾を超えるアイデアを教えよう
武田邦彦(芝浦工業大学教授)

議論に勝つ常識
リサイクルについての基礎知識
リサイクルは本当にごみを減らしているか?


論 点 地球温暖化対策への取組みは 2002年版

私の主張
「とにかく批准を」では地球環境は守れない――運用則で現実論を尽くせ
杉山大志(電力中央研究所主任研究員)

議論に勝つ常識
地球温暖化防止についての基礎知識
地球温暖化防止への各国の取組み方の違いとは?


論 点 原子力開発を推進すべきか 2002年版

私の主張
原子力の時代は終わる。自然エネと電力自由化でエネ政策の近代化を図れ
飯田哲也(日本総合研究所主任研究員)
自然エネルギー利用は非現実的――次世代原発の開発が世界の趨勢
澤田哲生(東京工業大学原子炉工学研究所助手)

議論に勝つ常識
電力自由化と原発政策についての基礎知識
電力自由化時代――原発開発は必要か否か?


論 点 人間と自然の共存の方法とは 2002年版

私の主張
自然の循環を維持する二次自然と共存する技術こそ、地球環境保全の鍵
星野芳郎(技術評論家)

議論に勝つ常識
環境保全についての基礎知識
保護から保全へ――自然と共存する価値観とは?


論 点 狂牛病蔓延は防げるか 2002年版

私の主張
予測できた狂牛病発生――英国に学ばず、危機管理を怠った罪は重い
山内一也(日本生物科学研究所主任研究員・理事)

議論に勝つ常識
狂牛病についての基礎知識
狂牛病禍はどこまで拡大するのか?


論 点 反捕鯨は正しいのか 2002年版

私の主張
増えた鯨が魚資源を食い荒らす――世界の潮流は捕鯨解禁を認めつつある
森下丈二(水産庁資源管理部遠洋課課長補佐)

議論に勝つ常識
捕鯨問題についての基礎知識
再開可能か――捕鯨論争の現在の潮流とは?


論 点 日本農業の再生は可能か 2002年版

私の主張
日本農業は環境の守り手として再編成できる――有機農業への転換を図れ
原 剛(早稲田大学大学院アジア太平洋研究科教授)

議論に勝つ常識
環境保全型農業についての基礎知識
生産者は有機農法への転換をどう考えているのか?


論 点 ブラックバスは追放すべきか 2002年版

私の主張
在来魚とバスの棲み分けゾーンをつくるなど不可能。絶対駆除しかない
秋月岩魚(写真家)

議論に勝つ常識
ブラックバス駆除問題についての基礎知識
ブラックバス駆除をめぐる論争はいつまで続くか?


論 点 歴史教科書はどうあるべきか 2002年版

私の主張
自国の過去を否定的にしか捉えられない歴史教育が内包する大いなる陥穽
坂本多加雄(学習院大学法学部教授)
いま求められるのは、内在と外在の視点を重層構造にした歴史認識
加藤典洋(明治学院大学国際学部教授)

議論に勝つ常識
歴史教科書問題についての基礎知識
「新しい歴史教科書」論争が炙り出した問題とは?


論 点 戦争を若者にいかに伝えるか 2002年版

私の主張
外国の戦争責任批判には東京裁判の非文明性を誠実に堂々と主張すべし
村上兵衛(作家)
若者に「戦争」を語る前に旧世代がまずつくるべきは説得力のある戦争観だ
保阪正康(作家)

議論に勝つ常識
靖国参拝問題についての基礎知識
なぜ首相の靖国神社参拝が毎年問題になるのか?


論 点 旧石器捏造事件の教訓とは 2002年版

私の主張
捏造(ねつぞう)遺跡の検証は免罪符――「石器型式学」なき旧石器研究が全ての元凶
馬場悠男(国立科学博物館人類研究部長)

議論に勝つ常識
旧石器捏造事件についての基礎知識
旧石器捏造事件はなぜ起こったか?


論 点 ゆとり教育か、つめこみか 2002年版

私の主張
「ゆとり」教育は愚かな人体実験である。「つめこみ」こそが子どもを救う
和田秀樹(精神科医、川崎幸病院精神科顧問)
学力低下「危機」論の危険――「つめこみ」有効説はエリートの暴論である
尾木直樹(教育評論家)

議論に勝つ常識
ゆとり教育についての基礎知識
新学習指導要領の導入は小中学校を変えるのか?


論 点 学校の秩序は回復できるか 2002年版

私の主張
もはや問題生徒に理想論では対処不能――義務教育には「停学」が必要
河上亮一(中学教師、教育評論家)

議論に勝つ常識
学校の規律と教育改革についての基礎知識
学校はなぜ荒れる? 学校における規律とは?


論 点 大学をどう改革するか 2002年版

私の主張
授業力の低い教師が大学をダメにする――学生による授業評価の導入を
原 孝(プレジデント社編集担当部長)

議論に勝つ常識
大学改革についての基礎知識
いま大学は生き残るために何を考えているか?


論 点 英語教育のどこが間違いか 2002年版

私の主張
文学に蝕まれた日本語教育が学生の英語能力をどんどん低下させている
小谷野敦(文芸評論家)

議論に勝つ常識
英語教育についての基礎知識
日本人が英語ができないのは何が原因か?


論 点 産学協同は国益にかなうか 2002年版

私の主張
教育への経済界の要請を排す――それを行えば大きく国益を損なう
藤原正彦(お茶の水女子大学理学部教授)

議論に勝つ常識
産学連携についての基礎知識
経済界が教育界に「産学連携」を要求する背景とは?


論 点 司法改革をどう進めるか 2002年版

私の主張
弁護士増員、裁判員制度の導入は、司法を国民のものにする第一歩である
中坊公平(弁護士、司法制度改革審議会委員)

議論に勝つ常識
司法改革についての基礎知識
国民が裁判に参加する裁判員制度とは何か?


論 点 触法精神障害者の処遇は 2002年版

私の主張
精神障害者の犯罪は増えていない――精神医療の改善策で対処すべし
神 洋明(弁護士)
もはや骨抜きは許されぬ――「触法精神障害者」の立法における確たる根拠
小田 晋(帝塚山学院大学教授)

議論に勝つ常識
触法精神障害者についての基礎知識
触法精神障害者の処遇をめぐる議論の行方とは?


論 点 個人情報保護法の何が問題か 2002年版

私の主張
個人情報保護法は意図を気どられないように砂糖をまぶした言論弾圧法だ
佐野眞一(ノンフィクション作家)

議論に勝つ常識
個人情報保護法についての基礎知識
個人情報保護法の法案化の背景とその中身とは?


論 点 ストレス社会をどう生きるか 2002年版

私の主張
おそるべし、杉並助産婦同盟(仮名)――バカ女軍団成敗始末
池上永一(作家)

議論に勝つ常識
ムカツキ事件についての基礎知識
「ムカツキ」「逆ギレ」事件はなぜ起きる?


論 点 人はロボペットを愛せるか 2002年版

私の主張
反実用テクノロジーの限りない魅力――私はアイボ飼育家を擁護する
小田嶋隆(コラムニスト)

議論に勝つ常識
ロボット開発についての基礎知識
日本のロボット開発はどこに向かうのか?


論 点 W杯のおいしい楽しみ方とは 2002年版

私の主張
攻撃的サッカー全盛――2002年はフランス連続優勝の可能性大
後藤健生(サッカー・ジャーナリスト)

議論に勝つ常識
2002W杯についての基礎知識
日韓共催W杯の対応は大丈夫か?


論 点 日本サッカーは世界で勝つか 2002年版

私の主張
W杯グループリーグ突破は開催国の義務――日本代表は確実に強くなった
大住良之(サッカー・ジャーナリスト)

議論に勝つ常識
トルシエ・ジャパンについての基礎知識
トルシエ・ジャパンの戦術をめぐる評価とは?


論 点 日本は大リーグに追いつくか 2002年版

私の主張
驕るな、日本野球――イチローの成功は球界のレベルアップと無関係だ
マーティ・キーナート(スポーツ・ジャーナリスト)

議論に勝つ常識
大リーグ人気についての基礎知識
大リーグと日本野球の違いはどこにあるのか?






2001年版 全85論点 116論文

論 点 モデルなき時代 2001年版

私の主張
国が提供するビジョンに個が従う時代は終わった
村上 龍(作家)

議論に勝つ常識
大リーグ人気についての基礎知識
大リーグと日本野球の違いはどこにあるのか?


論 点 IT革命の衝撃 2001年版

私の主張
社会制度の再構築――人類にとって不可避の、創造のための破壊が始まった
榊原英資(慶応義塾大学教授、元大蔵省財務官)


論 点 生命科学の世紀 2001年版

私の主張
生命科学を経済優先社会に閉じこめず、生物の豊かな地平の開拓に活用するときが来た
中村桂子(JT生命誌研究館副館長)


論 点 ニューエコノミー以後 2001年版

私の主張
アメリカの成功と繁栄――それは、他の国に希望を、米国民には警告を与えている
ローレンス・リンゼー(元ハーバード大学教授、アメリカン・エンタープライズ公共政策研究所研究員)


論 点 ネット共生社会の出現 2001年版

私の主張
いま、私たちは無限の可能性を秘めた新しい世界の入り口に立っている
松山太河(ビットバレー・アソシエーション)


論 点 アメリカ経済の急落はあるか 2001年版

私の主張
血のにじむ改革を経た米国経済。“ロング・ブーム”はなお続く
ブリンク・リンゼー(CATO研究所貿易政策研究センター所長、弁護士)
日本が心配すべきは米国経済の減速より、その先の貿易摩擦と円高だ
リチャード・クー(野村総合研究所チーフエコノミスト)

議論に勝つ常識
過熱する米国経済の今後を予測するための基礎知識


論 点 結果の平等か機会の平等か 2001年版

私の主張
「結果の平等」に固執すれば社会の成長力は確実に失われる
竹中平蔵(慶応義塾大学総合政策学部教授)
「機会の平等」が決して普遍的価値観ではないことを証明する
内橋克人(文筆業)

議論に勝つ常識
日本は平等社会か否かの論争を知るための基礎知識


論 点 米国の政権交代をどう見るか 2001年版

私の主張
変質しつつある大統領の権威――注目すべきはアメリカ議会の動きだ
吉原欽一(社団法人アジアフォーラム・ジャパン常務理事)

議論に勝つ常識
米大統領交代による政策変更を知るための基礎知識


論 点 21世紀のアジアの秩序とは 2001年版

私の主張
中国の朝鮮半島関与――膨張志向が続くかぎりアジアは不安定化する
中西輝政(京都大学総合人間学部教授)

議論に勝つ常識
中国の軍事力の現況と日中関係を考えるための基礎知識


論 点 アジア経済は立ち直ったか 2001年版

私の主張
歴史の大潮流――21世紀はじめ、世界経済の中核はアジアが担う
原 洋之介(東京大学東洋文化研究所教授)

議論に勝つ常識
アジア危機からの回復度合を検証するための基礎知識


論 点 中台問題にどう対応すべきか 2001年版

私の主張
台湾の将来は台湾人が決める――日本人が慎むべきは足を引っ張る言動
金 美齢(台湾総統府国策顧問)
日本は、両岸対立の水面下で和解の条件が整いつつあるのを見逃すな
矢吹 晋(横浜市立大学商学部教授)

議論に勝つ常識
新総統誕生後の中台と日本の関係を考えるための基礎知識


論 点 朝鮮半島統一は本当に近いか 2001年版

私の主張
金総書記との直接対話に成功すれば日朝韓の「三角外交」も夢ではない
小此木政夫(慶応義塾大学法学部教授)
「南北会談」は統一への一歩ではなく、アメリカが描いた政策的シナリオだ
萩原 遼(フリージャーナリスト)

議論に勝つ常識
南北首脳会談以後の日朝関係を考えるための基礎知識


論 点 対ロシア外交に活路はあるか 2001年版

私の主張
ロシアに誤解を与えるような日本的「気配り外交」を改めよ
袴田茂樹(青山学院大学国際政治経済学部教授)

議論に勝つ常識
北方領土返還交渉の経緯を知るための基礎知識


論 点 途上国援助に問題はないか 2001年版

私の主張
途上国の自立が第一――重債務帳消しに直ちに応じる必要はない
草野 厚(慶応義塾大学総合政策学部教授)

議論に勝つ常識
日本のODA債権の放棄を検討するための基礎知識


論 点 日本人にとって憲法とは何か 2001年版

私の主張
国体や統治の正当性を論議せずに「日本の憲法」など構想できない
佐伯啓思(京都大学大学院人間・環境学研究科教授)

議論に勝つ常識
日本人の憲法観のあり方を考えるための基礎知識


論 点 なぜいま憲法改正なのか 2001年版

私の主張
憲法をわれわれの手で選び直さないかぎり、戦後は終わらない
加藤典洋(明治学院大学国際学部教授)
押しつけ論争は不毛――憲法改正は表記ミスの条文修正から始めよ
村田晃嗣(同志社大学法学部助教授)

議論に勝つ常識
改憲の論点と改憲理由の変遷を知るための基礎知識


論 点 いま沖縄米軍基地は必要か 2001年版

私の主張
基地の返還・縮小に拘泥せず、日本自ら戦略的意義を提案するとき
ポール・S・ジアラ(元米国防総省日本部長、軍事問題コンサルタント)
存在理由を失った沖縄米軍基地――海兵隊は二〇〇〇人に縮小せよ
田岡俊次(朝日新聞編集委員、「AERA」スタッフライター、筑波大学客員教授)

議論に勝つ常識
沖縄基地の日米の評価の違いを知るための基礎知識


論 点 過去の戦争をどう考えるか 2001年版

私の主張
歴史的普遍性なき三つの戦争が「戦争観」のない日本人を作りあげた
保阪正康(ノンフィクション作家)

議論に勝つ常識
ここ一〇年の「戦争」論議の変容を理解するための基礎知識


論 点 日本企業に戦争責任はあるか 2001年版

私の主張
日本企業に対する賠償請求は国際法の常識を無視した暴挙である
西尾幹二(電気通信大学教授)

議論に勝つ常識
日本企業への戦時賠償訴訟の経緯を知るための基礎知識


論 点 一〇年後の日本のかたちとは 2001年版

私の主張
「いまを我慢して明日をめざす」精神の復活こそ日本改造一〇年計画の礎
小泉純一郎(衆議院議員)
「失われた二〇年」を阻止せよ。いまこそニュー・リベラルの改革を
鳩山由紀夫(衆議院議員、民主党代表)
「非同盟」「国民生活中心」「民主主義」の旗の下、民主連合政府を樹立する
志位和夫(衆議院議員・共産党書記局長)
リーダーたちよ! 漂流する“頭のない鯨”日本の現実を直視せよ
田原総一朗(ノンフィクション作家)

議論に勝つ常識
政党の離合集散とリーダーの志向を知るための基礎知識


論 点 自公保連立政権は正しいか 2001年版

私の主張
学会票を断たねば保守の正統性は守れない――必ず起きる政界再編
俵孝太郎(政治評論家)

議論に勝つ常識
自公連立の経緯と今後の展開を予測するための基礎知識


論 点 新しい政治をどうつくるか 2001年版

私の主張
懸案の解決には「大連合」しかない。若い世代を中心にまず「部分連合」を
石原伸晃(衆議院議員)
憲法改正のための大連立を経て二大政党制への政治の再編を
松沢成文(衆議院議員)

議論に勝つ常識
政治家の世代交代と世代間抗争を考えるための基礎知識


論 点 政治家の世襲はどこが問題か 2001年版

私の主張
世襲問題どころか、弊害ばかりの小選挙区制はさっさと廃止すべし
石川真澄(桜美林大学大学院教授)
二世批判に異議――実力こそ第一。問題は現職優先の「参入障壁」にあり
塩崎恭久(衆議院議員)

議論に勝つ常識
議員の世襲と選挙制度との関係を考えるための基礎知識


論 点 IT革命は日本を変えるか 2001年版

私の主張
IT革命に出遅れた日本がとるべき戦略は、日本独自の文化の創造だ
月尾嘉男(東京大学大学院新領域創成科学研究科教授)

議論に勝つ常識
IT革命の現実と将来の展望を考えるための基礎知識


論 点 eコマースは軌道に乗るか 2001年版

私の主張
障壁をクリアすれば、eコマースは確実に日本経済の牽引車になる
三木谷浩史(楽天株式会社代表取締役)
eコマースは物流が必要なビジネスでは、明らかに苦戦を強いられる
牧野 昇(三菱総合研究所相談役)

議論に勝つ常識
eコマースの現状と将来性を検討するための基礎知識


論 点 ビジネスモデル特許の行方は 2001年版

私の主張
ビジネスモデル特許の行き過ぎがかえって公共の利益を阻害する
坂村 健(東京大学教授)

議論に勝つ常識
日米ビジネスモデル特許問題を理解するための基礎知識


論 点 日本のIT革命を阻むものは 2001年版

私の主張
通信市場の自由化が実現できれば日本はIT革命競争に勝てる
千本倖生(ADSL事業会社イー・アクセス株式会社代表取締役)

議論に勝つ常識
NTT接続料と通信インフラを考えるための基礎知識


論 点 景気回復基調は本物か 2001年版

私の主張
一〜二年は続くIT主導の景気回復。構造改革の最後のチャンス
水野和夫(国際証券金融市場調査部チーフエコノミスト)
自律的回復にはまだ至っていない。財政政策の転換は時期尚早である
植草一秀(野村総合研究所上席エコノミスト)

議論に勝つ常識
ゼロ金利解除と景気動向を知るための基礎知識


論 点 財政再建は可能か 2001年版

私の主張
これ以上の財政出動はバルジ大作戦と同じ。悲惨な将来を招くだけ
吉川元忠(神奈川大学経済学部教授)

議論に勝つ常識
赤字国債と財政改革の見通しを検証するための基礎知識


論 点 異業種参入銀行は機能するか 2001年版

私の主張
21世紀型企業を発掘・育成する創造的銀行は異業種から生まれる
斎藤精一郎(立教大学社会学部教授)
銀行の「多産多死」は避けるべき――異業種参入がはらむ三つの危険性
山家悠紀夫(第一勧銀総合研究所専務理事)

議論に勝つ常識
異業種参入とメガバンク誕生を考えるための基礎知識


論 点 そごう事件の教訓とは 2001年版

私の主張
そごう問題こそ無責任経営とメインバンクの責任逃れの典型だ
奥村 宏(中央大学商学部教授)

議論に勝つ常識
そごう事件の教訓を再確認するための基礎知識


論 点 雇用維持かリストラ促進か 2001年版

私の主張
いま必要なのは「雇用維持」ではなく「雇用を創り出す」経営者である
米倉誠一郎(一橋大学商学部教授、一橋大学イノベーション研究センター長)
将来、労働力不足は必至。企業はいま踏ん張って長期雇用を保証せよ
伊丹敬之(一橋大学商学部教授)

議論に勝つ常識
雇用における日米の経営の違いを知るための基礎知識


論 点 ワークシェアリングは可能か 2001年版

私の主張
労働時間差による差別をなくす――オランダに学ぶ構造的失業の克服
長坂寿久(拓殖大学国際開発学部教授)

議論に勝つ常識
ワークシェアリング導入の是非を考えるための基礎知識


論 点 派遣法改正で労働者の権利は 2001年版

私の主張
労働者派遣法改正で企業の差別体質がより濃厚になった
中野麻美(弁護士、派遣労働ネットワーク代表)

議論に勝つ常識
派遣法改正後の雇用状況を知るための基礎知識


論 点 起業ブームに問題はないか 2001年版

私の主張
ただ「他人に使われたくないから」というだけの起業は失敗する
廣江 彰(立教大学教授)

議論に勝つ常識
就職超氷河期の学生の選職意識を探るための基礎知識


論 点 外国人労働力を導入すべきか 2001年版

私の主張
少子・高齢化を前に導入は必至。まず移民法の整備に着手せよ
島田晴雄(慶応議塾大学経済学部教授)

議論に勝つ常識
外国人労働者受け入れの是非を模索するための基礎知識


論 点 デジタル時代の公共放送とは 2001年版

私の主張
NHKの肥大化と民業圧迫を懸念。21世紀の放送は公正な自由競争に
氏家齊一郎(日本民間放送連盟会長、日本テレビ社長)
“NHK肥大化”論を排す――放送新時代の公共性の追求は我々の使命
海老沢勝二(NHK会長)

議論に勝つ常識
デジタル化で放送はどう変わるかを知るための基礎知識


論 点 ネット社会の危機管理は 2001年版

私の主張
ネットの敵は社内にも社外にもいる――危機管理なきIT化の危うさ
渡部敏弘(トレンドマイクロ取締役)

議論に勝つ常識
ネットの不正アクセスに対抗するための基礎知識


論 点 デジタル時代の著作権は 2001年版

私の主張
我々の脳細胞が生み出した成果こそ日本の主要な「輸出製品」である
松本零士(漫画家)

議論に勝つ常識
音楽・画像のネット著作権問題を考えるための基礎知識


論 点 テクハラとどう戦うべきか 2001年版

私の主張
IT革命は若者たちの土一揆。中高年は「わかんねえよ」でよろしい
小田嶋隆(テクニカルライター、コラムニスト)

議論に勝つ常識
“電脳音痴”中高年の生きる道を探るための基礎知識


論 点 課税最低限引き下げは正しいか 2001年版

私の主張
国民に納税者の自覚を持たせるため課税最低限を引き下げるべし
猪瀬直樹(作家)

議論に勝つ常識
所得税と他の課税の妥当性を検討するための基礎知識


論 点 消費税を福祉目的にすべきか 2001年版

私の主張
大幅税率アップを招く消費税の福祉目的税化は、実現不可能である
加藤 寛(千葉商科大学学長)
消費税を社会保障の財源にすれば、高齢社会にふさわしい税制ができる
八代尚宏(上智大学国際関係研究所教授)

議論に勝つ常識
福祉目的税化の是非と消費税率を考えるための基礎知識


論 点 環境税を導入すべきか 2001年版

私の主張
「炭素税は経済成長を阻む」のウソ。逆に産業を活性させ、温暖化を防ぐ
佐和隆光(京都大学経済研究所所長、国立情報学研究所副所長)

議論に勝つ常識
環境税の導入とその経済効果を考えるための基礎知識


論 点 省庁再編で行政は変わるか 2001年版

私の主張
「国民の福利」が無視され、数を減らすことに矮小化された省庁再編
村田尚紀(関西大学法学部教授)

議論に勝つ常識
再編後の省庁人事と公務員倫理を考えるための基礎知識


論 点 独法化は国立大学の危機か 2001年版

私の主張
独立行政法人化を拒否すれば、国立大学は構造改革を達成できない
石 弘光(一橋大学学長)
国立大学法人化の自己矛盾――行革の論理の暴走が大学を滅ぼす
田中弘允(鹿児島大学学長)

議論に勝つ常識
国立大学独法化と今後の大学経営を探るための基礎知識


論 点 外形標準課税導入は正しいか 2001年版

私の主張
都が銀行業に対して、外形標準課税導入に踏み切った本当の理由
鮎澤光治(東京都主税局税制部長)
石原新税のまやかし――決して地方財政再建のカギにならない理由
金子 勝(慶応義塾大学経済学部教授)

議論に勝つ常識
都の外形標準課税導入の争点を理解するための基礎知識


論 点 地方交付税をなくすべきか 2001年版

私の主張
地方交付税を廃止し、自治体の自立を促すことこそ分権の道
大田弘子(政策研究大学院大学助教授)

議論に勝つ常識
地方交付税の是非と地方分権を考えるための基礎知識


論 点 ムダな公共事業はなくせるか 2001年版

私の主張
ムダとはいえ、法律は簡単に変えられず――公共事業は永遠に不滅です
村野まさよし(コラムニスト)

議論に勝つ常識
公共事業の中止・削減問題を整理するための基礎知識


論 点 少子化阻止に妙案はあるか 2001年版

私の主張
少子化阻止のカギは、児童手当と、働く両親を支援する政策にあり
手塚和彰(千葉大学法経学部教授)
少子化はもう防げない――むしろ放置するほうがコストが安い
森永卓郎(三和総合研究所主席研究員)

議論に勝つ常識
少子化をもたらす原因と対策を検討するための基礎知識


論 点 公的年金をどう改革するか 2001年版

私の主張
国民年金は社会保険方式を堅持し、保険料未納者には各種ペナルティを
山崎泰彦(上智大学文学部社会福祉学科教授)
将来に不安のない年金をつくるには社会保障税を導入した大改革が必要
神野直彦(東京大学教授、東京都税制調査会会長)

議論に勝つ常識
誰もが納得できる公的年金制度を探るための基礎知識


論 点 どうする? 介護の地域格差 2001年版

私の主張
介護保険の地域格差はあって当然――サービス向上は住民の熱意次第
岡本祐三(神戸市看護大学教授)
市町村を五〇〇程度に再編すれば介護保険の地域格差は解消できる
舛添要一(評論家)

議論に勝つ常識
介護保険制度の現状と今後を考えるための基礎知識


論 点 要介護認定は改善すべきか 2001年版

私の主張
現場感覚に合った新要介護度基準と評価方法が必要である
池上直己(慶応義塾大学医学部教授)

議論に勝つ常識
適正な要介護認定のあり方を考えるための基礎知識


論 点 高齢者の性をどう考えるか 2001年版

私の主張
高齢者の恋愛と性は「自立」への妙薬――偏見を捨てQOL対策と考えよ
小林照幸(ノンフィクション作家)

議論に勝つ常識
中高年の性意識と性行動を理解するための基礎知識


論 点 臓器移植法を見直すべきか 2001年版

私の主張
臓器摘出条件と一五歳未満の臓器提供を国際基準に改正すべきである
太田和夫(太田医学研究所所長)
現行の臓器移植法は世界に誇れる――枠組みを変更する必要なし
森岡正博(大阪府立大学総合科学部教授)

議論に勝つ常識
臓器移植法と脳死判定基準の争点を知るための基礎知識


論 点 診療ガイドラインの公開は 2001年版

私の主張
患者が最善の治療を受けるために、診療ガイドラインの公開は必然
平岩正樹(医師)

議論に勝つ常識
診療ガイドラインの整備状況を知るための基礎知識


論 点 医療過誤はどうすれば減るか 2001年版

私の主張
医療過誤ゼロは神話――それでもリスク管理の徹底で事故は減る
桜井靖久(東京女子医科大学ME(医用工学)連携ラボ顧問・名誉教授)

議論に勝つ常識
続出する医療ミスの実態と対策を考えるための基礎知識


論 点 遺伝子診断技術は福音か 2001年版

私の主張
遺伝子診断による予防医学には遺伝カウンセリング体制構築が必須
福嶋義光(信州大学医学部附属病院遺伝子診療部部長)

議論に勝つ常識
遺伝子診断の何が問題なのかを知るための基礎知識


論 点 再生医学をどう考えるか 2001年版

私の主張
再生医学の発展は臓器移植のドナー不足をいっきに解決する
上田 実(名古屋大学医学部教授)
生命工学を考えるとき、自分の価値観はローカルなものと意識せよ
保坂和志(作家)

議論に勝つ常識
再生医療の可能性と問題点を理解するための基礎知識


論 点 東海村原発事故の影響は 2001年版

私の主張
科技庁と県に、安全神話と金で騙された東海村のいま
大泉実成(ノンフィクションライター)

議論に勝つ常識
臨界事故以後の原子力政策を考えるための基礎知識


論 点 産廃処理は誰がどうすべきか 2001年版

私の主張
豊島産廃訴訟とは大都市のつけを押しつけられた過疎地の反乱である
中坊公平(弁護士)

議論に勝つ常識
豊島調停の経緯と産廃の現状を知るための基礎知識


論 点 リサイクルは機能しているか 2001年版

私の主張
リサイクルは逆に資源を浪費し、環境を破壊する――焼却処理へ転換を
武田邦彦(芝浦工業大学教授)

議論に勝つ常識
リサイクルと循環型社会の陥穽を考えるための基礎知識


論 点 少年犯罪をどう見るか 2001年版

私の主張
子供が発動する能力にどれほど刺激されるか、大人は気づいていない
田口ランディ(作家)

議論に勝つ常識
少年による凶悪犯罪続発の背景を考えるための基礎知識


論 点 五〇〇〇万円恐喝事件の教訓 2001年版

私の主張
「社会」がルール違反を摘発する力をなくしていることこそ最大の問題
清水義範(作家)

議論に勝つ常識
五〇〇〇万円事件の構図といじめ対策を探るための基礎知識


論 点 少年法改正は正しいか 2001年版

私の主張
被害者の権利を認め、加害少年に真の反省を迫る少年法であってほしい
武るり子(「少年犯罪被害当事者の会」代表)
少年法の厳罰化と検察官導入では、少年はとても更生などできない
寺尾絢彦(元家庭裁判所調査官)

議論に勝つ常識
加害少年の処遇と報道のあり方を考えるための基礎知識


論 点 なぜいま道徳教育が必要か 2001年版

私の主張
人間の信頼を築く「精神の強さ」――公徳心が滅べば法律の基礎が滅ぶ
西部 邁(「発言者」主幹、秀明大学教授)

議論に勝つ常識
教育基本法改正をめぐる論争を知るための基礎知識


論 点 ゆとり教育で学力は落ちるか 2001年版

私の主張
ゆとり教育こそ「個性の時代」に求められる人間をつくる
寺脇 研(文部省政策課長)
ゆとり教育による学力低下は必至――大学は入試レベルを維持すべし
丹羽健夫(河合塾進学教育本部長、全国進学情報センター所長、河合文化教育研究所副所長)

議論に勝つ常識
「ゆとり教育」是非論の争点を整理するための基礎知識


論 点 大学生の学力低下をどう防ぐか 2001年版

私の主張
学力低下は学生のせいではない。原因は教科書と講義のまずさにあり
細野真宏(予備校数学講師)

議論に勝つ常識
大学生の学力向上を図る方法を探るための基礎知識


論 点 英語を第二公用語にすべきか 2001年版

私の主張
英語第二公用語化論はグローバル化時代に向けた日本の「覚悟」である
船橋洋一(朝日新聞編集委員)
英語第二公用語化論など、流行りのグローバリズムに乗るただの空論
藤原正彦(お茶の水女子大学理学部教授)

議論に勝つ常識
英語の有用性と公用語とは何かを考えるための基礎知識


論 点 会話重視の英語教育はよいか 2001年版

私の主張
文法・読解中心の英語は役に立たず。会話中心の「使える英語」を学ばせよ
井上一馬(翻訳者、作家)
英会話に偏し、「読み・書き」を切り捨てるのは国民教育の自殺だ
渡部昇一(上智大学文学部教授)

議論に勝つ常識
「役に立つ英語」の勉強法を探すための基礎知識


論 点 若者言葉はどこへ向かうか 2001年版

私の主張
今様若者のサンプリング式言語感覚――そのうち「イワモガ」が現れる
泉 麻人(コラムニスト)

議論に勝つ常識
「とか」「みたいな」の氾濫の意味を考えるための基礎知識


論 点 陪審制を導入すべきか 2001年版

私の主張
陪審制こそ、司法に国民の息吹を注入する開かれた制度である
堀野 紀(弁護士・日本弁護士連合会司法改革推進センター委員長・人権擁護推進審議会委員)
陪審制は国民が国と社会に対する責任を自覚しているか否かの試金石
櫻井よしこ(ジャーナリスト、元ニュースキャスター)

議論に勝つ常識
陪審裁判の方法と司法改革の歴史を知るための基礎知識


論 点 NPO法をどう見直すか 2001年版

私の主張
寄付控除によるNPOの育成で住民の行政参画と自治体スリム化を
浅野史郎(宮城県知事)

議論に勝つ常識
NPOの法的根拠と優遇税制を考えるための基礎知識


論 点 改正住基法は国民背番号制か 2001年版

私の主張
改正住基法の施行を停止せよ! 杉並区はあくまで自由と自治を守る
山田 宏(杉並区長)

議論に勝つ常識
改正住基法と個人情報流出問題を考えるための基礎知識


論 点 雪印・三菱事件は防げるか 2001年版

私の主張
雪印・三菱自動車事件の教訓――危険情報を公表する法律の制定を
長妻 昭(衆議院議員)

議論に勝つ常識
相次ぐ企業のお詫び・回収事件を考えるための基礎知識


論 点 警察の綱紀をどう粛正するか 2001年版

私の主張
キャリアを自治体警察から切り離す以外に有効な警察改革はない
小林道雄(ノンフィクション作家)

議論に勝つ常識
警察不祥事の背景と改革案を検証するための基礎知識


論 点 凶悪犯罪の量刑は軽すぎるか 2001年版

私の主張
「司法が制裁を与えないなら、私が殺す」と、なぜ私は言ったか
本村 洋(「犯罪被害者の会」設立発起人)
受刑者の実態を知れば、決して「無期懲役が軽い」とはいえない
福島瑞穂(参議院議員、弁護士)

議論に勝つ常識
量刑判断の基準と被害者対策を知るための基礎知識


論 点 ストーカー事件は防げるか 2001年版

私の主張
警察の対応さえもっと早ければ、妻はストーカーに殺されずに済んだ
藤田 博(九州大学医学部附属病院放射線科看護士)

議論に勝つ常識
ストーカー規制法の実効性を検証するための基礎知識


論 点 「ひきこもり」に対策はあるか 2001年版

私の主張
ひきこもり問題を放置すると、今度は「ひきこもり大人」が激増する
斎藤 環(爽風会佐々木病院精神科医長)

議論に勝つ常識
新潟事件の真相と「ひきこもり」を考えるための基礎知識


論 点 若者はなぜパラサイトするか 2001年版

私の主張
「自立は損」という社会システムがパラサイト・シングルを生む
山田昌弘(東京学芸大学助教授)
パラサイト・シングルの増加は若者でなく企業にこそ原因がある
玄田有史(学習院大学経済学部教授)

議論に勝つ常識
パラサイト・シングルが増える原因を探るための基礎知識


論 点 精神科医療は信頼できるか 2001年版

私の主張
日本の精神医学が、急増する精神障害にまったく無力である理由
野田正彰(京都女子大学教授)

議論に勝つ常識
バスジャック事件と精神科医療を考えるための基礎知識


論 点 なぜ人はカルトにハマるのか 2001年版

私の主張
カルトを跳梁させる原因の多くは安易な「自己実現願望」にあり
香山リカ(精神科医、神戸芸術工科大学視覚情報デザイン学科助教授)

議論に勝つ常識
カルト事件の多発とオウムの現在を知るための基礎知識


論 点 日本スポーツはなぜ勝てないか 2001年版

私の主張
日本人の無関心が自らスポーツを弱くしていた事実に目を向けよ
金子達仁(フリーライター)

議論に勝つ常識
千葉すず五輪代表選考問題を検証するための基礎知識


論 点 いまなぜ格闘技なのか 2001年版

私の主張
グレイシー柔術こそ心身の自制を希求する現代人の志向に合致する
松原隆一郎(東京大学大学院総合文化研究科助教授)

議論に勝つ常識
格闘技のルールとブームの理由を知るための基礎知識


論 点 日本野球は世界に通用するか 2001年版

私の主張
審判への暴力行為を容認する日本プロ野球のあきれた後進性
池井 優(慶応義塾大学名誉教授)

議論に勝つ常識
審判への暴行事件の原因と対策を考えるための基礎知識


論 点 大相撲人気凋落の原因は 2001年版

私の主張
相撲協会の“腐敗の環”を断ち切るには、第三者の眼が不可欠
週刊ポスト大相撲取材班

議論に勝つ常識
大相撲人気の推移と協会の方策を知るための基礎知識






2000年版 全87論点 127論文

論 点 生命倫理が変わる 2000年版

私の主張
生命の品質管理が進めば進むほど、人は生きる喜びを見失っていく
森岡正博(大阪府立大学教授)

議論に勝つ常識
大相撲人気の推移と協会の方策を知るための基礎知識


論 点 「家族」の幻想が終わる 2000年版

私の主張
「家族」を虚構と認識することから未来の「家族」の再構築は始まる
大塚英志(評論家)


論 点 ロボットが科学を変える 2000年版

私の主張
ロボットが人間のチャンピオンに挑戦し、勝利するとき、科学技術は人の夢を叶える
北野宏明(ソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー)


論 点 日本経済が復活する 2000年版

私の主張
構造改革が企業を変貌させ、近い将来、再び日本経済は浮上する
ウィリアム・W・グライムス(ボストン大学国際関係学部助教授、ハーバード大学政治学部客員助教授)


論 点 再び宗教の世紀が来る 2000年版

私の主張
国家と宗教、二つのナショナリズムが世界に「新たな冷戦」をもたらす
宮崎哲弥(評論家・システムデザイナー)


論 点 アメリカの対外政策が変化する 2000年版

私の主張
感情的アプローチを排し、戦略的にアメリカと対すべし
福田和也(慶応義塾大学環境情報学部助教授)


論 点 アメリカの一極支配は続くか 2000年版

私の主張
反グローバル化の波が遠からずアメリカの再覇権を崩壊させる
佐伯啓思(京都大学人間・環境学研究科教授)

議論に勝つ常識
米国型市場原理VS.国家の対立を考えるための基礎知識


論 点 中国とどう向き合うべきか 2000年版

私の主張
二一世紀初頭――強固な中央集権に支えられた中国は終焉を迎える
中西輝政(京都大学総合人間学部教授)

議論に勝つ常識
建国五〇年、中国の将来を予測するための基礎知識


論 点 21世紀世界の桎梏とは何か 2000年版

私の主張
知恵の時代――アメリカ的正義に呑まれる前に、日本的美徳を強化せよ 
西部 邁(「発言者」主幹)

議論に勝つ常識
アメリカニズムの歴史とその影響を知るための基礎知識


論 点 アメリカ経済の好調は本物か 2000年版

私の主張
バブルさえ制御すれば新産業革命を実現したアメリカ経済は持続する
吉田和男(京都大学大学院経済学研究科教授)
大借金国アメリカ――ドルの幻想が崩れればただちに破局に直面する
水谷研治(東海総合研究所理事長・中京大学教授)

議論に勝つ常識
アメリカの好景気の現状と今後を探るための基礎知識


論 点 ユーロ誕生で円はどうなるか 2000年版

私の主張
ユーロ誕生はドル離れの好機――アジアをユーロと連動した通貨圏にせよ
吉川元忠(神奈川大学経済学部教授)

議論に勝つ常識
ユーロ誕生を機に円の国際化を考えるための基礎知識


論 点 国際通貨体制をどうすべきか 2000年版

私の主張
為替相場安定を主張せよ――いちばん得をするのは日本経済なのだから
行天豊雄(国際通貨研究所理事長、東京三菱銀行相談役)

議論に勝つ常識
為替安定策と目標相場圏論争を知るための基礎知識


論 点 食料自給率を高めるべきか 2000年版

私の主張
食料自給率向上策は資源の浪費につながり、日本農業を滅ぼす
本間正義(成蹊大学教授)
失われた地域自給の再構築こそ食料の国内自給への第一歩となる
山下惣一(農民連合九州共同代表、作家)

議論に勝つ常識
食料自給率の低下と今後の政策を考えるための基礎知識


論 点 アジア経済回復の道筋は 2000年版

私の主張
地域独自の市場性を無視したグローバル化はアジア経済を回復させない
原 洋之介(東京大学東洋文化研究所教授)
「グローバル・スタンダード」を採用しない限り、アジア金融危機は再燃する
嘉治佐保子(慶応義塾大学経済学部教授)

議論に勝つ常識
アジア経済の回復を検証し今後を見通すための基礎知識


論 点 中国経済は破綻するか 2000年版

私の主張
朱鎔基政権に不安なし。中国経済の破綻どころか元切り下げもない理由
矢吹 晋(横浜市立大学商学部教授)
国有企業の改革が失敗に終われば、中国経済は危機に陥る
渡辺利夫(東京工業大学教授)

議論に勝つ常識
中国経済の現状と今後の動向を探るための基礎知識


論 点 「ODA大国」は返上すべきか 2000年版

私の主張
人道のためではない――国益のためにこそODAが必要なのである
草野 厚(慶応義塾大学総合政策学部教授)
日本のODAは支配階級の蓄財に利用されるだけの無駄遣いの極致である
鷲見一夫(新潟大学法学部教授)

議論に勝つ常識
ODA増加の経緯と日本の役割を考えるための基礎知識


論 点 どうする? 21世紀の政治課題 2000年版

私の主張
今世紀の問題は今世紀中に解決すべき――「A級戦犯分祀」提案もその一つ
野中広務(衆議院議員・自民党幹事長代理)
九条だけではない。よりよき日本の創造のためにタブーなき改憲論議を
鳩山由紀夫(衆議院議員・民主党党首)
“官僚主権国家”を打ち壊し、いまこそ「国民主権国家」を
菅 直人(衆議院議員・民主党政調会長)
「政権のやり取り」ではなく、自民党政治の大本からの変革を
志位和夫(衆議院議員・共産党書記局長)
アメリカに否応なく自立を迫られた日本――次なる課題は憲法改正
田原総一朗(ノンフィクション作家)

議論に勝つ常識
'89〜'99 世界のなかの日本――「自立」への道のり


論 点 保守政治はどこを向いているか 2000年版

私の主張
自立を放棄し、米国の支配勢力に追随する道を選んだ小渕内閣を断罪す
栗本慎一郎(衆議院議員)

議論に勝つ常識
アメリカの戦略と対米追随の深層を探るための基礎知識


論 点 自公連立に理はあるか 2000年版

私の主張
公明党との連立は憲法違反であるばかりか議会制民主主義の自殺である
俵孝太郎(政治評論家)

議論に勝つ常識
自公連立の思惑とその将来を考えるための基礎知識


論 点 小選挙区制か中選挙区制か 2000年版

私の主張
現行の小選挙区制は金がかかるうえに民意を反映しない制度である
石川真澄(新潟国際情報大学教授)
小選挙区制はカネの異臭を消し、政治を活性化する最善の制度である
屋山太郎(政治評論家)

議論に勝つ常識
中選挙区制復活論の経緯と背景を知るための基礎知識


論 点 周辺事態法は違憲か合憲か 2000年版

私の主張
米軍支援は違憲――「専守防衛」さえ捨て、海外で武力行使をする国となる
水島朝穂(早稲田大学法学部教授)
米軍支援は集団的自衛権の範囲――その制限的行使は憲法上可能である
佐瀬昌盛(防衛大学校教授)

議論に勝つ常識
周辺事態法成立後の九条論議を考えるための基礎知識


論 点 日米安保体制をどう考えるか 2000年版

私の主張
日米安保の本質は「抑止」にあり――新ガイドラインはその実効性を高めた
岡本行夫(岡本アソシエイツ代表)
軍事的下請け体制の成立――新ガイドラインで露わになる戦略外交の不在
豊下楢彦(立命館大学教授)

議論に勝つ常識
周辺有事の際の日本の行動を知るための基礎知識


論 点 自衛隊の実力はどの程度か 2000年版

私の主張
自衛隊は優秀な戦闘集団だが、戦争の指揮を米国に一〇〇%依存している
兵頭二十八(評論家)

議論に勝つ常識
自衛隊は強いのか否か、その戦力を知るための基礎知識


論 点 TMD開発に参加すべきか 2000年版

私の主張
専守防衛に徹したTMD開発こそ、日本にとって最も現実的な選択である
志方俊之(帝京大学法学部教授・世界平和研究所研究顧問)
TMD参加は大浪費。日本の軍事力は弱まり、米国にとっては一石二鳥
田岡俊次(「AERA」スタッフライター、朝日新聞編集委員)

議論に勝つ常識
TMD導入と国産偵察衛星実現を考えるための基礎知識


論 点 北朝鮮にどう対応すべきか 2000年版

私の主張
北朝鮮という「革命国家」の存続を拒否する明確な政治的決断が必要である
長谷川慶太郎(経済評論家)
険悪な今こそ北朝鮮との対話を。日本も「包括アプローチ」を推進すべき
小此木政夫(慶応義塾大学法学部教授)

議論に勝つ常識
新米朝合意で変わる北朝鮮情勢を知るための基礎知識


論 点 金正日体制はいつまで続くか 2000年版

私の主張
金正日の“殺人政権”を倒すには北の人民の覚醒をうながすしかない
萩原 遼(フリージャーナリスト)

議論に勝つ常識
食糧危機は事実? 北朝鮮の実像を知るための基礎知識


論 点 愛国心をどう考えるか 2000年版

私の主張
「個人」を守ろうとすれば「公」を守らねばならない。それが愛国心の実相である
小林よしのり(漫画家)
良質のナショナリズムは太平洋戦争の目的を検証してはじめて継承し得る
保阪正康(作家)

議論に勝つ常識
「公」とは何か――『戦争論』論争を検証するための基礎知識


論 点 国旗・国歌法制化の意味は 2000年版

私の主張
日の丸・君が代を公式行事に使えない国民がいたのだから、法制化は当然
小林 節(慶応義塾大学法学部教授)
「日の丸」はともかく、「君が代」の法制化は精神的鎖国性の証明である
松本健一(麗澤大学国際経済学部教授)

議論に勝つ常識
日の丸・君が代法制化をめぐる争点を知るための基礎知識


論 点 21世紀の基幹産業は何か 2000年版

私の主張
実体経済と金融経済の乖離――新しいモノづくり経済を再構想せよ
寺島実郎(三井物産業務部総合情報室長)
製造業の発展はもはや限界――日本はサービス経済化を急ぐべし
池尾和人(慶応義塾大学経済学部教授)

議論に勝つ常識
製造業の現況と将来の基幹産業を探るための基礎知識


論 点 21世紀初頭の景気はどうか 2000年版

私の主張
景気は最悪期を脱した。リスク要因はあるが自律的回復が期待できる
小峰隆夫(経済企画庁調査局長)
景気が回復する要素なし。楽観的展望が過大投資を生み、経済を悪化させる
高橋乗宣(三菱総合研究所研究理事)

議論に勝つ常識
景気は本当に回復するか否かを判断するための基礎知識


論 点 消費はなぜ伸びないか 2000年版

私の主張
消費が伸びないのは日本人がまともな証拠。いまこそ豊かさを再認識せよ
飯田経夫(中部大学教授)

議論に勝つ常識
消費を喚起する政策の是非を考えるための基礎知識


論 点 いま財政再建か財政出動か 2000年版

私の主張
財政はすでに破綻している――巨大な財政赤字がこの国を滅ぼす
武村正義(衆議院議員、さきがけ代表)
いま景気支持策が第一。近視眼的な緊縮財政の強行こそ日本をだめにする
植草一秀(野村総合研究所上席エコノミスト)

議論に勝つ常識
いま財政赤字をどうすべきかを検討するための基礎知識


論 点 PFIは公共事業を変えるか 2000年版

私の主張
行革と規制緩和を伴わなければ、PFIは第三セクターの二の舞になる
宮脇 淳(北海道大学法学部教授)

議論に勝つ常識
日本版PFIプロジェクトの成否を探るための基礎知識


論 点 金融危機は終わったのか 2000年版

私の主張
金融危機は一応去ったが、これから本番――銀行の整理統合がこうして進む
斎藤精一郎(立教大学社会学部教授)

議論に勝つ常識
銀行の淘汰と不良債権処理の現況を知るための基礎知識


論 点 ペイオフは延期すべきか 2000年版

私の主張
ペイオフの実施延期は金融機関と預金者を甘やかし対外威信も傷つける
高木 仁(明治大学商学部教授)
邦銀の信用度が低いいまペイオフを実施するのは金融の自殺行為に等しい
リチャード・クー(野村総合研究所チーフエコノミスト)

議論に勝つ常識
ペイオフの目的と延期の是非を考えるための基礎知識


論 点 金融機関のモラルとは何か 2000年版

私の主張
バブルに踊り、銀行を破綻させた経営陣をパージせよ
佐高 信(ジャーナリスト)

議論に勝つ常識
金融機関経営者の責任の取り方を考えるための基礎知識


論 点 日本の税制をどうするべきか 2000年版

私の主張
私有財産を敵視するいまの税制はマルクス主義の残滓でしかない
渡部昇一(上智大学文学部教授)

議論に勝つ常識
「金持ち優遇税制」論争を考えるための基礎知識


論 点 減税は景気対策になったか 2000年版

私の主張
減税は消費を喚起しない。だが、サプライ・サイド対策には有効である
岩田規久男(学習院大学経済学部教授)

議論に勝つ常識
景気対策としての減税効果を検証するための基礎知識


論 点 大蔵省改革はこれでよいか 2000年版

私の主張
財政と金融の一体的運営は不可欠。肝心なのは柔軟で開かれた大蔵省改革
榊原英資(慶応義塾大学教授)

議論に勝つ常識
財政と金融の分離問題を理解するための基礎知識


論 点 省庁再編で行政は変わるか 2000年版

私の主張
省庁再編は明治以来の省庁割拠体制に訣別する第一歩と評価せよ
佐藤幸治(京都大学教授、中央省庁改革等推進本部顧問、司法制度改革審議会会長)
既得権を温存した省庁再編は中央集権体制を強化させるだけ
並河信乃(行革国民会議事務局長)

議論に勝つ常識
省庁再編の意義と改革の実効を探るための基礎知識


論 点 どちらが得? 地方と都市住民 2000年版

私の主張
田舎型自治体ほど優遇される歪んだ財政構造が地方の自立を阻害する
村野まさよし(コラムニスト)
都民よ、東京と地方の関係を損得で考えるのはもうやめましょう
浅野史郎(宮城県知事)

議論に勝つ常識
地方分権と地方の経済的自立を考えるための基礎知識


論 点 自治体破産は止められるか 2000年版

私の主張
大都市の破産に手を打たなければ日本が行き詰まるという危機を認識せよ
五十嵐敬喜(法政大学法学部教授、弁護士)
わが自治体の実験――財政再建団体に転落して可能になった必死の改革
水永康雄(福岡県田川郡赤池町町長)

議論に勝つ常識
地方自治体の財政破綻の現実を知るための基礎知識


論 点 自治体は米軍支援を拒めるか 2000年版

私の主張
自治体は住民の安全のために米軍支援を拒否する権限をもっている
森 英樹(名古屋大学大学院法学研究科教授)

議論に勝つ常識
ガイドライン下の自治体の権限を考えるための基礎知識


論 点 首都機能移転の問題点は 2000年版

私の主張
世界に誇る文化遺産・東京――首都機能移転は歴史への冒涜である
石原慎太郎(東京都知事、作家)

議論に勝つ常識
首都機能移転の必要性と効果を検討するための基礎知識


論 点 国際会計基準は何を変えるか 2000年版

私の主張
会計ビッグバンの衝撃。日本企業は甘えの経営からただちに脱却せよ
伊藤邦雄(一橋大学商学部教授・ケイエスピー新事業マネジメントスクール副学長)

議論に勝つ常識
国際会計基準導入で変わる経営を考えるための基礎知識


論 点 ベンチャーをどう育てるか 2000年版

私の主張
不況のいまこそ、自立心の旺盛な真の起業家を育てるべし
南部靖之(パソナ社長)

議論に勝つ常識
ベンチャー支援と経済活性化を考えるための基礎知識


論 点 リストラか雇用維持か 2000年版

私の主張
まず経営陣自ら賃下げを含むリストラを断行し、現場の雇用を守るべし
森永卓郎(三和総合研究所主席研究員)
失業率の上昇を恐れるな。たゆまぬ企業の組織改革が新たな雇用を創出する
グレン・S・フクシマ(アーサー・D・リトル(ジャパン)社長・在日米国商工会議所会頭)

議論に勝つ常識
失業率上昇の現状と対策を検討するための基礎知識


論 点 派遣法改正は何をもたらすか 2000年版

私の主張
派遣法改正で労働市場は活性化しようが、もう一歩踏み込んだ改革を
小嶌典明(大阪大学法学部教授)
派遣法改正で派遣労働者は企業にだけ都合のいい低賃金労働力と化す
脇田 滋(龍谷大学法学部教授)

議論に勝つ常識
派遣法改正が雇用に与える影響を考えるための基礎知識


論 点 自殺の増加は何が原因か 2000年版

私の主張
人間性を無視して能率を追求したあげくの悲劇が「過労自殺」である
鎌田 慧(ノンフィクション作家)

議論に勝つ常識
自殺者急増の実態とその背景を知るための基礎知識


論 点 定年を延長すべきか 2000年版

私の主張
高齢社会を考えれば、定年延長どころか定年退職制を廃止すべき
清家 篤(慶応義塾大学商学部教授)
定年の一律延長は労使に不利益――わが社は六〇歳の定年後に再雇用する
新井千玖摩(横河エルダー社長)

議論に勝つ常識
定年の現実と高齢者雇用の可能性を探るための基礎知識


論 点 少子化は本当に問題か 2000年版

私の主張
高齢社会の到来でむしろ日本はバランスのとれた資産大国に生まれ変わる
中村洋一(麗澤大学教授、日本経済研究センター主任研究員)

議論に勝つ常識
世界一の少子・高齢社会の行方を知るための基礎知識


論 点 家族介護をすすめるべきか 2000年版

私の主張
家族介護はお年寄りの願い――現金給付は家族とお年寄りの双方を救う
野中一二三(京都府園部町町長)
家族介護を奨励する現金給付は介護保険の理念に背く愚挙である
樋口恵子(東京家政大学教授)

議論に勝つ常識
ついに始動――介護保険の問題点を探るための基礎知識


論 点 年金改革はどうすればよいか 2000年版

私の主張
競馬をやらない奴は「確定拠出型年金」に手を出すな
森戸英幸(成蹊大学助教授)

議論に勝つ常識
確定拠出型年金導入と年金改革を考えるための基礎知識


論 点 高齢社会は持ち家か賃貸か 2000年版

私の主張
「持ち家」は戦後の神話――高齢社会の住宅は賃借のほうが合理的である
真野輝彦(東京三菱銀行参与、東銀リサーチインターナショナル参与)
老人をめぐるあらゆる困難を考えると、高齢社会はやっぱり持ち家
松原惇子(ノンフィクション作家)

議論に勝つ常識
買うか借りるか、高齢社会の住宅を考えるための基礎知識


論 点 がんは克服されるか 2000年版

私の主張
がんの原因が遺伝子異常と判明した今、がんはもはや「死の病」ではない
垣添忠生(国立がんセンター中央病院院長)

議論に勝つ常識
がん治療の現在と未来を知るための基礎知識


論 点 脳死移植を進めるべきか 2000年版

私の主張
何度でもいう――脳死を人の死とする理由はどこにもない
梅原 猛(国際日本文化研究センター顧問)
脳死臓器移植――いま医療として定着させることが肝心
北村惣一郎(国立循環器病センター副院長)
脳死移植、最初の四例が臓器移植法の問題点を明確にあぶり出した
中谷瑾子(慶応義塾大学名誉教授、弁護士)

議論に勝つ常識
脳死移植四例がどう行われたかを知るための基礎知識


論 点 脳死移植報道に問題はないか 2000年版

私の主張
ドナーの遺志を葬りかけたメディアの暴走――脳死移植報道に疑義あり
宮田速雄(高知新聞社会部長)
リアルタイム報道は危険だが移植医療のチェックには依然として有効だ
町野 朔(上智大学法学部教授)

議論に勝つ常識
移植報道のあり方と情報開示を考えるための基礎知識


論 点 医療裁判はこれでいいか 2000年版

私の主張
現在の医療裁判制度は患者に不利――ただちに救済センターを設置せよ
森 功(医真会八尾総合病院理事長)

議論に勝つ常識
医療過誤の実態と被害者救済を考えるための基礎知識


論 点 遺伝子組み換え食品論争とは 2000年版

私の主張
確たる農業観もなしに遺伝子組み換え食品の規制を叫ぶことの危険
米本昌平(三菱化学生命科学研究所社会生命科学研究室室長)

議論に勝つ常識
遺伝子組み換え食品の安全性を考えるための基礎知識


論 点 生命操作をどう考えるか 2000年版

私の主張
「生きるに値する命」を選んだ人の自己決定権は尊重されるべきである
星野一正(京都大学名誉教授、京都女子大学教授、宗教文化研究所国際バイオエシックス研究センターディレクター)

議論に勝つ常識
生殖コントロールの現状と是非を考えるための基礎知識


論 点 禁止か解禁か、臓器売買 2000年版

私の主張
いずれ解禁される臓器売買――いま問い直すべきは近代医療の思想である
佐藤純一(宮城大学看護学部教授)

議論に勝つ常識
日本でも開始、人体ビジネスの将来を知るための基礎知識


論 点 ダイオキシンは猛毒か 2000年版

私の主張
一〇年遅れている日本のダイオキシン対策――国民の意識向上が急務
長山淳哉(九州大学医療短期大学助教授)
恐怖を煽るダイオキシン報道が、環境問題の解決をむしろ遠ざける
日垣 隆(ジャーナリスト、作家)

議論に勝つ常識
ダイオキシン論争と有害度を確認するための基礎知識


論 点 原発政策はどうあるべきか 2000年版

私の主張
半恒久的エネルギーの現実的可能性としての核分裂原子力の重み
金川 昭(名古屋大学名誉教授、原子力安全委員会委員)
プルサーマルの強行は日本列島破滅の一里塚である
広瀬 隆(ノンフィクション作家)

議論に勝つ常識
原子力発電の安全性と将来を考えるための基礎知識


論 点 産廃施設の建設反対はエゴか 2000年版

私の主張
まず処分場を金ずくで農村に押しつける構造を白日の下にさらすべし
清水修二(福島大学経済学部教授)

議論に勝つ常識
産廃を巡る都市・地方の責任分担を考えるための基礎知識


論 点 どうすれば水質を守れるか 2000年版

私の主張
豊かな森がつくる豊饒の海――なぜ漁師が山に木を植えるのか
畠山重篤(牡蠣養殖業)

議論に勝つ常識
林業の現況と森林保全対策の実態を知るための基礎知識


論 点 トキの誕生は何を意味するか 2000年版

私の主張
大々的に報道された優優の誕生だが、野生復帰の道は険しい
小林照幸(ノンフィクション作家)

議論に勝つ常識
絶滅動物の現状と保護のあり方を考えるための基礎知識


論 点 少年法を変えるべきか 2000年版

私の主張
被害者と社会規範を守る――少年法改正は国民の要望である
河村建夫(衆議院議員・自民党法務部会少年法に関する小委員会委員長)
少年の厳罰化は被害者にも少年にも不幸な結果を生むだけである
川崎英明(東北大学法学部教授)

議論に勝つ常識
少年法改正案提出の経緯と背景を考えるための基礎知識


論 点 オウム対策はどうすべきか 2000年版

私の主張
「休眠」はオウムの奇策。法改正や新法より現行法で速やかに対処を
江川紹子(フリージャーナリスト)

議論に勝つ常識
サリン事件から教団休眠宣言までを知るための基礎知識


論 点 通信傍受法のどこが問題か 2000年版

私の主張
通信傍受法成立はジャーナリズムの死と国会議員の敗北を意味する
猪瀬直樹(作家)
通信傍受法は諸外国よりはるかに厳格な濫用防止システムをもっている
渥美東洋(中央大学総合政策学部長)

議論に勝つ常識
通信傍受法の効力と危険性を検証するための基礎知識


論 点 住民基本台帳法は危険か 2000年版

私の主張
住民基本台帳法は権力による国民監視の前奏曲である
斎藤貴男(フリージャーナリスト)

議論に勝つ常識
住民台帳法改正と個人情報保護を考えるための基礎知識


論 点 情報公開法をどう生かすか 2000年版

私の主張
われらかく戦えり――行政監視と参加のための情報公開法の使い方
庫山恆輔(宮城県地域自治研究所事務局長・仙台市民オンブズマン事務局長)
情報公開の盲点――請求者は行政にコスト増を強いている事実を認識せよ
野田一夫(宮城大学学長)

議論に勝つ常識
情報公開法成立の意義と問題点を考えるための基礎知識


論 点 セクハラの基準とは何か 2000年版

私の主張
セクハラを突きつめれば「色男以外は求愛禁止」ということになる
小谷野敦(文芸評論家)

議論に勝つ常識
セクハラの定義と雇用の平等を考えるための基礎知識


論 点 ピル解禁で性は乱れるか 2000年版

私の主張
性の紊乱論争の前にまず少女たちがピルを使える環境の整備を急げ
北沢杏子(アーニ出版共同代表)

議論に勝つ常識
ピル解禁までの経緯と社会的影響を知るための基礎知識


論 点 妻への暴力をどう考えるか 2000年版

私の主張
妻への暴力は犯罪である―― 一刻も早く救済システムと防止法を整備せよ
梶山寿子(フリージャーナリスト)

議論に勝つ常識
日米DVの実態とその防止策を考えるための基礎知識


論 点 子ども買春をどうするか 2000年版

私の主張
このままでは児童買春・ポルノ禁止法は援交撲滅と児童ポルノ摘発法だ
藤井誠二(ノンフィクションライター)

議論に勝つ常識
児童買春・ポルノ禁止法成立の経緯を知るための基礎知識


論 点 父親は育児に参加すべきか 2000年版

私の主張
覇気を失った日本人――いまほど育児に「父性」が必要とされる時代はない
鈴木光司(作家)

議論に勝つ常識
性別役割分業と父親の育児参加を考えるための基礎知識


論 点 学級崩壊の原因は何か 2000年版

私の主張
学級崩壊の原因は自由・個性化教育にあり。教育の強制力こそ見直せ
河上亮一(中学教師・教育評論家)
学級崩壊は自由保育のせいではない――問題は小学一年教育にあり
尾木直樹(教育評論家)

議論に勝つ常識
学級崩壊現象の実態とその論争点を知るための基礎知識


論 点 大学生の学力低下は防げるか 2000年版

私の主張
「落第」の復活こそ大学が本来の役割をとり戻す唯一の道
加藤秀俊(中部高等学術研究所所長、国際交流基金日本語国際センター所長)

議論に勝つ常識
大学生の学力低下の実情と原因を探るための基礎知識


論 点 大学に教養課程は必要か 2000年版

私の主張
「教養」など教えられて身につくものではない。教養課程の大いなる誤解
日高敏隆(滋賀県立大学学長)

議論に勝つ常識
「大学で教える教養とは何か」論争を知るための基礎知識


論 点 2000年問題の本質とは 2000年版

私の主張
専門家として断言しておく――2000年問題などたんなるこけ脅しだ
小田嶋隆(テクニカルライター、コラムニスト)

議論に勝つ常識
2000年問題の原因と対応を考えるための基礎知識


論 点 無料OS登場の意味とは 2000年版

私の主張
無料OS=Linuxの出現は「ナード」とビジネス界の関係を一変させる
梅田望夫(ミューズアソシエイツ社長)

議論に勝つ常識
OSをめぐる激しい競争の実情を知るための基礎知識


論 点 デジタル放送は視聴者本位か 2000年版

私の主張
デメリットを視聴者に隠して、誰のための放送デジタル化か
服部孝章(立教大学社会学部教授)

議論に勝つ常識
テレビ放送デジタル化の問題点を考えるための基礎知識


論 点 サマータイムを導入すべきか 2000年版

私の主張
省エネへの決意を示すサマータイム導入は先進国の責務である
中上英俊(住環境計画研究所所長、鹿児島大学客員教授)
官僚の面子をたてるためのサマータイム導入論など何度でも粉砕してやる
清水信次(ライフストア・ライフコーポレーション社長兼会長)

議論に勝つ常識
サマータイムの効用と問題点を考えるための基礎知識


論 点 BGMは騒音か 2000年版

私の主張
BGMの効果は実証済み――音楽を取り入れれば日常はもっと豊かになる
岩宮眞一郎(九州芸術工科大学芸術工学部教授)
聴きたくない人にまで「よい音」を強制するのは多数決の暴力でしかない
中島義道(電気通信大学教授)

議論に勝つ常識
BGMの歴史とその功罪を考えるための基礎知識


論 点 五輪招致に意義があるか 2000年版

私の主張
五輪開催で国際集客都市大阪が完成、それは世界貢献につながる
磯村隆文(大阪市長、オリンピック招致委員会会長)
幻想を捨て出直せ――オリンピック招致以前に考えるべきことがある
橋爪大三郎(東京工業大学教授)

議論に勝つ常識
五輪招致をめぐる「黒い噂」を検証するための基礎知識


論 点 Jリーグは企業のものか 2000年版

私の主張
市民チームの意地を見よ。わが「横浜FC」は企業の論理にけっして負けない
辻野臣保(脚本家・横浜フリエスポーツクラブ代表取締役)

議論に勝つ常識
Jリーグの理念と経営危機の現実を知るための基礎知識


論 点 プロ野球をどう活性化するか 2000年版

私の主張
メジャー流出の原因は日本球界の沈滞にあり。「一球団主導」を排すとき
森 祇晶(野球解説者)

議論に勝つ常識
国際舞台における日本野球の実力を探るための基礎知識






1999年版 全80論点 111論文

論 点 世界恐慌は起きるか 1999年版

私の主張
人類の歴史は、投機とその瓦解の繰り返しだった。だが、資本主義は知恵もつけた
ジョン・ケネス・ガルブレイス(経済学者・ハーバード大学名誉教授)
教訓が生んだ恐慌回避の「安定化装置」――いま、それを機能不全にする勢力が肥大した
内橋克人(経済評論家、作家)

議論に勝つ常識
世界恐慌はあるか――危機の本質を知るための基礎知識


論 点 世界経済の危機は何が原因か 1999年版

私の主張
わが国の経済を破壊し、国民生活をどん底に陥れたのは、「市場」という名の投機マネーであった
マハティール・ビン・モハマド(マレーシア首相)
露呈しつつあるグローバル資本主義の欠陥――いま日本は何をすべきか
榊原英資(大蔵省財務官)

議論に勝つ常識
投機マネーの暴力から経済を守る道を探るための基礎知識


論 点 ユーロは成功するか 1999年版

私の主張
域内の経済格差が広がり、通貨と国家を切り離す実験の矛盾が露呈する
佐伯啓思(京都大学大学院人間環境学研究科教授)

議論に勝つ常識
「ユーロ」誕生――通貨統合の未来を考えるための基礎知識


論 点 円の国際化は可能か 1999年版

私の主張
今こそドル支配から離れ、円を基軸とするアジア経済圏を構築すべきとき
吉川元忠(神奈川大学経済学部教授・経済評論家)

議論に勝つ常識
「アジア円通貨圏」への期待と、その可能性を探るための基礎知識


論 点 IMF方式は正しいか 1999年版

私の主張
IMF方式以外にアジアの金融危機を終息させる方法はない
斉藤国雄(IMFアジア太平洋地域事務所所長)

議論に勝つ常識
IMFの役割とその支援方式の是非を考えるための基礎知識


論 点 中国経済はどうなるのか 1999年版

私の主張
いま元を切り下げるよりレート維持のほうが中国経済にとってメリット大
朱 建栄(東洋学園大学人文学部教授)

議論に勝つ常識
朱鎔基首相率いる中国経済の行方を知るための基礎知識


論 点 日韓関係はいかにあるべきか 1999年版

私の主張
韓国よ、経済危機のいまこそ“抗日”イデオロギーを捨てるべき
百瀬 格(韓国トーメン会長・社長)

議論に勝つ常識
金大中大統領時代の日韓の新しい関係を考えるための基礎知識


論 点 日米中関係はどうあるべきか 1999年版

私の主張
日米中は「三国志」ではなく「三辺的」に考える関係をめざすべき
船橋洋一(朝日新聞編集委員)

議論に勝つ常識
「米中新時代」――日本はどう対応すべきかを探るための基礎知識


論 点 日本経済再生の処方箋は 1999年版

私の主張
所得税減税は効果なし――時限でよい。今こそ消費税をゼロにせよ
細川護熙(元総理大臣)

議論に勝つ常識
橋本内閣から小渕内閣へ――減税政策の効果を考えるための基礎知識


論 点 デフレ脱出に方策はあるか 1999年版

私の主張
デフレの悪循環から日本経済を脱出させるこの三点セット
高橋乗宣(三菱総合研究所研究理事)
さらなる円安と世界同時不況を強める「調整インフレ」策の限界
吉冨 勝(長銀総合研究所副理事長)

議論に勝つ常識
もはやデフレ・スパイラルなのか? 不況脱出策を考えるための基礎知識


論 点 日本のモノづくりの将来性は 1999年版

私の主張
危機は金融業界の話――世界に資本財を提供する日本の製造業は依然強い
唐津 一(東海大学開発技術研究所教授)
技能工の育成に真剣に取り組まなければ日本の製造業は衰退する
関 満博(一橋大学商学部教授)

議論に勝つ常識
日本の製造業の「本当の力」を検証するための基礎知識


論 点 財政改革が先か景気対策が先か 1999年版

私の主張
日本経済の危機を招いた真因は、過剰な財政危機意識にあり
山家悠紀夫(第一勧銀総合研究所専務理事)
景気悪化は覚悟の上――今こそ子孫のために財政改革を貫くべき時
水谷研治(東海総合研究所会長)

議論に勝つ常識
「財政より景気」路線が正しいかどうかを考えるための基礎知識


論 点 公共投資をどう実行すべきか 1999年版

私の主張
従来型公共投資は利権の温床――インフラ整備は民主導で行うべき理由
小島祥一(帝京大学経済学部教授)

議論に勝つ常識
公共事業のプラス面とマイナス面を検証するための基礎知識


論 点 減税はどうあるべきか 1999年版

私の主張
成熟社会は能力と努力で高所得を得ている人を讃える税制を望んでいる
竹中平蔵(慶応義塾大学総合政策学部教授)
“金持ち優遇税制”は結果的に米国の富裕層をさらに富ませるだけ
ビル・トッテン(アシスト社長)

議論に勝つ常識
公平な税制とは――税制改革の狙いを知るための基礎知識


論 点 金融再生政策に瑕疵はないか 1999年版

私の主張
日本の金融システム安定化のために、いま未曾有の大手術が必要である
斎藤精一郎(立教大学社会学部教授)
金融危機はすべて銀行の自己資本不足に帰結――資本投入は不可欠である
リチャード・クー(野村総合研究所主席研究員)

議論に勝つ常識
金融危機この一年――安定化への道を探るための基礎知識


論 点 金融危機の責任者は誰か 1999年版

私の主張
銀行経営者のモラル欠如――それは必ず第二の住専問題を引き起こす
中坊公平(弁護士・住宅金融債権管理機構社長)

議論に勝つ常識
住専以来の金融危機の責任の所在を探るための基礎知識


論 点 銀行の使命はいかにあるべきか 1999年版

私の主張
昭和恐慌の轍を踏まず。山口銀行は独立の気概を持ち、公共性に資する
田中耕三(山口銀行頭取)

議論に勝つ常識
銀行の使命と健全な経営とは何かを考えるための基礎知識


論 点 格付会社の格付は公正か 1999年版

私の主張
格付が金融不安を起こす恐れ――我々が格付会社の「逆格付」に踏切った訳
大場智満(国際金融情報センター理事長)

議論に勝つ常識
格付会社の役割と格付の妥当性を検証するための基礎知識


論 点 「市場の反応」は正しいか 1999年版

私の主張
「市場」は絶対無謬の「天の声」ではない――行きすぎた崇拝の危険
飯田経夫(中部大学教授、元国際日本文化研究センター教授)

議論に勝つ常識
政治すら左右する「市場」の力と、その限界を考えるための基礎知識


論 点 ビッグバンをどう生き抜くか 1999年版

私の主張
メリットは無限にある。資産を三つの通貨で持ち世界情勢を勉強せよ
大前研一(評論家、大前・アンド・アソシエーツ代表取締役)

議論に勝つ常識
ビッグバンの成果を検証し、資産運用を考えるための基礎知識


論 点 地価下落をどう考えるか 1999年版

私の主張
いま現金にはバブル期の二〇倍の価値がある――不動産投資の絶好機到来
青木雄二(漫画家)

議論に勝つ常識
地価下落の現況とその対策を検討するための基礎知識


論 点 アメリカとどう向き合うか 1999年版

私の主張
占領下の沖縄と米国本土――ふたつのアメリカを見て私は目覚めた
野中広務(衆議院議員・内閣官房長官)
グローバル・スタンダードに反発するより、日本はいま米国に学ぶべき
菅 直人(衆議院議員、民主党代表)
アメリカと非同盟型の関係を結び、従属から真の独立へ脱皮する時
志位和夫(衆議院議員・共産党書記局長)

議論に勝つ常識
日本とアメリカとの適正な距離を模索するための基礎知識


論 点 派閥力学はまだ生きているか 1999年版

私の主張
自民党の衰退は政治全体の荒廃――いま問われる派閥領袖の資質と人格
岩見隆夫(毎日新聞東京本社編集部顧問・政治評論家)

議論に勝つ常識
流動する自民党派閥政治の今後を探るための基礎知識


論 点 ミサイル危機の本質は何か 1999年版

私の主張
米国、北朝鮮、イラク――国際政治の切札となったミサイルの「実射」
麻生 幾(作家)

議論に勝つ常識
ミサイルか衛星か――北朝鮮をめぐる安全保障を考えるための基礎知識


論 点 アジアの核不拡散は可能か 1999年版

私の主張
核兵器廃絶の提案は全て無視された――わが国が核実験を強行した理由
シッダールタ・シン(インド特命全権大使)
今後の問題は核使用の封じ込め――国際的な核懲罰体制を築くしかない
佐瀬昌盛(防衛大学校教授)

議論に勝つ常識
印・パの核実験を通してNPT体制の陥穽を考えるための基礎知識


論 点 新ガイドラインに問題はないか 1999年版

私の主張
いまや憲法解釈の変更なくして、新ガイドラインの実施などあり得ない
小林 節(慶応義塾大学法学部教授)
周辺事態法案が安保統帥権を確立し、憲法と民主主義を逸脱する危険
前田哲男(東京国際大学教授、ジャーナリスト)

議論に勝つ常識
周辺事態法で「有事」に生じる問題を考えるための基礎知識


論 点 官僚不祥事をどう防ぐか 1999年版

私の主張
公務員倫理法など無用。給料・年金の飛躍的増俸こそ不祥事撲滅の決め手
渡部昇一(上智大学文学部教授)
官僚の姿は国民の縮図――問われるべきは日本人の価値観である
テリー伊藤(テレビディレクター・ロコモーション社長)

議論に勝つ常識
相次ぐ官僚不祥事の実態と公務員倫理法の行方を探るための基礎知識


論 点 省庁再編で行政は変わるか 1999年版

私の主張
官僚主導から脱却するには内閣府の創設と内閣機能の強化が前提である
石原信雄(日本広報協会会長・元内閣官房副長官)

議論に勝つ常識
官僚主導は解消するか――省庁再編の行方を知るための基礎知識


論 点 地方の財政破綻を救えるか 1999年版

私の主張
いまだからこそ可能――地方分権を進め、財政危機を救う三つの条件
島田晴雄(慶応議塾大学経済学部教授)
地方交付税の「財政錯覚」がある限り自治体のコスト意識は育たない
村野まさよし(コラムニスト)

議論に勝つ常識
地方自治体の財政破綻の現状を知り、地方分権を考えるための基礎知識


論 点 郵便番号七桁化は正しいか 1999年版

私の主張
合理化のつけを利用者に転嫁した七桁番号――わが武蔵野市は使用せず
土屋正忠(武蔵野市長)

議論に勝つ常識
郵便番号七桁化のいきさつと、その正当性を検証するための基礎知識


論 点 新時代の企業はどうあるべきか 1999年版

私の主張
リーダーシップ・スピード・情報の共有化こそ変化に対応する要諦
鈴木敏文(セブン−イレブン・ジャパン会長、イトーヨーカ堂社長)

議論に勝つ常識
「強い企業」とコーポレート・ガバナンスの関係を考えるための基礎知識


論 点 労働基準法改正は正しいか 1999年版

私の主張
裁量労働制は自律的働き方の推進――労働時間増加の批判は当たらない
荒川 春(日本経営者団体連盟常務理事)
労働者の保護を欠く裁量労働制の導入は逆に労働時間を増やすことになる
鷲尾悦也(連合会長)

議論に勝つ常識
労働法制の改正で働き方はどう変わるかを検証するための基礎知識


論 点 外資系で働くということ 1999年版

私の主張
売上高より利益率を至上命題とする米企業が日本になじまない理由
脇山 俊(元埼玉大学教授・元経済企画庁審議官)
“Make money”上司は厳かに命じた――米国証券会社での一〇年
末永 徹(元トレーダー)

議論に勝つ常識
外資系参入の現状と日本企業の変貌を知るための基礎知識


論 点 大失業時代はやってくるか 1999年版

私の主張
不況と規制緩和で失業率の上昇は必至――従来の雇用システムを活用せよ
野村正實(東北大学大学院経済学研究科教授)
「失業率二桁時代」の喧伝は規制緩和の雇用創出効果を無視した俗論だ
八代尚宏(上智大学国際関係研究所教授)

議論に勝つ常識
失業率過去最悪の実情を知り、対策を考えるための基礎知識


論 点 ローン破綻者をどうするか 1999年版

私の主張
金の貸し借りは純然たる経済行為――見栄を捨てれば踏み倒すことは可能
宮崎 学(作家)

議論に勝つ常識
住宅ローンの落とし穴と自己破産の現実を知るための基礎知識


論 点 温暖化対策に決め手はあるか 1999年版

私の主張
CO2排出量の削減は、低燃費車等を普及させる税制改正で達成できる
佐和隆光(京都大学経済研究所教授・所長)

議論に勝つ常識
CO2削減率決定――温暖化防止策の内容と課題を知るための基礎知識


論 点 家電リサイクル法の是非は 1999年版

私の主張
メーカーが責任、使用者が費用をもつ家電リサイクル法は公平な法である
永田勝也(早稲田大学理工学部教授・廃家電総合リサイクルプラント運営委員長)
家電リサイクル法はメーカーの責任を消費者に転嫁した悪法である
村田正人(弁護士・日本弁護士連合会廃棄物問題部会長)

議論に勝つ常識
家電リサイクル法と資源再利用の今後を考えるための基礎知識


論 点 産廃問題は解決できるか 1999年版

私の主張
施設処理・施設主義からの脱却――産廃問題解決のための四つの処方箋
田口正己(立正大学社会福祉学部教授)

議論に勝つ常識
産業廃棄物の減量化とダイオキシン汚染の実状を知るための基礎知識


論 点 環境ホルモンは本当に危険か 1999年版

私の主張
環境ホルモン悪玉説はまだ仮説だが、化学物質の放出は極力減らすべき
井口泰泉(横浜市立大学理学部教授)

議論に勝つ常識
環境ホルモンの影響と化学物質汚染の実態を知るための基礎知識


論 点 日本の宇宙開発の未来は有望か 1999年版

私の主張
宇宙開発は公共投資に価する新産業――輸出を視野に開発を促進すべき
中野不二男(ノンフィクション作家)

議論に勝つ常識
宇宙開発の現在と未来を考えるための基礎知識


論 点 マイクロソフト独占は問題か 1999年版

私の主張
米国司法省の独占禁止法訴追は正しい――長期的には消費者にもメリット
富田倫生(ジャーナリスト)

議論に勝つ常識
マイクロソフトの市場独占の是非を考えるための基礎知識


論 点 ネット・トラブルをどう防ぐか 1999年版

私の主張
ネット被害防止には規制ではなく消費者の洞察力の強化こそが必要となる
牧野二郎(弁護士)

議論に勝つ常識
電子マネー時代の「サイバー犯罪」と防衛策を考えるための基礎知識


論 点 日本語=漢字に未来はあるか 1999年版

私の主張
ユニコードに異議あり――コンピュータの都合で漢字を制限するな
坂村 健(東京大学教授・電脳建築家)
電脳時代でも漢字は滅びない――「ユニコード・ファシズム論」の誤解
松岡榮志(東京学芸大学教育学部教授)

議論に勝つ常識
デジタル時代に漢字の多様性を生かす方法を探るための基礎知識


論 点 パソコンは生産性を上げたか 1999年版

私の主張
パソコンは仕事を効率化したが、ビジネスを猿仕事に変えてしまった
小田嶋隆(テクニカルライター、コラムニスト)

議論に勝つ常識
パソコンが本当に仕事に役立つのかどうかを検証するための基礎知識


論 点 教育でキレる子どもを防げるか 1999年版

私の主張
いま教育がなすべきは子どもに権利と義務のあり方を教えること
町村信孝(外務政務次官・前文部大臣)
少年たちを追いつめるな――いま必要なのは自立と自己責任の涵養である
鎌田 慧(ノンフィクション作家)

議論に勝つ常識
子どもたちはなぜキレるのかを考えるための基礎知識


論 点 学級崩壊をどう食い止めるか 1999年版

私の主張
学級崩壊は日本崩壊の前兆――早急に「学校ビッグバン」を断行すべし
森 薫(東久留米市立東中学校教諭)

議論に勝つ常識
学級崩壊の実情を知り、その解決策を探るための基礎知識


論 点 東大神話は崩壊したか 1999年版

私の主張
一生を偏差値に頼って生きる日本人に東大神話の払拭などできはしない
米本和広(ルポライター)

議論に勝つ常識
東大生は「湯呑み」か――大学生の質の低下を考えるための基礎知識


論 点 日本の「知」はアメリカに勝てるか 1999年版

私の主張
世界で日本が知的優位を築くには、国際競争力のある大学システムが必要
白石 隆(京都大学東南アジア研究センター教授)

議論に勝つ常識
「留学」を通して日本の「知的国際化」の現状を知るための基礎知識


論 点 君が代・日の丸教育は必要か 1999年版

私の主張
国歌と国旗への敬意は国際人として最低限の友好表現のマナーである
曽野綾子(作家・日本財団会長)
「君が代・日の丸」への畏敬・敬愛の強制は、イデオロギー強制である
林 量俶(埼玉大学教育学部教授)

議論に勝つ常識
日の丸・君が代教育の現状と日本人の意識を考えるための基礎知識


論 点 現代史をどうとらえるか 1999年版

私の主張
都平和祈念館に物申す。子どもたちに自虐史観を押しつけるべからず
藤岡信勝(東京大学大学院教育学研究科教授)
平和祈念館を巡って――加害の歴史に目を向けることがなぜ「自虐」なのか
饗庭孝典(杏林大学社会科学部教授)

議論に勝つ常識
都平和祈念館問題を通して歴史の見方を問い直すための基礎知識


論 点 邪馬台国論争は決着がついたか 1999年版

私の主張
卑弥呼の鏡は九州北部の後漢式鏡であって、三角縁神獣鏡ではない
奥野正男(宮崎公立大学人文学部教授・筑紫古代文化研究所代表)
三角縁神獣鏡が魏の鏡でなくとも邪馬台国は大和である
白石太一郎(国立歴史民俗博物館副館長)

議論に勝つ常識
三〇〇年にわたる邪馬台国論争の行方を検証するための基礎知識


論 点 テレビは世論を誘導しているか 1999年版

私の主張
主体性なきメディアと世論の共振――ファシズムはこの構造から生まれる
宮崎哲弥(アルターブレイン副代表・評論家)

議論に勝つ常識
メディアと政治のあるべき姿を考えるための基礎知識


論 点 調査報道に問題はないか 1999年版

私の主張
三浦被告「無罪」は当然。だが「私人の犯罪」報道を否定してはならない
田原総一朗(ノンフィクション作家)

議論に勝つ常識
「ロス疑惑」報道と下された判決を考えるための基礎知識


論 点 Vチップを導入すべきか 1999年版

私の主張
番組選びは親の責任――Vチップはかえって「劣悪」番組を増やす
服部孝章(立教大学社会学部教授・民放連放送番組調査会委員)

議論に勝つ常識
少年犯罪はテレビのせい? Vチップの是非を考えるための基礎知識


論 点 少子化は防げるか 1999年版

私の主張
専業主婦優先制度があるかぎり、働きたい女性は子どもが産めない
国広陽子(武蔵大学社会学部助教授)

議論に勝つ常識
産めない? 産みたくない?――少子化の原因を探るための基礎知識


論 点 介護保険は役に立つか 1999年版

私の主張
「保険あってサービスなし」――介護保険導入で始まった介護地獄
舛添要一(国際政治学者・桝添政治経済研究所所長)

議論に勝つ常識
介護保険の具体的な内容と費用を検証するための基礎知識


論 点 在宅死は可能か 1999年版

私の主張
家族と社会が開かれない限り、理想の「在宅死」は夢である
樋口恵子(評論家、東京家政大学文学部教授)

議論に勝つ常識
自宅か病院か――人生の最期の迎え方を考えるための基礎知識


論 点 年金改革はどうあるべきか 1999年版

私の主張
従来の賦課方式を廃し、若年層の不満をなくす積立方式の確立が急務
八田達夫(大阪大学社会経済研究所所長)
掛金を強制徴収方式に転換しない限り、公的年金は早晩破綻する
村上 清(年金評論家)

議論に勝つ常識
九九年、公的年金改革はどうあるべきかを考えるための基礎知識


論 点 高齢社会は暗いか 1999年版

私の主張
「拡張」の時代が終わり、二一世紀には「老人力」の反乱が起る
赤瀬川原平(作家・グラフィックデザイナー)

議論に勝つ常識
「老い」をプラスに考える社会のあり方を模索するための基礎知識


論 点 脳死移植はなぜ進まないか 1999年版

私の主張
移植医の訴追を避けるためにある現行法では提供者の善意は引き出せない
加賀乙彦(作家)
臓器提供の意思表示が充分できない体制こそが問題である
白倉良太(大阪大学バイオメディカル研究教育センター教授)

議論に勝つ常識
臓器移植法一年目を検証し、ドナー確保を模索するための基礎知識


論 点 医療改革をどう進めるべきか 1999年版

私の主張
医療保険改革には供給・需要両面からの構造的アプローチが必要である
川渕孝一(日本福祉大学経済学部教授)
財政優先の医療改革をやめよ――国民平等の理念に基づく対案あり
糸氏英吉(糸氏外科医院院長・日本医師会副会長)

議論に勝つ常識
医療保険改革の問題点を知り、正しいあり方を探るための基礎知識


論 点 カルテ開示を法制化すべきか 1999年版

私の主張
医師がカルテを開示し、患者と情報を共有することが医療の欠陥を正す
森 功(医療法人医真会理事長)
カルテが主治医の覚え書きを含む現状では、開示の法制化は早すぎる
開原成允(国立大蔵病院院長)

議論に勝つ常識
患者にとってカルテ開示の法制化は必要か否かを考えるための基礎知識


論 点 患者は治療法を選べるか 1999年版

私の主張
主治医以外の意見を聞くセカンド・オピニオンが治療の選択肢を増やす
平岡 諦(大阪府立成人病センター第5内科部長・大阪大学医学部教授)

議論に勝つ常識
セカンド・オピニオンの意義と今後の医療を考えるための基礎知識


論 点 遺伝子診断を推進すべきか 1999年版

私の主張
解決すべき問題点は多いが、遺伝子診断は早期発見・治療に欠かせない
中村祐輔(東京大学医科学研究所教授・同大付属ヒトゲノム解析センター長)

議論に勝つ常識
遺伝子診断・治療の可能性と問題点を探るための基礎知識


論 点 非配偶者間体外受精はよいのか 1999年版

私の主張
非配偶者間体外受精は時代の必然――学会が許さなくても私は続ける
根津八紘(諏訪マタニティークリニック院長)
根津医師の行動は理解に苦しむが、生命倫理を軽視する学会にも問題あり
星野一正(京都大学名誉教授、京都女子大学宗教・文化研究所教授、国際バイオエシックス研究センターディレクター)

議論に勝つ常識
体外受精問題を通して生殖医療のあるべき姿を探るための基礎知識


論 点 検察は横暴に過ぎるか 1999年版

私の主張
権力批判の表現としての検察ファッショが行き着く先は訴訟社会である
西部 邁(「発言者」主幹)
「検察ファッショ」という非難は腐敗した政治家と官僚の悪宣伝である
魚住 昭(ノンフィクションライター)

議論に勝つ常識
巨悪VS.検察――「検察ファッショ」論の背景を知るための基礎知識


論 点 少年法は改正すべきか 1999年版

私の主張
少年法の現状とのズレは五〇年前の認識にこだわる法曹界の非常識にあり
猪瀬直樹(作家)
アメリカにならって少年犯罪に厳罰で臨むのは愚かである
斉藤豊治(甲南大学法学部教授)

議論に勝つ常識
保護か厳罰か――少年法改正論のポイントを知るための基礎知識


論 点 情報公開法は役に立つか 1999年版

私の主張
地方自治体の住民訴訟の現場から見れば、情報公開法は抜け穴だらけ
後藤雄一(世田谷行革110番代表)

議論に勝つ常識
情報公開法始動――国民が法を活用するための基礎知識


論 点 犯罪被害者をどう救済するか 1999年版

私の主張
犯罪被害者の支援はまず捜査担当官が被害者に寄り添うことから始まる
板谷利加子(神奈川県警性犯罪捜査係長)

議論に勝つ常識
犯罪被害者対策の現状と、どうあるべきかを考えるための基礎知識


論 点 カウンセラーは信頼できるか 1999年版

私の主張
カウンセラーへの批判は「だれかが救ってくれる」という期待の裏返し
香山リカ(精神科医)

議論に勝つ常識
金属バット殺人事件を通してカウンセラー問題を考えるための基礎知識


論 点 生きがい商法に問題はないか 1999年版

私の主張
「成功者」を掲げるカルト主義――アムウェイ・ビジネス、これだけの社会悪
斎藤貴男(ジャーナリスト)

議論に勝つ常識
マルチまがい商法はなぜ消えないか――その実態を知るための基礎知識


論 点 世界滅亡の予言はあたるか 1999年版

私の主張
一九九九年七の月、“降りてくる恐怖の大王”の正体とは
五島 勉(作家)
「ノストラダムス」に二五年間も翻弄されてきた日本人の愚かさを笑う
山本 弘(と学会会長・SF作家)

議論に勝つ常識
ノストラダムス・ブームの実態とその深層を探るための基礎知識


論 点 日本サッカーは世界に通じるか 1999年版

私の主張
「自由なプレー」を目指した指導者の養成と選手の育成こそ世界につながる
岡田武史(前サッカー日本代表監督)

議論に勝つ常識
二〇〇二年W杯に向け、日本サッカーの将来を考えるための基礎知識


論 点 サッカーくじのどこが問題か 1999年版

私の主張
サッカーくじはスポーツ振興のための貴い「寄付」である
江本孟紀(参議院議員、日本プロ野球OBクラブ事務局長)
僕も驚く暴利のテラ銭。若者よ、こんな“サッカー博奕”はやりなさんな
安部譲二(作家)

議論に勝つ常識
サッカーくじの仕組みとその問題点を知るための基礎知識


論 点 援助交際は個人の自由か 1999年版

私の主張
社会が家庭にシステムの転換を迫っている――援助交際はその象徴である
井田真木子(ノンフィクション作家)

議論に勝つ常識
援助交際はなぜ悪いのか――大人が諭すべき言葉を探すための基礎知識


論 点 タバコは追放すべきか 1999年版

私の主張
禁酒法の愚行に学び、「分煙」で平和共存をはかろうではないか
秦 郁彦(日本大学法学部教授)
楽天的で自己中心的な愛煙家の皆様にせめてものお願いです
阿川佐和子(エッセイスト)

議論に勝つ常識
喫煙は文化か――タバコ論争の行方を見通すための基礎知識


論 点 Jポップは変わるか 1999年版

私の主張
「ないと寂しい」程度のJポップ――変革のカギは「筒美京平」以前にあり
近田春夫(ミュージシャン・音楽評論家)

議論に勝つ常識
「Jポップ」とは何者か――その過去と未来を知るための基礎知識


論 点 バイアグラ騒動とは何だったのか 1999年版

私の主張
「インポもまた楽しからずや」の老境を狂わせた罪つくりな薬バイアグラ
団 鬼六(作家)

議論に勝つ常識
第二の性革命か? バイアグラ登場の影響を知るための基礎知識


論 点 毒物混入カレー事件の本質は 1999年版

私の主張
毒物混入事件の多発――それは現代社会の記号を逆さに読んだ犯罪である
赤塚行雄(中部大学人文学部教授・学部長)

議論に勝つ常識
毒物混入事件を通して日本社会の病理を考えるための基礎知識






1998年版 全75論点 113論文

論 点 21世紀を支配する原理とは何か 1998年版

私の主張
資本主義と民主主義の根本的矛盾が激化し、両者は他のシステムにとって代わられる
レスター・サロー(マサチューセッツ工科大学教授)
資本主義の発展が真の民主主義を実現する――このシステムこそ世界秩序の最終形態である
フランシス・フクヤマ(ジョージ・メイソン大学教授)
情報化とグローバル化がもたらす資本主義の行き着く先
佐伯啓思(京都大学総合人間学部教授)

議論に勝つ常識
毒物混入事件を通して日本社会の病理を考えるための基礎知識


論 点 いま自共対決の時代か 1998年版

私の主張
民主連合政権は夢にあらず。我らが総自民党化の荒涼たる風景に挑む理由
志位和夫(衆議院議員・共産党書記局長)
反行革、反規制緩和の共産党が目指すのは究極の官僚国家である
加藤紘一(衆議院議員、自民党幹事長)

議論に勝つ常識
共産党躍進――自共対決の可能性を探るための基礎知識


論 点 国のかたちはどうあるべきか 1998年版

私の主張
いまこそ戦後五〇年の経験に基づき教育・憲法の創造的再検討をすべき
中曽根康弘(衆議院議員、元総理大臣)
官僚主導国家から市民主役の社会への転換――それは永久改革である
菅 直人(衆議院議員、民主党代表)

議論に勝つ常識
「保保連合」の顛末と対立軸なき政治の行方を知るための基礎知識


論 点 政治家の資質は低下したか 1998年版

私の主張
情緒的反応でリーダーを選んだ結末を、日本人はもう一度思い起こすべき
田勢康弘(日本経済新聞編集局長付編集委員・論説副主幹)

議論に勝つ常識
政治家の責任とリーダーシップを考えるための基礎知識


論 点 憲法を改正すべきか 1998年版

私の主張
現憲法を貫く人権思想=多数派主義とアメリカニズムこそ誤謬の根源
西部 邁(「発言者」主幹)
現憲法に改正すべき点があっても、いま改正する必然性はどこにもない
古関彰一(獨協大学法学部教授)

議論に勝つ常識
憲法改正の新しい動きと根本問題を知るための基礎知識


論 点 日本周辺有事とは何か 1998年版

私の主張
新ガイドラインは安保実質改定を意図した「日米ウォー・マニュアル」だ
前田哲男(東京国際大学教授、ジャーナリスト)
集団的自衛権の行使を認めないのは法的にも政治的にも誤りである
北岡伸一(東京大学法学部教授)

議論に勝つ常識
日米新ガイドラインと集団的自衛権を考えるための基礎知識


論 点 沖縄は独立できるか 1998年版

私の主張
軍事面が強調されるが沖縄の地勢的優位は経済面にあり――独立は可能
上原康助(衆議院議員・元国土庁長官)
沖縄の独立は国益のみならず沖縄住民の安全・繁栄・福祉を著しく損なう
宝珠山 昇(元防衛施設庁長官)

議論に勝つ常識
沖縄独立論の背景とその系譜を知るための基礎知識


論 点 基地の応分負担は可能か 1998年版

私の主張
ヤマトの人々は沖縄に同情はするが基地を引き取る気などありはしない
池澤夏樹(作家)

議論に勝つ常識
特措法を検証し、沖縄経済の自立を探るための基礎知識


論 点 米中接近にどう対応すべきか 1998年版

私の主張
米中接近にビクつくなかれ――米中完全和解まで日本は静観するのが得策
田久保忠衛(杏林大学社会科学部教授・学部長)

議論に勝つ常識
日米中トライアングルの構造を理解するための基礎知識


論 点 中国経済は脅威か 1998年版

私の主張
中国の経済成長は今後一〇〜二〇年は続く――脅威論より協力が第一
矢吹 晋(横浜市立大学商学部教授)
中国経済大国論は幻想である――実態にそぐわない愚かな神話から脱せよ
渡辺利夫(東京工業大学工学部教授)

議論に勝つ常識
中国経済の現況を知り、今後の日本の対応を考えるための基礎知識


論 点 東アジア通貨危機の原因とは 1998年版

私の主張
東アジア通貨危機は安易にグローバリズムを受け入れた結果の象徴である
原 洋之介(東京大学東洋文化研究所教授)

議論に勝つ常識
東アジア通貨危機の背景とその行方を展望するための基礎知識


論 点 北朝鮮を援助すべきか 1998年版

私の主張
他国に人道支援を求める前に、北朝鮮はまず自国民に対し人道政策をとれ
萩原 遼(ジャーナリスト)

議論に勝つ常識
北朝鮮の食糧危機と日本人妻里帰り問題を考えるための基礎知識


論 点 尖閣諸島はどこの領土か 1998年版

私の主張
私が尖閣諸島に上陸した理由――この島こそ日本国家覚醒の橋頭堡である
西村眞悟(衆議院議員・弁護士)
尖閣諸島の領有権争いは棚上げしてこそ日中両国の国益に合致する
朱 建栄(東洋学園大学人文学部教授)

議論に勝つ常識
尖閣諸島をめぐる領有権問題の現状と今後を探るための基礎知識


論 点 歴史をどう教えるか 1998年版

私の主張
「自虐史観」と「反・自虐史観」の双方に見られる視野狭窄を糺す
林 健太郎(東京大学名誉教授・元参議院議員)

議論に勝つ常識
「自虐史観」論争と歴史教科書問題を考えるための基礎知識


論 点 ペルー事件の教訓とは何か 1998年版

私の主張
呪文的「平和的解決」ではペルー事件の醜態は何度でも繰り返される
首藤信彦(東海大学政治経済学部教授、国際紛争予防研究機構事務局長)

議論に勝つ常識
ペルー日本大使公邸占拠事件の経緯と教訓を知るための基礎知識


論 点 在外企業の危機管理の要諦とは 1998年版

私の主張
「危機意識」をもち続けることこそ在外企業が危機を回避する最大の戦略
牛場靖彦(危機管理コンサルタント)

議論に勝つ常識
ペルー事件に学び、今後の企業の危機管理を考えるための基礎知識


論 点 ビッグバンは何をもたらすか 1998年版

私の主張
企業淘汰は必然――それでもビッグバンは断行しなければならない
榊原英資(大蔵省財務官)
一〇年遅れたビッグバン――金融機関は淘汰され財投システムも崩壊する
大前研一(評論家)
大蔵省主導によるビッグバン政策の大いなる落とし穴
水野隆徳(エコノミスト)

議論に勝つ常識
日本版ビッグバンの目的とその衝撃度を理解するための基礎知識


論 点 格付機関は信頼できるか 1998年版

私の主張
格付けは心理的影響が大――邦銀自らの経営指標の改善こそが肝要
行天豊雄(国際通貨研究所理事長、東京三菱銀行相談役)

議論に勝つ常識
格付機関の信頼度と日本の金融機関の信用度を知るための基礎知識


論 点 橋本行革の意図は何か 1998年版

私の主張
「小さな政府」の名のもと公共事業が温存され教育・福祉予算が削られる
立山 学(評論家、ジャーナリスト)

議論に勝つ常識
橋本行革の評価と省庁再編の今後を知るための基礎知識


論 点 外庁化で行革は進むか 1998年版

私の主張
行革=エージェンシー導入は公務員の数を減らす見せかけに過ぎない
曽根泰教(慶応義塾大学大学院政策メディア研究科教授)

議論に勝つ常識
エージェンシーが行革の切り札になるか否かを検討するための基礎知識


論 点 特殊法人は解体すべきか 1998年版

私の主張
見えない番外地=特殊法人は財政を喰い荒らす寄生虫である
猪瀬直樹(作家)
特殊法人改革は必要だが、社会的役割を無視した解体は無謀である
早川和男(長崎総合科学大学教授、神戸大学名誉教授)

議論に勝つ常識
特殊法人の現状と改革のあり方を考えるための基礎知識


論 点 郵政事業を民営化すべきか 1998年版

私の主張
まず隗より始めよ――郵政三事業の完全民営化を断行すべき理由
小泉純一郎(衆議院議員・厚生大臣)
郵貯民営化論は利用者の立場を無視した暴論である
紺谷典子(日本証券経済研究所主任研究員)

議論に勝つ常識
郵政三事業の歴史と事業見直しを考えるための基礎知識


論 点 官僚の不祥事は何が原因か 1998年版

私の主張
よき官僚とは全体への奉仕者――官民対立の構図で官僚を語るなかれ
尾崎 護(国民金融公庫総裁、元大蔵事務次官)
「たかり」の温床=天下りを防ぐには官僚の人事制度の改革しか手がない
屋山太郎(政治評論家)

議論に勝つ常識
官僚不祥事の実態と官僚批判の当否を考えるための基礎知識


論 点 景気は本当に回復しているか 1998年版

私の主張
五重苦に悩む九八年の日本経済――かつてない窮状に陥る恐れあり
高橋乗宣(三菱総合研究所研究理事)
景気悲観論に惑わされるな――技術力がある限り日本経済は沈没しない
唐津 一(東海大学開発技術研究所教授)

議論に勝つ常識
自律回復か、ジリ貧か――景気の実態と先行きを知るための基礎知識


論 点 日本ははたして豊かなのか 1998年版

私の主張
「豊かさ」の意味を忘れた日本人よ、消費至上主義から脱却せよ
飯田経夫(国際日本文化研究センター教授)

議論に勝つ常識
「豊かさ」の意味を問い直し、日本の今後を考えるための基礎知識


論 点 地価は下げ止まったか 1998年版

私の主張
不良資産の公的処理を敢行しない限り土地取引は活性化しない
長谷川徳之輔(明海大学不動産学部教授)

議論に勝つ常識
地価の動向と土地流動化対策を理解するための基礎知識


論 点 いま財政再建は焦眉の急か 1998年版

私の主張
二〇〇三年へ向け、財政構造改革を成功させるための原則を再確認すべし
本間正明(大阪大学経済学部教授)
財政再建論者に告ぐ! 超低金利のいまこそ財政支出を発動すべき理由
リチャード・クー(野村総合研究所主席研究員)

議論に勝つ常識
財政危機の実態と財政再建の行方を知るための基礎知識


論 点 公共投資は削減すべきか 1998年版

私の主張
公共投資の一律削減方式は本当に必要な投資まで先送りにしてしまう
山家悠紀夫(第一勧銀総合研究所専務理事)

議論に勝つ常識
公共投資は削減すべきか否かを判断するための基礎知識


論 点 消費税は何パーセントが妥当か 1998年版

私の主張
消費税を二〇パーセントまで上げなければもはや日本は沈没する
水谷研治(東海総合研究所社長)

議論に勝つ常識
消費税アップの影響とさらなる引き上げの可能性を探るための基礎知識


論 点 規制はどこまで緩和すべきか 1998年版

私の主張
いま、さらなる規制緩和を断行しなければ日本経済の明日はない
鶴田俊正(専修大学経済学部教授)
市場原理を絶賛する規制緩和論の正体は消費者エゴの哲学である
佐藤 光(大阪市立大学経済学部教授)

議論に勝つ常識
規制緩和の進捗状況と将来の社会の姿を考えるための基礎知識


論 点 持株会社解禁は何を意味するか 1998年版

私の主張
持株会社解禁は支配力のある巨大な金融グループを誕生させうる
下谷政弘(京都大学大学院経済学研究科教授)

議論に勝つ常識
持株会社解禁――その利点と危険性を検討するための基礎知識


論 点 中央と地方のあるべきかたちは 1998年版

私の主張
増税なき福祉国家の実現には「新・州府制」の導入しか手はない
斎藤精一郎(立教大学社会学部教授)

議論に勝つ常識
地方分権の進展具合と市町村合併の現状を知るための基礎知識


論 点 地方は自立できるか 1998年版

私の主張
交付税で太る地方、絞り取られる東京――この驚くべき落差の事実
村野まさよし(コラムニスト)

議論に勝つ常識
豪華ホールが続々――補助金漬けの地方の実態を知るための基礎知識


論 点 諫早湾堤防は開放すべきか 1998年版

私の主張
諫早湾堤防閉鎖は干潟の生物を絶滅させるばかりか防災にも役立たない
山下弘文(日本湿地ネットワーク代表)
諫早湾堤防開放は防災に対する地元事情無視の空論である
橋村松太郎(長崎県森山町町長)

議論に勝つ常識
諫早湾干拓論争を検証し、人間と自然の共生を探るための基礎知識


論 点 新食糧法は「コメ」を解決したか 1998年版

私の主張
東和町の「自主減反」提言は新食糧法施行後も続く強制減反への抵抗である
小原秀夫(岩手県東和町町長)

議論に勝つ常識
減反策は正しいか――日本の農業と食糧自給を考えるための基礎知識


論 点 林業は再生できるか 1998年版

私の主張
国有林の再生には森林行政の地方分権と森林活性化特別事業の実施がカギ
熊崎 実(筑波大学農林学系教授)

議論に勝つ常識
荒廃する森林の再生と国有林野事業の再建を考えるための基礎知識


論 点 未来の国土をどう築くべきか 1998年版

私の主張
いまこそ生活文化の基盤「庭園の島――日本」の夢を実現すべきである
川勝平太(早稲田大学政治経済学部教授)

議論に勝つ常識
新しい日本の国土のあり方を構想するための基礎知識


論 点 原発政策をいかに見直すか 1998年版

私の主張
実現不可能な核燃料サイクル開発を即刻停止し、他の方策を探すべき理由
辻 良夫(元近畿大学理工学部教授)
動燃事故とエネルギーの将来を比較する議論の大いなる危険
西澤潤一(前東北大学総長)

議論に勝つ常識
事故から高速増殖炉見直しに至る経緯と今後を考えるための基礎知識


論 点 産廃処理に決め手はあるか 1998年版

私の主張
企業が最終責任を負わない限り産廃問題は永遠に解決しない
津川 敬(環境問題フリーライター)

議論に勝つ常識
産業廃棄物問題の危機的状況を把握し、対策を探るための基礎知識


論 点 有料化でごみは減るか 1998年版

私の主張
ごみ収集の有料制は確実にリサイクル社会を定着させつつある
寄本勝美(早稲田大学政治経済学部教授)

議論に勝つ常識
ごみの有料制とリサイクルの関係を知るための基礎知識


論 点 携帯電話の電磁波は危険か 1998年版

私の主張
増える悪影響を示す研究――日本人は携帯電話の電磁波に無防備すぎる
荻野晃也(京都大学工学部原子核工学科助手)
携帯電話の人体有害説の根拠は不十分――冷静に研究の進展を見守るべき
多氣昌生(東京都立大学大学院工学研究科助教授)

議論に勝つ常識
電磁波有害説の背景と携帯電話の安全性を検証するための基礎知識


論 点 臓器移植法は人の死を変えたか 1998年版

私の主張
臓器移植法は移植患者に新たな道を開き、医療の国際化に一歩近づいた
中山太郎(衆議院議員・元外務大臣)
臓器移植法は人の死の固有性を剥奪し、身体の際限なき利用を肯定した
小松美彦(玉川大学文学部助教授)

議論に勝つ常識
臓器移植法成立の経緯を検証し、死とは何かを考えるための基礎知識


論 点 がんとどう向き合うべきか 1998年版

私の主張
手術、抗がん剤は有効――早期発見・治療で多くのがんは克服できる
斎藤 建(自治医科大学病理学教室教授)
抗がん剤投与と手術過剰の弊害――この証拠を医師はなぜ糊塗するのか
近藤 誠(慶応義塾大学医学部放射線科講師)

議論に勝つ常識
がん治療の問題点を知り、最善の治療法を選択するための基礎知識


論 点 がんは告知すべきか 1998年版

私の主張
がんを告知しなければ、患者は最期の生き方を選択する権利を失う
種村健二朗(国立がんセンター中央病院婦人科医長)
一〇〇パーセントがん告知の愚行――個々のケースにより判断すべし
大井 玄(東京大学名誉教授)

議論に勝つ常識
がん告知の是非と患者の権利、自己決定権を理解するための基礎知識


論 点 医療保険をいかに改革すべきか 1998年版

私の主張
医療費抑制にならない改革より公的医療費の総枠の拡大を考えるべき理由
二木 立(日本福祉大学社会福祉学部教授)

議論に勝つ常識
医療保険改革の内容と国民負担率を検討するための基礎知識


論 点 医療過誤は防げるか 1998年版

私の主張
医師側の怠慢追及が第一だが患者側が賢くならねば医療過誤は減らせない
島田康弘(名古屋大学医学部教授)

議論に勝つ常識
医師のミスによる医療過誤の実態と被害対策を考えるための基礎知識


論 点 クローン技術の許容範囲は 1998年版

私の主張
人間クローンの危険――家族や親子の概念は変質し、自己の存在意義を失う
鷲田清一(大阪大学文学部教授)
たとえクローン人間が作られても法と倫理基準に照らして不正ではない
加藤尚武(京都大学文学部教授)

議論に勝つ常識
クローン人間出現の可能性とその問題点を知るための基礎知識


論 点 二一世紀のリーディング産業は 1998年版

私の主張
光通信網の普及率が二割になれば一気にマルチメディア社会に突入する
福嶋康博(エニックス社長)

議論に勝つ常識
マルチメディアの現状と未来を展望するための基礎知識


論 点 インターネットは社会を変えるか 1998年版

私の主張
インターネットは経済活動の国境をなくし、規制緩和を不可避にする
野口悠紀雄(東京大学先端科学技術研究センター教授)
インターネットは人間の個性的な思考力を凍結させ、かつ孤立させる
吉田 司(ノンフィクション作家)

議論に勝つ常識
インターネットの現状を概観し、今後の展開を知るための基礎知識


論 点 表現の自由と人権の境界線とは 1998年版

私の主張
少年容疑者の写真掲載は私的制裁――ペンをとる者のすべきことではない
鎌田 慧(ノンフィクション作家)
雑誌が法を侵すとき――私たちが一四歳少年の写真掲載に踏み切った理由
田島一昌(新潮社「FOCUS」編集長)

議論に勝つ常識
少年容疑者の写真公表と犯罪報道を考えるための基礎知識


論 点 ジャーナリズムの倫理とは何か 1998年版

私の主張
ペルー事件のテレビ記者突入取材はジャーナリストとして当然の行為
田原総一朗(ノンフィクション作家)

議論に勝つ常識
ペルー事件公邸内取材の是非を考えるための基礎知識


論 点 出版物再販制は廃止すべきか 1998年版

私の主張
再販制廃止は日本文化を衰退させる――著作物を経済の視点で語るなかれ
清水英夫(弁護士、青山学院大学名誉教授)

議論に勝つ常識
市場万能主義者による論議のすりかえを検証。著作物再販に関する基礎知識


論 点 いじめをなくす方法はあるか 1998年版

私の主張
学校の「構造的な逃げ」がいじめを悪化させ、子どもを自殺に追い込む
芹沢俊介(評論家)

議論に勝つ常識
いじめをめぐる子ども・親・学校のあり方を考えるための基礎知識


論 点 登校拒否をどう考えるか 1998年版

私の主張
不登校は子どもの自己防衛――「学校復帰」への期待が子どもを追いつめる
奥地圭子(東京シューレ主宰)

議論に勝つ常識
登校拒否急増――その現状と対策を探るための基礎知識


論 点 飛び入学を認めるべきか 1998年版

私の主張
飛び入学の導入によって受験でつぶされがちな才能を伸ばすことができる
丸山工作(千葉大学学長)
教育のアメリカ化を憂う――飛び入学は子どもの全人的な発達を阻害する
藤原正彦(お茶の水女子大学理学部教授、作家)

議論に勝つ常識
「飛び入学」をはじめとする教育改革の実情を知るための基礎知識


論 点 「お受験」は役に立つか 1998年版

私の主張
「お受験」は子どもを「よい子」の鋳型にはめ込み、可能性の芽をつむ
汐見稔幸(東京大学教育学部助教授)
小学校受験は悪くない――「お受験狂騒曲」は母親の誤解から生まれる
大堀秀夫(伸芽会教育研究所代表)

議論に勝つ常識
ゼロ歳から塾通い――過熱する小学校受験の実態を知るための基礎知識


論 点 日本型企業組織は解体したか 1998年版

私の主張
中堅社員の反乱は日本型経営の危機の証明である
奥村 宏(中央大学商学部教授)

議論に勝つ常識
日本的経営が将来にわたって有効かどうかを検証するための基礎知識


論 点 企業と総会屋の癒着は断てるか 1998年版

私の主張
野村・一勧不祥事の本質――チェック機構を骨抜きにする構造こそが問題
内橋克人(経済評論家、作家)

議論に勝つ常識
企業の不祥事とコーポレート・ガバナンスを考えるための基礎知識


論 点 就職協定廃止で何が変わるか 1998年版

私の主張
就職協定廃止は学生のブランド依存を減らし、機会均等をもたらす
清家 篤(慶応義塾大学商学部教授)
就職協定廃止は学生の就職のための「大学滞在」が二年になっただけのこと
加藤秀俊(中部高等学術研究所所長)

議論に勝つ常識
就職協定廃止が学生と企業に及ぼした影響を検証するための基礎知識


論 点 雇用の男女平等は達成されたか 1998年版

私の主張
今なぜ男女雇用機会均等か――女性が安心して働ける社会の構築に向けて
松原亘子(労働事務次官)
女性が男性と平等に働くためには労働法制における男女共通規則が必要
福島瑞穂(弁護士)

議論に勝つ常識
男女雇用機会均等法改正とその問題点を考えるための基礎知識


論 点 少子化は食い止められるか 1998年版

私の主張
専業主婦を貶め、女性の家庭離れを励ます政策こそが少子化を進行させる
渡部昇一(上智大学文学部教授)
税制や社会保険制度を変え、主婦の就労を促せば少子化は阻止できる
島田晴雄(慶応議塾大学経済学部教授)

議論に勝つ常識
少子化の現状を知り、その対策を考えるための基礎知識


論 点 公的介護保険導入は正しいか 1998年版

私の主張
介護を社会化する介護保険法は高齢期の自立を支援し女性の人権を守る
沖藤典子(ノンフィクション作家・評論家)
介護に基準を設ける公的介護保険法は福祉を歪め老人の人権を損なう
鈴木恂子(社会福祉士、特別養護老人ホーム信愛泉苑施設長)

議論に勝つ常識
公的介護保険の仕組みと問題点を整理するための基礎知識


論 点 年金の危機をどう打開するか 1998年版

私の主張
公的年金は積立方式に転換し、可能な限り民営化を促すべきである
藤田伍一(一橋大学社会学部教授)
掛金建て制度に切りかえ、給付をスリム化すれば年金危機は回避できる
高山憲之(一橋大学経済研究所教授)

議論に勝つ常識
六五歳受給も無理――年金改革の概要と民営化論を知るための基礎知識


論 点 父親の役割とは何か 1998年版

私の主張
健全な権威をもった「父性」の復権なしに家庭の再生はありえない
林 道義(東京女子大学文理学部教授)
社会全体の家族観が変化したいま、父親の権威の復活など無理だ
妙木浩之(佐賀医科大学助教授)

議論に勝つ常識
「こわい」父か「優しい」父か――父親の役割を考えるための基礎知識


論 点 保育環境は改善されるか 1998年版

私の主張
児童福祉法改正は安くて良質の保育所をむしろ高嶺の花にする
二宮厚美(神戸大学発達科学部教授)

議論に勝つ常識
児童福祉法改正と保育所問題を理解するための基礎知識


論 点 少年法は改正すべきか 1998年版

私の主張
酒鬼薔薇事件は管理教育のせいではない――少年法を改正すべき根拠
小田 晋(国際医療福祉大学教授、筑波大学名誉教授)
少年法を改正することで凶悪犯罪を防止しようとするのは間違い
津田玄児(弁護士)

議論に勝つ常識
神戸の児童殺傷事件を機に少年法の改正を考えるための基礎知識


論 点 オウム裁判はいつ決着するのか 1998年版

私の主張
オウム裁判遅延は弁護団の作戦――長期化は被告人の有利になるだけ
藤永幸治(弁護士)
裁判に一定の速さは必要だが、オウム事件が解明されなければ意味がない
江川紹子(ジャーナリスト)

議論に勝つ常識
オウム真理教裁判の経過と今後の成り行きを知るための基礎知識


論 点 情報公開法はどうあるべきか 1998年版

私の主張
「例外」の適用を最小限にとどめなければ情報公開法は骨抜きにされる
松井茂記(大阪大学法学部教授)

議論に勝つ常識
情報公開法の行方と自治体の情報公開の現状を知るための基礎知識


論 点 プライバシーは守られているか 1998年版

私の主張
プライバシー侵害事件多発――民間部門個人情報の保護を急げ
堀部政男(中央大学法学部教授)

議論に勝つ常識
個人情報ビジネスの実態とプライバシー保護を考えるための基礎知識


論 点 ゲームは子どもに有害か 1998年版

私の主張
下火になった猟奇事件のゲーム原因論――ゲーム擁護論者は勝ったのか
香山リカ(精神科医)

議論に勝つ常識
ゲーム有害論の当否を検証するための基礎知識


論 点 オカルトブームの何が問題か 1998年版

私の主張
オカルトと日本的会社主義が合体した「カルト資本主義」に潜む危険
斎藤貴男(ジャーナリスト)
「こころ」の探究こそ現代文明の混迷を打破する突破口である
中村雅彦(愛媛大学教育学部助教授)

議論に勝つ常識
オカルトブームの背景と問題点を探るための基礎知識


論 点 援助交際はなくせるか 1998年版

私の主張
ご都合主義の倫理を説くより「売春社会を生き抜く知恵」の伝達こそ有効
宮台真司(東京都立大学助教授)
「叱る」というありふれた想像力をこの国が欠いていることこそ問題である
大塚英志(評論家)

議論に勝つ常識
援助交際の実態を知り、対策を考えるための基礎知識


論 点 『失楽園』ブームを考える 1998年版

私の主張
『失楽園』批判を批判する――社会倫理で論じたら男女小説は存在しえない
渡辺淳一(作家、元札幌医科大学整形外科講師)

議論に勝つ常識
女性たちの反乱? 『失楽園』ブームの背景を考察するための基礎知識


論 点 ダイアナの死が遺した教訓とは 1998年版

私の主張
芸能やイデオロギーから距離を置いて王室制度を正面から位置づけるとき
水谷三公(東京都立大学法学部教授)

議論に勝つ常識
ダイアナの悲劇が物語る王室・皇室の存在意義を考えるための基礎知識


論 点 日本プロ野球は開かれているか 1998年版

私の主張
日本のプロ野球を閉鎖的にしている元凶は協約より運用側の意識にあり
団 野村(スポーツエージェント)

議論に勝つ常識
伊良部投手はわがままか――球界の閉鎖性を検討するための基礎知識






1997年版 全89論点 112論文

論 点 政治の流れはどう変わるか 1997年版

私の主張
漂流する政治――処理を誤れば日本は累卵の危うきに陥る
中曽根康弘(衆議院議員、元総理大臣)
今政党に必要なのは「百年目の大転換」という時代認識である
鳩山由紀夫(衆議院議員、民主党代表)

議論に勝つ常識
混迷する政治の行方と、あるべきリーダー像を考えるための基礎知識


論 点 保守二大政党制か多党制か 1997年版

私の主張
保守二大政党制の幻想――もはや日本政治に対立軸など作り得ない
岩見隆夫(毎日新聞東京本社編集局顧問)

議論に勝つ常識
二大政党制は可能なのか――日本の政党制を考えるための基礎知識


論 点 住民投票をいかに判断すべきか 1997年版

私の主張
住民投票という盲動――欲望が支配する直接民主制が多数派の専制を生む
西部 邁(著述家、「発言者」主幹)

議論に勝つ常識
住民投票と直接民主主義の功罪を考えるための基礎知識


論 点 小選挙区制に欠陥はないか 1997年版

私の主張
小選挙区制は日本政治をいっそう腐敗させる「希代の悪法」である
國弘正雄(東京国際大学教授、元参議院議員)

議論に勝つ常識
小選挙区制実現までの経緯と見直し論を検証するための基礎知識


論 点 参議院は必要か 1997年版

私の主張
参議院無用論を排す――チェック機能を回復するための改革こそが必要
石川 好(評論家)

議論に勝つ常識
「参院無用論」と二院制の存在意義を検証するための基礎知識


論 点 日米安保再定義は正しいか 1997年版

私の主張
二一世紀の世界情勢を見据えた日米安保の姿とは「日米協商」にあり
中西輝政(京都大学総合人間学部教授)
憲法第九条の精神に真っ向から挑戦する安保「再定義」を黙視するな
浅井基文(明治学院大学国際学部教授)

議論に勝つ常識
日米安保の変遷を知り、再定義の意味を考えるための基礎知識


論 点 集団的自衛権は行使できるか 1997年版

私の主張
「憲法上、集団的自衛権をも保有し、かつ行使できる」との解釈を確立せよ
佐瀬昌盛(防衛大学校社会科学教室教授)
集団的自衛権容認の矛盾――安全保障の基本は「人間の安全保障」にある
江橋 崇(法政大学法学部教授)

議論に勝つ常識
集団的自衛権と「日米防衛協力のための指針」に関する基礎知識


論 点 沖縄に米軍基地は必要か 1997年版

私の主張
沖縄への基地集中には合理的理由がある――政府は理解を得る努力を
志方俊之(帝京大学教授、元陸上自衛隊北部方面総監)
沖縄の米海兵隊は無用。ハワイへ移駐を要求し、移転費を出すのが最良
田岡俊次(「AERA」スタッフライター、朝日新聞編集委員)

議論に勝つ常識
沖縄の米軍基地の現状と縮小問題を考えるための基礎知識


論 点 沖縄県民の主張とは何か 1997年版

私の主張
沖縄の人々は基地問題について「理」と「人権」を第一義に行動した
又吉栄喜(作家)

議論に勝つ常識
沖縄の基地被害の実態と自立経済への道を探るための基礎知識


論 点 アジアの時代をどう考えるか 1997年版

私の主張
アジア的混沌を生き延びる知恵――自己のアイデンティティを確立せよ
野田宣雄(京都大学法学部教授)
アジアを普遍主義で律する危険――多様な地域・文明の共存しか道はない
原 洋之介(東京大学東洋文化研究所教授)

議論に勝つ常識
アジアと米国に挟まれた日本の進むべき道を探るための基礎知識


論 点 香港返還で中国は変わるか 1997年版

私の主張
香港返還後、中国はむしろ経済成長より一党独裁体制を最優先させる
長谷川慶太郎(経済評論家)

議論に勝つ常識
香港返還をめぐる内幕と中国脅威論の虚実を検証するための基礎知識


論 点 対中台関係の正しいあり方は 1997年版

私の主張
日本が“台湾音痴症候群”から脱却すべきときがきた
金 美齢(JET日本語学校校長)
当事者に任せるべき――台湾問題に日米が口を出してはならない理由
朱 建栄(東洋学園大学教授)

議論に勝つ常識
中台関係を見極め、日本の対応策を探るための基礎知識


論 点 北朝鮮にどう対応すべきか 1997年版

私の主張
北朝鮮「軟着陸」論の甘さ――日朝交渉は金正日体制崩壊後にすべし
佐藤勝巳(現代コリア研究所所長)
取材・情報分析を徹底すれば、北朝鮮「崩壊」「有事」はないとわかるはず
重村智計(毎日新聞論説委員)

議論に勝つ常識
緊迫する北朝鮮の内実と日本の対応を探るための基礎知識


論 点 従軍慰安婦への補償は適切か 1997年版

私の主張
元日本軍「慰安婦」に対する補償は日本国家が行わなければ意味がない
戸塚悦朗(弁護士、日弁連海外調査特別委員)

議論に勝つ常識
従軍慰安婦への「償い」方をめぐる論議に関する基礎知識


論 点 日本は領土を主張すべきか 1997年版

私の主張
領土問題は日米同盟を最大の武器に個別的対応で臨むことが肝要
岡崎久彦(博報堂、千代田化工特別顧問)

議論に勝つ常識
竹島、尖閣諸島、北方領土の領有権問題を考えるための基礎知識


論 点 歴史認識は共有できるか 1997年版

私の主張
日中、日韓二国間の歴史認識の共有などありえない
西尾幹二(電気通信大学教授、評論家)

議論に勝つ常識
国家間の歴史認識の違いを克服する道を探るための基礎知識


論 点 天皇は男系男子に限るべきか 1997年版

私の主張
天皇家の“家系断絶”“女帝復活”問題は日本人の家族問題の象徴である
猪瀬直樹(作家)

議論に勝つ常識
女帝復活は可能か――皇位継承問題に関する基礎知識


論 点 円安は歓迎すべきか否か 1997年版

私の主張
行き過ぎた円安は国が活力を失った証拠――相場の安定化が急務
行天豊雄(国際通貨研究所理事長、東京三菱銀行相談役)

議論に勝つ常識
円相場の動きと円安ドル高の影響を考えるための基礎知識


論 点 日米経済摩擦の原因は何か 1997年版

私の主張
半導体協定の一〇年をこじらせた犯人は日本の識者とマスコミ
唐津 一(東海大学開発技術研究所教授、評論家)

議論に勝つ常識
日米半導体交渉の経緯と今後を知るための基礎知識


論 点 景気は本当に回復するのか 1997年版

私の主張
景気回復論に疑義あり――九七年度は日本経済の正念場になる
高橋乗宣(三菱総合研究所研究理事)

議論に勝つ常識
景気回復は本当なのかどうかを検証するための基礎知識


論 点 景気低迷で失業者は増えるか 1997年版

私の主張
「完全失業率」のまやかしが日本の失業の深刻さを隠蔽している
鎌田 慧(ノンフィクション作家)

議論に勝つ常識
高失業時代――雇用動向を見極めるための基礎知識


論 点 規制緩和を推進すべきか 1997年版

私の主張
規制緩和を急がなければ日本経済のハード・ランディングは避けられない
竹中平蔵(慶応義塾大学総合政策学部教授)
文化のあり方を考えない市場万能主義は人類に幸福をもたらさない
佐伯啓思(京都大学総合人間学部教授)

議論に勝つ常識
あるべき社会の姿をめぐる規制緩和論争を整理するための基礎知識


論 点 持ち株会社は解禁すべきか 1997年版

私の主張
系列支配監視体制なき持ち株会社解禁はいずれ国際的な不信を招く
伊従 寛(中央大学法学部教授)

議論に勝つ常識
財閥の復活を招くか――持ち株会社解禁を考えるための基礎知識


論 点 地価はこのままでよいか 1997年版

私の主張
地価操作を考えるより多くの人が土地を利用できる状態にするのが先決
日下公人(ソフト化経済センター理事長)

議論に勝つ常識
「土地神話」の崩壊と適正地価を考えるための基礎知識


論 点 財政赤字は減らせるか 1997年版

私の主張
いまや“右肩下がり”の覚悟を決めて日本が借金地獄からはい上がるとき
水谷研治(東海総合研究所社長)

議論に勝つ常識
日本は滅ぶか――財政赤字の実態を知るための基礎知識


論 点 公共投資は景気を刺激するか 1997年版

私の主張
いまは財政再建より景気の維持が急務である――決め手は経済構造改革
鈴木淑夫(前野村総合研究所理事長)
景気回復優先の公共投資政策が日本を再起不能にする理由
本間正明(大阪大学経済学部教授)

議論に勝つ常識
公共投資は財政再建の足を引っ張るか否かを考えるための基礎知識


論 点 消費税は何パーセントが妥当か 1997年版

私の主張
所得税なし――消費税中心の究極の税制を確立せよ
竹内靖雄(成蹊大学経済学部教授)

議論に勝つ常識
消費税五%をめぐる攻防と税制改革を考えるための基礎知識


論 点 住専処理は正しいか 1997年版

私の主張
原則を踏みにじった住専処理が金融システムの崩壊を招く
吉冨 勝(長銀総合研究所副理事長)

議論に勝つ常識
住専処理問題の経緯と公的資金投入の是非を考えるための基礎知識


論 点 住専問題の責任は誰にあるか 1997年版

私の主張
税金で救済された以上、農林系金融機関は社会的制裁を受けるべきである
馬淵紀壽(慶応義塾大学総合政策学部教授)

議論に勝つ常識
農協、銀行、大蔵省――住専問題の責任の所在を知るための基礎知識


論 点 農協をどう改革すべきか 1997年版

私の主張
農協は金融と農業を分離し、金融部門を地域金融機関として再編すべし
佐伯尚美(日本農業研究所研究員、東京大学名誉教授)

議論に勝つ常識
住専問題で浮上した農協改革を考えるための基礎知識


論 点 官僚制は絶対悪か 1997年版

私の主張
「量的行政改革」より「質的改革」を――薬害エイズ解明はその一例である
菅 直人(衆議院議員、厚生大臣、民主党代表)
分析なき官僚バッシングが日本の社会システム=強さの基盤を崩壊させる
榊原英資(大蔵省国際金融局長)

議論に勝つ常識
日本型官僚制度の実態と官僚批判を理解するための基礎知識


論 点 大蔵省は分割すべきか 1997年版

私の主張
大蔵省から金融部門を切り離し、新たな金融行政組織を創設すべし
蝋山昌一(大阪大学大学院国際公共政策研究科教授)
大蔵省が金融と財政を束ねてこそ、整合性のある政策が迅速に行える
徳田博美(元野村総合研究所顧問)

議論に勝つ常識
大蔵省の権力集中と財政・金融分離問題を考えるための基礎知識


論 点 日銀法は改正すべきか 1997年版

私の主張
日銀法改正私案――独立性を高め、かつ独善性を監視する方策とは
斎藤精一郎(立教大学社会学部教授)

議論に勝つ常識
五五年ぶりの日銀法改正と日銀の独立性を考えるための基礎知識


論 点 官僚の質は低下しているか 1997年版

私の主張
官僚の思い上がりを防ぐには国家公務員1種試験の廃止しかない
谷沢永一(評論家、関西大学名誉教授)

議論に勝つ常識
官僚制度の弊害を生む採用制度の改善を考えるための基礎知識


論 点 政府審議会は公正か 1997年版

私の主張
審議会を省益擁護の隠れ蓑としないために――三つの改革案
鈴村興太郎(一橋大学経済研究所教授)

議論に勝つ常識
政策決定方式としての審議会のあり方を考えるための基礎知識


論 点 地方分権に陥穽はないか 1997年版

私の主張
強力・賢明な中央政府の舵取りなき「生活者のための地方分権論」の虚妄
佐藤 光(大阪市立大学経済学部教授)

議論に勝つ常識
地方分権論の根拠を再検証するための基礎知識


論 点 機関委任事務は廃止すべきか 1997年版

私の主張
変わらぬ省庁の集権意識――機関委任事務廃止なくして地方分権はない
成田頼明(日本エネルギー法研究所所長)

議論に勝つ常識
機関委任事務廃止は可能か、廃止後どうするかを考えるための基礎知識


論 点 地方分権のための財源確保は 1997年版

私の主張
基幹税を国と二分し、課税自主権を回復すれば地方は自立できる
神野直彦(東京大学経済学部教授)

議論に勝つ常識
地方分権のカナメ――財源問題を考えるための基礎知識


論 点 国籍条項を廃止すべきか 1997年版

私の主張
川崎市の国籍条項撤廃は住民の付託を受ける自治体として当然の結論
高橋 清(川崎市長)

議論に勝つ常識
地方自治体の国籍条項撤廃の現状と今後を考えるための基礎知識


論 点 首都移転は必要か 1997年版

私の主張
首都移転は東京が抱える問題を一気に解決する唯一の切り札である
八幡和郎(通産省大臣官房情報管理課長)
安易な首都機能移転は日本を衰退させる――東京をより洗練された首都に
粕谷一希(「東京人」編集長)

議論に勝つ常識
首都機能移転は日本にとって正しい選択か否かを考えるための基礎知識


論 点 臨海副都心開発は見直すべきか 1997年版

私の主張
オフィス中心の開発から都民が望む「臨海副都心」に変えることは可能
大西 隆(東京大学工学部教授)

議論に勝つ常識
見直しが進む臨海副都心計画を検証するための基礎知識


論 点 阪神大震災復興は進んでいるか 1997年版

私の主張
阪神大震災は終わっていない――住宅復興に凝縮されたこの国の未来の形
三木康弘(神戸新聞取締役論説顧問)

議論に勝つ常識
阪神大震災後の住宅復興の現状を知るための基礎知識


論 点 大衆ジャーナリズムの功罪とは 1997年版

私の主張
ワイドショーは鬼っ子ではない――テレビが開いた可能性を狭めるな
天野祐吉(コラムニスト)
マスコミが大衆の欲望に迎合するとき、ジャーナリズムは自殺する
井尻千男(日本経済新聞社編集局文化部編集委員)

議論に勝つ常識
ワイドショー的な報道が何をもたらすかを検証するための基礎知識


論 点 テレビ報道にウソはないか 1997年版

私の主張
TBS事件の“犯人”はテレビ局に蔓延する官僚的体質である
田原総一朗(ノンフィクション作家)

議論に勝つ常識
TBS事件の原因と事後処理の問題点を探るための基礎知識


論 点 オウム報道に問題はないか 1997年版

私の主張
マスコミは「客観報道」に名を借りてオウム事件の「事実追究」を怠った
江川紹子(ジャーナリスト)

議論に勝つ常識
オウム事件で試されたマスコミの「使命」を考えるための基礎知識


論 点 記者クラブは必要か 1997年版

私の主張
記者クラブへの離縁状――鎌倉市広報メディアセンター設立の理由
竹内 謙(鎌倉市長)

議論に勝つ常識
記者クラブ制度の閉鎖性が生む弊害とその原因を知るための基礎知識


論 点 法廷を公開すべきか 1997年版

私の主張
法廷内撮影やテレビ中継があってこそ公正な裁判が成立する
福田文昭(写真家)

議論に勝つ常識
法廷の映像取材や国会のテレビ中継を考えるための基礎知識


論 点 薬害事件の元凶はどこにあるか 1997年版

私の主張
厚生省薬務局・製薬会社・医療界の癒着を断たない限り薬害はなくならない
水間典昭(薬害・医療被害情報センター事務局長)

議論に勝つ常識
薬害エイズの原因から訴訟までを検証するための基礎知識


論 点 薬害エイズ運動に問題はないか 1997年版

私の主張
“無条件の正義”に酔う若者たちよ、市民運動家の政治策謀に利用されるな
小林よしのり(漫画家)

議論に勝つ常識
薬害エイズ運動と第四ルートの被害について知るための基礎知識


論 点 臓器移植法は急ぐべきか 1997年版

私の主張
臓器移植法廃案――これ以上まだ患者に待てというのか
荒波嘉男(トリオ・ジャパン副会長)
脳死移植法はもはや国会議員にはまかせられない。国民参加のもとで議論を
向井承子(ノンフィクション作家)

議論に勝つ常識
臓器移植の法制化の是非を考えるための基礎知識


論 点 安楽死を認めるべきか 1997年版

私の主張
患者の尊厳を守るための人生最後の選択肢として自発的安楽死を認めよ
星野一正(京都女子大学教授)

議論に勝つ常識
積極的安楽死を認めるべきか否かを考えるための基礎知識


論 点 がんはどこまで告知すべきか 1997年版

私の主張
がんは一〇〇パーセント告知してこそ、理想的ながん治療が可能
平岩正樹(共立蒲原総合病院外科主任医長)
日本人の本心を探れば一〇〇パーセントがん告知など非現実的
林 知己夫(統計数理研究所名誉教授)

議論に勝つ常識
がん告知は患者自身にとって有益なのかを探るための基礎知識


論 点 がん検診は有効か 1997年版

私の主張
がん検診による早期発見のウソ――むしろ発がんを招く危険性が高い
近藤 誠(慶応義塾大学病院放射線科講師)

議論に勝つ常識
がん検診の早期発見有効説を検証するための基礎知識


論 点 性転換手術は許されるか 1997年版

私の主張
心と肉体の性の不一致に悩む人を性転換手術で救うのは当然の措置である
阿部輝夫(精神科医)

議論に勝つ常識
頭と肉体の性のミスマッチ――性転換手術を理解するための基礎知識


論 点 公的介護保険はどうあるべきか 1997年版

私の主張
公的介護保険は当事者にとって「待ったなし」――実現可能な案を推進せよ
樋口恵子(評論家、東京家政大学文学部教授)
公的介護保険法が成立しても老後の不安が決して解消されない理由
二木 立(日本福祉大学社会福祉学部教授)

議論に勝つ常識
公的介護保険の仕組みとサービスのあり方を検討するための基礎知識


論 点 医療保険をどう改革するか 1997年版

私の主張
医療供給側が自主改革し、知的評価を土台にすれば医療保険制度は再生する
森 功(医真会八尾総合病院理事長)

議論に勝つ常識
患者本位の医療保険制度改革か否かを検証するための基礎知識


論 点 国民年金制度は破綻するか 1997年版

私の主張
国民年金は国庫負担増では解決しない。未加入・滞納者から徹底徴収せよ
山崎泰彦(上智大学文学部教授)

議論に勝つ常識
高齢化・少子化社会の年金制度のあり方を探るための基礎知識


論 点 出生率低下は何を意味するか 1997年版

私の主張
高齢者対策より少子化対策に重点をおかなければ日本の未来は危うい
高山憲之(一橋大学経済研究所教授)

議論に勝つ常識
少子化現象の原因と与える影響を探るための基礎知識


論 点 NTTの経営形態をどうするか 1997年版

私の主張
NTT分割で競争原理を導入しなければ日本はマルチメディア化できない
加藤 寛(千葉商科大学学長)
NTTは分割より分社化を推進すべし――持ち株会社の実現が必要
関本忠弘(日本電気会長、経団連副会長)

議論に勝つ常識
NTT分割と情報通信の未来像を考えるための基礎知識


論 点 インターネットは万能か 1997年版

私の主張
巨大メディアの危険な未来を無視してインターネットに夢を託すなかれ
西垣 通(東京大学社会科学研究所教授)

議論に勝つ常識
インターネットの可能性と問題点を探るための基礎知識


論 点 サイバー・ポルノ規制は可能か 1997年版

私の主張
インターネットのわいせつは処罰になじまず――各ユーザーで対処すべし
園田 寿(関西大学法学部教授)

議論に勝つ常識
サイバー・ポルノの法的規制は可能か否かを考えるための基礎知識


論 点 活字本はなくなるか 1997年版

私の主張
活字中毒者諸君! 電子本は本の敵じゃない
津野海太郎(晶文社取締役)

議論に勝つ常識
本の電子化の現状と将来を考えるための基礎知識


論 点 原発開発は進めるべきか 1997年版

私の主張
“もんじゅ”事故で北陸が廃虚と化した可能性あり。即刻廃炉を決断すべし
広瀬 隆(ノンフィクション作家)

議論に勝つ常識
もんじゅ事故の意味と原発の今後を考えるための基礎知識


論 点 容器包装リサイクルは有効か 1997年版

私の主張
リサイクルに頼るよりプラスチックの生産工程で減らすことを先にせよ
村野まさよし(コラムニスト)

議論に勝つ常識
ごみ収集とリサイクルの実態を知るための基礎知識


論 点 いじめ自殺は何が原因か 1997年版

私の主張
ガンバリズムの果てとしての「いじめ」
椎名 誠(作家)

議論に勝つ常識
いじめ自殺の現状と文部省の対策を知るための基礎知識


論 点 いじめをなくすことはできるか 1997年版

私の主張
自由の拡大がさらにいじめを増加させる――学校のわく組みの中で安定を
河上亮一(プロ教師の会)
いじめの解決は子どもを主人公とし、移動の自由を認める環境づくりから
保坂展人(教育ジャーナリスト)

議論に勝つ常識
自由か管理か――いじめ解決の対策を検証するための基礎知識


論 点 学校週五日制に問題はないか 1997年版

私の主張
学校週五日制成功のカギは国語と算数重視のカリキュラム再編にあり
藤原正彦(お茶の水女子大学理学部教授、作家)

議論に勝つ常識
学校週五日制の完全実施には何が必要かを考えるための基礎知識


論 点 中高一貫教育を導入すべきか 1997年版

私の主張
対処療法的な中高一貫教育はまったく無意味。まず学制改革に着手せよ
麻生 誠(放送大学教授・大阪大学名誉教授)

議論に勝つ常識
中高一貫教育と六・三・三・四制の功罪を考えるための基礎知識


論 点 従軍慰安婦問題の教科書採用は 1997年版

私の主張
従軍慰安婦問題の教科書採用は子どもに誤った観念を植え付ける
藤岡信勝(東京大学大学院教育学研究科教授)

議論に勝つ常識
教科書でどんな「日本」を伝えるべきかを考えるための基礎知識


論 点 O157禍は何を提起したか 1997年版

私の主張
O157禍の元凶は家庭の教育力を低下させた給食制度である
木村治美(共立女子大学国際文化学部教授)

議論に勝つ常識
O157を機に改めて学校給食制度を考えるための基礎知識


論 点 英語教育に問題はないか 1997年版

私の主張
百害あって一利なしの受験英語をわが大学は入試科目から除外した
グレゴリー・クラーク(多摩大学学長)

議論に勝つ常識
国際化時代にふさわしい日本の英語教育を考えるための基礎知識


論 点 大学をどう改革するか 1997年版

私の主張
大学教員任期制の導入こそ優れた人材を活躍させる第一歩である
江崎玲於奈(筑波大学学長、東京大学生産技術研究所顧問)

議論に勝つ常識
大学の教員任期制と教授のリストラの動きを知るための基礎知識


論 点 年俸制は日本に根づくか 1997年版

私の主張
厳密な業績評価システムなしの年俸制導入は単なる中高年減らしだ
大前研一(評論家)

議論に勝つ常識
年俸制は会社や自分にとって有益なのかを探るための基礎知識


論 点 雇用機会均等法をどう見直すか 1997年版

私の主張
女子保護規定撤廃だけでは不備。労働時間の男女共通規制と性差別禁止を
中島通子(弁護士)

議論に勝つ常識
男女雇用機会均等法の見直しを考えるための基礎知識


論 点 就職難を生き抜く意味とは何か 1997年版

私の主張
「内定のための自己分析」など本末転倒――社会の中の価値ある自分を探せ
杉村太郎(我究館館長)

議論に勝つ常識
インターネット求人急増――就職戦線の実情を知るための基礎知識


論 点 学生起業家に落とし穴はないか 1997年版

私の主張
就職難の逃げ道として起業家を目指すのなら成功などおぼつかない
福島正伸(アントレプレナーセンター社長)

議論に勝つ常識
就職するか起業家をめざすかを判断するための基礎知識


論 点 オウム破防法適用は正しいか 1997年版

私の主張
破防法は市民を守る法律――オウムへの適用は国家の義務である
河上和雄(弁護士、駿河台大学教授)
オウムを壊滅させるには破防法の適用はかえって逆効果である
小野 毅(弁護士)

議論に勝つ常識
オウムに対する破防法適用の是非を考えるための基礎知識


論 点 国民総背番号制を導入すべきか 1997年版

私の主張
住民基本台帳コードの導入は必ず個人情報の流出を招く
石村耕治(朝日大学法学部教授)

議論に勝つ常識
住民基本台帳コードと国民総背番号制を考えるための基礎知識


論 点 情報公開法は必要か 1997年版

私の主張
「知る権利」を保障する情報公開法なくして民主主義はあり得ない
奥津茂樹(「情報公開法を求める市民運動」事務局長)

議論に勝つ常識
国と地方自治体の情報公開の実態を知るための基礎知識


論 点 知的所有権は守られているか 1997年版

私の主張
文明国を任じるなら音楽・映像の著作権こそ軽んじるべからず
野坂昭如(作家)

議論に勝つ常識
デジタル時代の著作権保護を考えるための基礎知識


論 点 死刑制度は廃止すべきか 1997年版

私の主張
「麻原を死刑にせよ」の大合唱のいまこそ死刑廃止論にこだわる
菊田幸一(明治大学法学部教授)
死刑がなければ遺族の感情は癒されず、社会秩序は維持できない
藤永幸治(帝京大学法学部教授)

議論に勝つ常識
オウム事件で再燃する死刑存廃論議のための基礎知識


論 点 弁護士の倫理とは何か 1997年版

私の主張
弁護士がマスメディアで発言するなら、まず倫理規定を見直すべし
中嶋博行(弁護士、作家)

議論に勝つ常識
オウム事件をきっかけに問われる弁護士倫理を考えるための基礎知識


論 点 無国籍児の責任は誰にあるか 1997年版

私の主張
現行国籍法は親の行為の責任を子どもにとらせる悪法である
福島瑞穂(弁護士)

議論に勝つ常識
無国籍児の現状と国籍法改正を考えるための基礎知識


論 点 夫婦別姓を認めるべきか 1997年版

私の主張
純粋父系制に未来はない――夫婦別姓は少子社会に必然の選択である
落合恵美子(国際日本文化研究センター助教授)
夫婦別姓論のよりどころ「個人尊重」の思想こそ疑うべし
長谷川三千子(埼玉大学教養学部教授)

議論に勝つ常識
個人の尊厳か社会の秩序か――夫婦別姓を考えるための基礎知識


論 点 現代家族は崩壊しているか 1997年版

私の主張
GHQによる家制度の解体が日本人から大切なものを奪いとった
諸井 薫(作家、評論家)
「健全な家族が社会の基盤」という幻想こそが現代人を傷つけている
斎藤 学(家族機能研究所代表、慶応義塾大学医学部客員講師)

議論に勝つ常識
戦後家族の病理と処方箋を考えるための基礎知識


論 点 W杯日韓共催はうまくいくか 1997年版

私の主張
W杯共同開催こそ日韓の信頼を築く最初にして最良の方法である
平松守彦(大分県知事)
韓国の国民性を考えるとW杯サッカー共催は「競催」になってしまう
黒田勝弘(産経新聞ソウル支局長)

議論に勝つ常識
W杯サッカー日韓共催決定の内幕と大会成功を占うための基礎知識


論 点 ドーピング汚染をどうすべきか 1997年版

私の主張
ドーピングに頼らなくとも“勝てる選手”の育成は可能である
浅井利夫(東京女子医科大学教授)

議論に勝つ常識
ドーピングの実態と影響を検証するための基礎知識


論 点 “ケイタイ”流行は迷惑か 1997年版

私の主張
「呼び出し音」と「話し声」の倫理技術で携帯電話の迷惑は解消する
山根一眞(ノンフィクション作家)

議論に勝つ常識
携帯電話のメリットとデメリットを考えるための基礎知識


論 点 茶髪のどこが問題か 1997年版

私の主張
「らしさ」のレジスタンス――茶髪は社会や大人への反発でなく個の表現だ
秋元 康(作詞家)

議論に勝つ常識
茶髪をめぐる世代間摩擦の実情を知るための基礎知識




2006年版2005年版2004年版2003年版2002年版2001年版
2000年版1999年版1998年版1997年版|全一覧|



▲上へ
Copyright Bungeishunju Ltd.