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分配ドラフト
2004.11.11 更新
 11月8日、オリックスと近鉄の合併球団オリックス・バファローズと、新規参入の東北楽天ゴールデン・イーグルスによる、合併球団の選手を振り分ける分配ドラフトが行われた。本来のドラフト(新人選手選択会議)は1965年、各球団の戦力均衡化を目的に導入されたものだが、今回の分配ドラフトは球団合併という新たな事態に直面し、選手の雇用を保証する目的で行われるもので、実施されるのは初めてだ。

 具体的には、(1)合併球団のオリックスがプロテクト(優先保有)の25選手を確保する、(2)楽天がプロテクト選手を除いたリストから20選手(ただし入団1、2年目を除く)を指名する、(3)オリックスが20選手指名、(4)楽天が20選手指名、(5)漏れた選手をオリックスが獲得――の手順で行われ、オリックスに67人、楽天に40人の選手が振り分けられた。楽天には、近鉄からプロテクト入りを拒否した選手会長の礒部公一外野手や、川尻哲郎投手、吉岡雄二内野手ら、オリックスには、岩隈久志投手、中村紀洋内野手らが入った。

 分配ドラフトは当初、既存の10球団が合併球団から数人ずつ選手を獲得することにしていた。しかし、楽天の新規参入が認められたため、既存球団の参加は見送られた。それでも楽天の三木谷浩史オーナーは「片方だけが非常に有利なことになる。これでは今までの日本球界の縮図じゃないか。できるだけ選手の意向を反映すべきだ」と分配ドラフトに不満を表明した。現に岩隈投手はオリックス入りに難色を示して楽天へのトレードを希望し、中村外野手も米メジャーへの移籍意向を明らかにするなど、選手の振り分けは分配ドラフト通りに収まりそうにない。

 いっぽう、即戦力のチームづくりを目指す楽天は、11月9日、ドラフト外の自由獲得枠で明治大の一場靖弘投手と選手契約した。一場投手は当初、巨人入りが有力視されていたが、複数球団からの裏金疑惑で退部、野球人生が危ぶまれていた。楽天は今後、12球団合同トライアウト(戦力外通告された選手が現役続行を希望して他球団に売り込む入団テスト。東日本は11月9日、西日本は24日実施)やドラフト(11月17日実施)のほか、自由枠や外国人選手の獲得などによってチームの補強を行う予定だ。



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